[ファイトクラブ]「RIZINよりUFCだ!」の皆様へ:神宮寺しし丸『Yogibo presents RIZIN.24』評

[週刊ファイト10月8日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼「RIZINよりUFCだ!」の皆様へ
 ファイトプレス神宮寺しし丸『Yogibo presents RIZIN.24』評
・なぜRIZINの会場の空気は変なのか?
・RIZIN.24は矢地敗北から始まった
・RENAの引退宣言と金太郎の謎
・朝倉海の恐怖と那須川天心の異常さ
・格闘技の本質は「強さ」。だとすればRIZINは・・・
・避けて通れぬ那須川天心vs.武尊


なぜRIZINの会場の空気は“変”なのか?

 RIZINの会場の空気は変だ。PRIDE、DREAMとも違うこの空気感。「俺たちが愛さなきゃ。愛してやらなきゃ」感。RIZIN愛を越えたRIZIN溺愛者が出す空気が身体に纏わり付く。

 佐藤大輔のオープニングV。
 立木文彦のナレーション。
 高田キャプテンの「出てこいや~!」
 全選手入場式。
 その終わりを告げる花火とレニーハートの「We are RIZIN!!!」。

 チャトリの「We are ONE」なんかよりよっぽど本気で「We are RIZIN」だし、「俺たちはファミリーだ!」が、ただの常套句ではなく本気の「俺たちはファミリーだ!」なのだ。とにかくRIZINは本気で愛されている。

RIZIN.24は矢地敗北から始まった

 第一試合「矢地祐介vs.大原樹理」※RIZIN公式「大原樹里」だが、本人SNS「大原樹理」なので本人に従って表記。
 後がない矢地(いや、実際はUFCじゃなくRIZINだからあるのだが)。あれだけ叩かれたジークンドーもなんのその。煽りVではブルースリーの黄色いトラックスーツ姿、燃えよドラゴンのアレンジを入れた曲で入場。いいぞ矢地。
 フィジカルで矢地有利かと思っていたが、向き合えば大原が矢地より一回りサイズが大きい。打たれ脆さを見せる矢地。パウンドも貰いまくる。KO負けギリギリ。反撃もあったが、判定負け。クレイジー・ビーが悪い訳じゃないが、環境を変える時かも。
 “修斗生まれRIZIN育ち”矢地祐介の敗北で始まった今日のRIZIN。


 第二試合「江幡睦vs.良星」
 江幡睦、ヒジ&首相撲なしのキックルールに適応。弟の塁よりも適応力高し。1ラウンドに二つのダウンを奪い判定勝ち。
 大晦日、那須川天心の相手が見つからなければ、「弟の仇討ち」との煽りとともに可能性あるか。1ラウンドKOで決めていれば確定だったが。


 第三試合「スダリオ剛vs.ディラン・ジェイムス」
 1ラウンド終了TKOでスダリオ勝利。まだ実力は未知数だが、鍛練の証はその体に表れていた。やはりPUREBREDへ入ったのは間違いなかった。エンセン井上の下で手を抜ける訳がない。
 マイクからその人柄が伺え、色眼鏡で見ていた人の見方も変わったことだろう。とりあえず大晦日に繋がった。


 第四試合「芦田崇宏vs.萩原京平」
 2戦目にして早くもRIZINファンの心を掴んでいる萩原。会場も萩原応援ムード。なによりガチのアウトローな雰囲気が最高。
 そんな空気関係なく、圧倒的な経験値の差で捻じ伏せる芦田がアームロックで一本勝ち。
 試合後のマイクでYouTuber(朝倉未来)とキックボクサー(平本蓮)へ大晦日戦をアピール。

神宮寺しし丸
プロレス・格闘技観戦歴38年、太田プロダクション所属のピン芸人。事務所の先輩、劇団ひとりに溺愛されていることでも有名。お笑い芸人として活躍する一方、プロレス、格闘技に対する情熱は筋金入りで、自身のYouTube「神宮寺しし丸チャンネル」では、格闘技の裏ネタ等を配信。自ら格闘技情報サイト「FIGHT PRESS(ファイトプレス)」を立ち上げ編集長もしており、お笑い以外にも活躍の場を広げている。
★格闘技情報サイト『FIGHT PRESS(ファイトプレス)』
https://fightpress.jp/
★神宮寺しし丸Twitter
https://twitter.com/shishishimaru

記事の全文を表示するにはファイトクラブ会員登録が必要です。
会費は月払999円、年払だと2ヶ月分お得な10,000円です。
すでに会員の方はログインして続きをご覧ください。

ログイン