ネタばれ通りローマン・レインズ戴冠!ベビーフェイス勝ちまくりPayback

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 サマースラムから一週間後のPPV大会『ペイバック』。となればベビーフェイスが勝ちまくりHappy enddingになるのはお約束か。だいたいポール・ヘイマンの決め台詞「これは予想ではなく、スポイラーだ!」が直前SmackDownの最後である。これまで確か2回は、そうならなかったこともあるにせよ、原則はその通りになるもの。だいたい最初の試合、こちらはヒールのボビー・ラシュリーがUS王座を戴冠するんだが、これは王座交代が起こりまくりの大会になると。
 別にそれは結構なこと。内容が面白ければ、あるいはハードコアなユニバースの想像力を上回る試合展開になれば満足となるのだが、ビッグEもマット・リドルも最後は勝つにせよ、そこまではやられまくるセオリーを踏襲している。それでイイんだと考える向きもあるだろうが、必ずしもベビーフェイスをoverする売り出しデザインになったのか否か。トーク番組などでBlack Lives Matterを熱弁して英雄になっているビッグEが、アイルランド人にせよ白いシェイマスを退治するのは社会情勢からもMUSTなのだが、試合構成がその退治するという展開になっていないのだ。その他、決して悪い大会ではないのだが、一般向きテレビ番組でやっている試合内容と同じようなのが続くのが課題ではあった。

【試合結果】
<第1試合 US王座戦>
[王者]●アポロ・クルーズ
 9分30秒 フルネルソン
[挑戦者]○ボビー・ラシュリー

<第2試合 シングルマッチ>
○ビッグE
 12分20秒 ビッグエンディング
●シェイマス

<第3試合 シングルマッチ>
○マット・リドル
 10分55秒 フローイングブロ
●キング・コービン

<第4試合 WWE女子タッグ王座戦>
[王者]●ベイリー&サーシャ・バンクス
 10分20秒 切り札クラッチ 
[挑戦者]○シェイナ・ベイズラー&ナイア・ジャックス

<第5試合 シングルマッチ>
●ランディ・オートン
 6分40秒 スプリットボム
○キース・リー

<第6試合 タッグマッチ>
○ドミニク&レイ・ミステリオ
 16分00秒 フロッグスプラッシュ
セス・ロリンズ&●マーフィー

<第7試合 ユニバーサル王座ノーホールズバード3WAY戦>
[王者]“ザ・フィーンド”ブレイ・ワイアット
●ブラウン・ストローマン
 12分46秒 スピアー
○ローマン・レインズ

■ WWE ペイバック
日時:8月30日(現地時間)
会場:米フロリダ州オーランド サンダードーム(アムウェイ・センター)

◆ベイリー&サーシャが王座陥落!ナイア&シェイナが新WWE女子タッグ王者に

 かつて2冠タッグを誇ったベイリー&サーシャ・バンクスがPPV「ペイバック」でシェイナ・ベイズラー&ナイア・ジャックスに敗れてWWE女子タッグ王座から陥落した。試合序盤、ベイリー&サーシャがエプロンのナイアにダメージを与えると、サーシャがスープレックス2連打、ベイリーがクローズラインを決めてシェイナに攻め込んだ。さらに回復したナイアがその怪力で2人をバリケードに叩きつけて大暴れするも、レフェリーの死角で攻撃してナイアの勢いを止めるとサーシャがダブル・ニーやドロップキックを叩き込んで応戦。それにしても、仲が悪いまま組んだという設定ながら、なんでナイア・ジャックスなのか。当初の予定ではシェイナ&アスカだったハズで、このチームで前哨戦も勝利しているが、アスカvs.シェイナ戦があるから、この凸凹組がベイリーとサーシャの仲間割れ物語を進行させるに都合良かったのだろうが女子タッグ王座はRAWとSmackDownの両方に出てくるチームであり女子革命には重要なのだが・・・。

