6・26ストロングスタイルプロレスVol.6直前! 女子4選手インタビュー!!

 いよいよ目前に迫ったリアルジャパンプロレス初の無観客・実況生中継大会となる6・26『初代タイガーマスク佐山サトル ストロングスタイルプロレスVol.6』の全カード試合順が発表となった。

 メインイベントのリアルジャパン軍vs.藤田軍の8人タッグ、セミファイナル、苦労人王者・間下隼人の初防衛戦は既報の通り。
 先日笑劇会見の模様をお伝えした女子タッグマッチは第2試合となった。
 なお、プレスリリースで女子4選手のインタビューが到着したのでカード順に続いてお届けする。

(向かって左から)尾崎妹加、朱里、リアルジャパン平井代表、松本都、優宇

 ニコニコプロレスチャンネルの会員登録・タイムシフト予約をして、金曜夜に帰ってくる正当派ストロングスタイルプロレス実況生中継に備えて頂きたい。

■リアルジャパンプロレス 初代タイガーマスク佐山サトル ストロングスタイルプロレスVol.6
日時:6月26日(金) 配信開始18:30
会場:ストロングスタイルプロレス特設ホール
形式:無観客試合
実況生中継URL(ニコニコプロレスチャンネル※一部の試合は無料視聴可能)
https://live2.nicovideo.jp/watch/lv326545996

<メインイベント 8人タッグ 60分1本勝負>
[RJ軍]
スーパー・タイガー(RJPW) 船木誠勝(フリー) アレクサンダー大塚(AO/DC) “仮面シューター”スーパーライダー(RJPW)
 vs.
藤田和之(はぐれIGFインターナショナル) ケンドーカシン(はぐれIGFインターナショナル) 杉浦貴(杉浦軍) NOSAWA論外(杉浦軍)
[藤田軍]

<セミファイナル UWAアジアパシフィックヘビー級選手権試合 60分1本勝負>
[王者]
間下隼人(RJPW)
 vs.
横山佳和(VOODOO-MURDERS)
※第4代王者・間下隼人初防衛戦

<第3試合 タッグマッチ 30分1本勝負>
雷神矢口(浅草プロレス) 将軍岡本(VOODOO-MURDERS)
 vs.
ロッキー川村(パンクラスイズム横浜) 岩崎孝樹(ガンバレ★プロレス)

<第2試合 一般社団法人国家資格対策センターPresentsスペシャルタッグマッチ30分1本勝負》
朱里(MAKAI) 尾崎妹加(フリー)
 vs.
松本都(崖のふち女子プロレス) 優宇(フロレスリングEVE)

尾崎妹加

優宇

<第1試合 シングルマッチ 30分1本勝負>
日高郁人(プロレスリングZERO1)
 vs.
鈴木秀樹(一時解雇中)

『ニコニコプロレスチャンネル』にて実況生中継
公式サイトURL https://ch.nicovideo.jp/nicopro
※一部試合は無料にて視聴可能の予定。要確認。
視聴前に「視聴案内」 http://nicopro.jp/guide/ 参照のこと
主催:ストロングスタイルプロレス実行委員会

◎女子4選手インタビュー
(聞き手:新井宏)

〇朱里(MAKAI)インタビュー
女子王座新設を訴える元UFCファイター
「RJPW女子のストロングスタイルといえば、自分だと思ってます」

――3月19日、RJPWに初参戦していかがでしたか。
「最初はやっぱりどんな反応なんだろうとすごく緊張したんですけど、入場したところやリングに上がって彩羽(匠)と向き合った瞬間から盛り上がりがすごくて、逆にあれ?って感じでした。予想以上に受け入れられているって気持ちがすごくありましたね。試合じたいもすごく楽しかったです。観ているお客さんもすごい盛り上がってくれたし、女子プロレスのおもしろさをみんなに感じてもらえたんじゃないかなって、すごい思いました」

――ストロングスタイルの部分ではいかがでしたか。朱里選手はストロングスタイルを意識して試合をしたのでしょうか。
「もともと自分がそういうスタイル、バチバチしたスタイルでもあるし、RJPW(の女子選手)と言えば朱里と言ってもいいくらいのストロングスタイルだと思っているので、そういう部分はすごく見せられたのではないかなと思います。ただ、いまだに不思議に思っているのが、なんで松本都ちゃんなんだろうっていう(笑)。そこがまだ不思議に思ってます…」

