(C)KSW/Polsat
10月11日(現地時間)にポーランド共和国ウッチで『KSW 56: Polska vs. Chorwacja』が開催された。
KSW(Konfrontacja Sztuk Walki=コンフロンタチャ・シュトゥク・ヴァルキ)は、ポーランドの総合格闘技団体。団体名はポーランド語で「総合格闘技が激突する」という意味。2009年に地上波Polsatで生中継されたKSW 12は、視聴者数650万人を記録しサッカー EURO 2012に抜かれるまではポーランドのスポーツ中継で史上2位の記録だったほど欧州最大のMMA団体となっている。2017年には本拠地ポーランドで6万人を集めた大会を成功させ、欧州最大のMMA団体として存在感を示している。
今大会のメインはKSWウェルター級王者ロベルト・ソルディッチが、階級上のミハウ・マテラと対戦する階級を超えたカードとなった。クロアチア人だが、KSWを主戦場として王者に君臨、ロボコっぷの異名を持つソルディッチだけに、階級上のミハウ相手でも下馬評ではリードしている。試合は下馬評の通り、最初にダウンを奪ったのはソルディッチで、グランドでも上から殴り続ける。なんとか立ち上がったミハウだが、その後も打撃でダウンを奪い優勢に進めるソルディッチ。ラウンド終了直前にミハウのダウンをレフェリーがストップして、ソルディッチがTKO勝ち。ソルディッチが階級上の強豪に勝利した。
またセミファイナルはライトヘビー級王座戦で王者トマス・ナルクンがイヴァン・エルスランの挑戦を受けた。こちらもポーランド対クロアチアの対戦となるが、下馬評は王者ナルクンが圧倒。試合も1Rはスタンドでの互角の攻防だったが、2Rにナルクンがすぐさま打撃でエルスランからダウンを奪うと、グランドでバックマウントとなりチョークを極めて一本勝ち。ナルクンが王者の強さを見せつけ王座防衛を果たした。
更に日本のドリームで王者となっており、桜庭和志、桜井速人にKO勝ちしているマリウス・ザロムスキーがKSWに参戦。ドリーム崩壊後はベラトールで活躍していたが、今回は欧州に戻りアンジェイ・グジェビグと対戦した。とはいえ年齢の高さもあり下馬評はグジェビグが有利となっている。しかし試合はザロムスキーがグランドで上を奪ってパウンドを落とし優勢に試合を進める。グジェビグも下からキックなどを繰り出すが、その攻防の中でグジェビグが足を痛めたらしく、試合続行不可能とレフェリーが判断。ザロムスキーがアクシデント絡みとはいえTKO勝利で、古豪未だに衰えずという姿を見せつけた。
■ KSW 56: Polska vs. Chorwacja
日時:2020年11月14日(現地時間)
会場:ポーランド共和国ウッチ
<ミドル級>
○ロベルト・ソルディッチ(クロアチア)
1R 4分40秒 TKO
●ミハウ・マテラ(ポーランド)
<ライトヘビー級王座タイトルマッチ>
○トマス・ナルクン(ポーランド/王者)
2R 0分51秒 リアネイキドチョーク
●イヴァン・エルスラン(クロアチア/挑戦者)
<女子フライ級/5分3R>
○ヤスティナ・ハバ(ポーランド)
判定
●カロリーナ・オフタッシュ(ポーランド)
<ウェルター級>
○マリウス・ザロムスキー(リトアニア)
1R 4分58秒 TKO
●アンジェイ・グジェビグ(ポーランド)
<73キロ契約>
○マテウス・レギェウスキ(ポーランド)
判定
●フランスシスコ・バリオ(アルゼンチン)
<68.5キロ契約>
○フィリップ・ペジッチ(クロアチア)
1R 0分12秒 TKO
●セバスチャン・レイエフスキ(ポーランド)
<フェザー級>
○ダニエル・トーレス(ブラジル・オーストリア)
判定
●マックス・コガ(ドイツ)
<フェザー級>
○ロベルト・ルハワ(ポーランド)
1R 4分59秒 腕十字
●ミハウ・ドミン(ポーランド)
ARE YOU READY!!
Legend vs. Future Legend!!
Michal Materla vs. @Soldic_MMAMain event time!! #KSW56 pic.twitter.com/GhVFlC2raB
— KSW (@KSW_MMA) November 14, 2020