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　10月24日（現地時間・放送日）にインパクト・レスリングの年間最大大会『Impact Wrestling Bound for Glory2020』が放送された。
　今回の放送のメインは団体最高峰王座であるインパクト世界王座戦が組まれ、王者エリック・ヤングがリッチ・スワンの挑戦を受けた。インパクト・レスリング復帰後、前王者エディ・エドワーズから王座を強奪し、その後も悪党王者として君臨しているヤングに対し、足の負傷で引退を発表したリッチ・スワンが王座挑戦の名乗りをあげ、遂に因縁決着戦が行われることとなった。ヤングは盛んにスワンは足を怪我しているので王座挑戦は不可能と訴えてきたが、団体がスワンは戦えると判断を下し、試合が実現する運びとなった。試合は足の怪我を感じさせないスワンのスピーディーな攻撃に、ヤングも応戦するという展開となる。そして最後はスワンがフェニックススプラッシュを決めて堂々のフォール勝ち。スワンが因縁のヤングに完全勝利で新王者に輝いた。

　女子王座であるノックアウト王座戦は、当初の予定ではスターダムでもお馴染みのカイリー・レイが挑戦者だったが、入場曲が鳴ったのに出てこない。結局は「誰か挑戦者いないのか？」となり、シュー・ヤンが名乗り出て、そのまま王者ディオナ・プラゾを破って王座奪還を果たした。

　インパクト世界タッグ王座戦は王者モーターシティ・マシンガンズに強力な三チームが挑む4WAYマッチで組まれた。しかし、試合前マシンガンズ入場の時にザ・ノースが襲い掛かり、ジョシュ・アレキサンダーがアレックス・シェリーをパイルドライバーで仕留め試合を行う事を不可能にしてしまったのだった。結果、マシンガンズはクリス・セイビン一人で戦う事となり、圧倒的に不利な状況で試合はスタート。逆に勢いに乗ったのはザ・ノースで最後はベルトでアンダーソンを殴ってフォールを奪って勝利。なんとザ・ノースが悪辣な戦法で王座に返り咲いてしまった。

　更に前インパクト世界王者のエディ・エドワーズが抗争相手のケン・シャムロックと一騎打ち。エドワーズの王座奪還を妨害したサミ・キャラハンとシャムロックに煮え湯を飲まされてきたエドワーズが制裁に乗り出したものの、実質、二対一という苦しい戦いを強いられる事となる。シャムロックはいつも通り打撃からサブミッションというMMAスタイルでエドワーズを攻撃。劣勢のエドワーズは起死回生のボストン・ニーパーティを決めるが、シャムロックのピンチにキャラハンが会場を暗転させバットを持ってリングに登場。しかしエドワーズも愛用の竹刀（ケニー）でキャラハンを迎撃。しかしキャラハンに気を取られたエドワーズをシャムロックが背後から捕えてスープレックスから、必殺のアンクルホールドを極めてしまう。リング中央でエドワーズは無念のタップ。シャムロックが一本勝ちで因縁の試合に勝利した。

　またインパクト・レスリングの以前の団体名であるTNAの最高峰王座、TNA世界ヘビー級王座を復活させ、王者と名乗っていたムースに、インパクト・レスリングに復帰したイーサン・カーター３世が襲い掛かりベルトを強奪し、なんとベルトを捨ててしまった因縁の対決も遂に実現。お互いの憎しみが最高潮に達しているので会場とは別の非公開の場所で行われたこの壮絶な試合は、殴る蹴るが中心というプロレスの試合というよりもストリートファイトの様相となり、ムースがこれまでも恨みをぶつける壮絶な試合内容となった。捨てられたベルトもあり、最後はイーサンがワン・パーセンターを躊躇した隙にムースが必殺のスピアーで仕留め、更にベルトで殴り続ける。ムースの勝ちどきにリングを取り囲んでいたイーサン信者の男達が共鳴し、イーサンをリングから連れ去って、ムースの勝利となった。

　そしてガントレットマッチには、あのジェームス・ストームが電撃参戦。インパクト・レスリグを支えた大物が年間最大大会で戻ってきたのがサプライズだった。試合は、ライノが必殺のゴアでキャラハンを仕留めて優勝している。
　インパクト・レスリング殿堂入りも発表され、今年はケン・シャムロックが選ばれた。UFCやWWEでの活躍が有名だが、シャムロックはインパクト・レスリング（TNA）でも、当時提携していたNWA世界ヘビー級王者として君臨し、団体の中心として盛り上げている。シャムロックを祝福する為、ザ・ロック（ロッキー・メイビア）やブレット・ハート、ミック・フォーリーがメッセージを贈っていた。

■　Impact Wrestling Bound for Glory2020
日時：2020年10月24日（現地時間・放送日）
場所：アメリカ合衆国テネシー州ナッシュビル

＜インパクト世界王座タイトルマッチ＞
○リッチ・スワン（挑戦者）
　ピンフォール
●エリック・ヤング（王者）

＜ノックアウト王座タイトルマッチ＞
○シュー・ヤン（挑戦者）
　ピンフォール
●ディオナ・プラゾ（王者）

＜インパクト世界タッグ王座タイトル4WAYマッチ＞
○ザ・ノース (イーサン・ペイジ & ジョシュ・アレキサンダー)（挑戦者）
　ピンフォール
●グッド・ブラザーズ（カール・アンダーソン & ドグ・ギャローズ）（挑戦者）
モーターシティ・マシンガンズ（クリス・セイビン & アレックス・シェリー）（王者）
エース・オースチン、マッドマン・フルトン（挑戦者）

＜シングルマッチ＞
○ケン・シャムロック
　サブミッション
●エディ・エドワーズ

＜シングルマッチ＞
○ムース
　TKO
●イーサン・カーター３世

＜ガントレットマッチ＞※勝者は王座挑戦権獲得
優勝：ライノ

＜Xディビジョン王座タイトル6WAYスクランブルマッチ＞
○ロヒット・ラジュ（王者）
　ピンフォール
●トレイ・ミゲル（挑戦者）
クリス・ベイ（挑戦者）
TJP（挑戦者）
ジョーディン・グレイス（挑戦者）
ウィリー・マック（挑戦者）

＜タッグマッチ＞
○ザ・ディーナーズ
　ピンフォール
●ラスカルズ

.@GottaGetSwann is BOUND FOR GLORY. #BFG2020 pic.twitter.com/q0HvsvEoee

— IMPACT (@IMPACTWRESTLING) October 25, 2020