 試合終盤にはナイアが2人に串刺しのダブルスプラッシュを放てば、ベイリーがエルボードロップ、サーシャがフロックスプラッシュで反撃したが、シェイナがサーシャにレッグロックを決めたところで攻撃を狙うベイリーもキリフダクラッチで捕まえると、最後はサーシャの腕を使ったスリーパーでベイリーを締め上げてタップ勝ち。

 仲の悪いシェイナ&ナイアは対立ながらもWWE女子タッグ王座を戴冠し、“ロールモデル”と自画自賛していたベイリー&サーシャが王座から陥落、サーシャは『サマースラム』と合わせて二冠から無冠に転落した。

◆“リミットレス”リーが“毒蛇”オートンをスピリットボムで撃破

 “リミットレス”こと元NXT2冠王者キース・リーが“毒蛇”ランディ・オートンとPPV「ペイバック」で激突した。やはりアリーナ会場だと花火やレーザー光線は絵になる。サンダードームのモニターはTV画面正面側にはないんだけど・・・。

 病院送りにされた盟友ドリュー・マッキンタイアの仕返しを狙うリーはクロスボディを放って先制したが、「リスペクトしろ」と叫んだオートンが、やたら大きな音を立てたチョップ3連打からリーをポストに誤爆させると解説席に投げつけて試合を優勢に進めた。

 さらにオートンがニー・ドロップやスリーパーで攻め込むとリーも豪快なショルダータックルでオートンを場外に吹き飛ばして激しい攻防を展開。しかし、最後はオートンがエレベイテッドDDTから必殺のRKOを狙ったところで逆にリーがオートンに渾身のスピリットボムを炸裂させて3カウント。リーが強敵オートンを破って盟友マッキンタイアの仕返しを果たした。

◆レインズが卑怯な途中出場でユニバーサル王座に返り咲き

 復帰したローマン・レインズ w/ポール・ヘイマンがPPV「ペイバック」で王者“ザ・フィーンド”ブレイ・ワイアット、“巨獣”ブラウン・ストローマン相手のノーホールズバード・トリプルスレット戦を制してユニバーサル王座に返り咲いた。ザ・フィーンドがリングに入場したところで突如ストローマンが暗闇から奇襲を仕掛けると、そのまま契約書にサインをしていないレインズが現れないまま王座戦がスタート。ザ・フィーンドは持ち出したビックハンマーや鉄製ステップで攻撃すると、ストローマンもランニング・ショルダータックルでザ・フィーンドをステージから叩き落して熾烈な攻防を展開。

 それにしてもストローマンがトップロープに駆け上がるのがのろいこと。登り方を間違えているんだから、神宮球場のジュニアの王座移動戦を見たあとだと、なんでこんな下手くそがメインイベントやってるのかと思ってしまう。ちゃんと上にようやく行けたのを見てから、ザ・フィーンドが駆け上がり巨体のストローマンをコーナートップからのスーパープレックスで叩きつけると、なんとその威力でリングが崩壊してしまう。これは予想してなかったギミックなので、最初は仕込み仕様のリングだからゆっくり上がったのかとも一瞬思ったが、四方のリングがペシャンとなるものではない以上、やはり単にまごついただけのようだ。

 それにしても、ローマンだけが契約書にサインはしてなかったというのは「あれ、そうだっけ?」と思ったのは果たして本誌だけなのか? どうでもイイというのもあるにせよ正直、まったく頭の片隅にもなったんだが・・・。

 卑怯にもこのタイミングでリングインすると、そのまま倒れこんだ2人をフォールするもカウント2が2回。さらにレインズはストローマンにパイプ椅子攻撃を放ち、マンディブル・クローで反撃するザ・フィーンドにはローブローで急所を打ち抜いて止めを刺すと、最後はストローマンにダメ押しのスピアーを叩き込んで3カウント。レインズはユニバーサル王座に返り咲きを果たし、悪賢いヘイマンと共に王座ベルトを掲げて勝ち誇った。

※ベストマッチだったミステリオ親子と”月曜夜の救世主”組の試合など、全試合網羅の徹底詳細拡大版は週刊ファイト9月10日号に収録されました。


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