――そこは永遠の謎かもしれません。さて、試合後にはベルトを作ってほしいというコメントがありましたが、女子のシングル王座という意味ですよね。
「そうですね。もし今後、もっともっと女子が盛り上がって女子のベルトを作ってもいいというようにRJPWさんがなるのであれば、狙いたいなとは思います」

プロレスとキックの4冠女王だった事も

――3月大会の試合では朱里選手が勝ちました。試合内容が認められての女子プロレス継続でもあると思います。女子の試合が一回で終わらず、継続されることに関してはいかがですか。
「うれしいですね。15周年で女子の試合を組んでいただいて試合を観ていただいて、それで女子というものが認めていただけたのかなと思います。こうやって継続して2回目の試合にも呼んでいただけました。でも、次にヘンな試合、おもしろくない試合をしてしまったらまたなくなってしまう可能性もあるので、
女子の試合をやっていくごとにすごくおもしろいと思ってもらえる試合を、呼んでもらえる限り、自分は見せたいなと思っています」

――一回一回が勝負であると。
「そうですね、ハイ」

――今回、カードが朱里&尾﨑妹加組vs松本都&優宇組と発表されました。この組み合わせについてはいかがですか。
「やっぱり松本都ちゃん(の存在)が、やっぱりなんかちょっと色的に、不思議に思う…」

――といっても、女子の試合のプロデューサー、マッチメーカーですよ。
「そうなんですよね。なんでRJPWさんが松本都ちゃんにプロデューサーとして行ったのかも謎すぎて…。さすが、目の付け所が違うなと思います(笑)。でも、松本都ちゃんの発言とかってすごくおもしろいので、そういった部分はホントに自分は聞いててすごいなとは思うんですけど、ストロングスタイルっていうと、“?”になってしまう部分がどうしてもあって(笑)」

――ストロングスタイルの部分では朱里選手が中心でありたいと?
「そうですね、そこはそういう気持ちはあります。女子のストロングスタイルといえば、自分だという気持ちがあります」

――今回、尾﨑妹加選手、優宇選手がRJPW初参戦です。こちらの2選手とは他団体での絡みはありますか。
「優宇ちゃんとは何度も試合をしたりしてて、ホントにパワーがすごい選手ですよね。闘っていてホントにエキサイトするというか、何回やっても自分はおもしろいと思ってます。この対戦をRJPWさんのリングで見せられるのはやっぱりうれしいし、もっと女子プロレスに興味を持ってもらえるんじゃないかなっていう期待をしてますね。この絡みに注目してほしいです。(尾﨑)妹加ちゃんとは、そんなに対戦したことはないです。組んだことが何度かあるくらいです」

――では、パートナーとしての尾﨑選手はいかがですか。
「そんなに組んでるわけではないんですけど、妹加選手の試合を観たらホントにパワー溢れるストロングスタイルだし、まさしくストロングスタイルに当てはまるおもしろい選手だと思います。今回タッグを組みますけど、今後自分は対戦したいとも思う選手のひとりでもあるので、ホントにおもしろい試合になるのではないかなという期待をしてますね」

――昨年はUFCからプロレスに復帰し、多くの団体から引っ張りだこでした。が、新型コロナウイルスの影響で試合が激減してしまった。この数カ月はいかがでしたか。
「身体を痛めていたところが多くて、自分にとっては身体を休ませる部分ではいいように解釈をしていたんですけど、やっぱり試合ができなくてさみしい気持ちもあるし、こういう状況に初めてなって、試合をできるってホントに幸せなことなんだなとか、いろんなお客さんに観てもらえて応援してもらえるっていうのがホントに力になるんだなということをあらためて感じましたね」

――今回は無観客の試合です。朱里選手は無観客試合の経験は?
「DDDTで赤井(沙希)さんとの試合で無観客試合をやりました。そのとき、お客さんがいるといないのとではまた違うなっていうのをすごく感じたし、その経験を踏まえて画面越しからもパワーを与えられるような試合をRJPWさんでもしたいと思いますね」

――あらためて、6月26日はどういう試合をしたいですか、なにを見てもらいたいですか。
「RJPWで2回目の女子プロレス、華やかで激しくて、おもしろい、女子特有の部分を見せられればなと思ってます」    

〇松本都(崖のふち女子プロレス)インタビュー
初の女子プロ大成功の立役者が再びマッチメーク!
「女子ならではのドロドロした部分を見せます! 」

――3月19日、RJPWで初めて女子プロレスの試合がおこなわれました。そのカードを松本都選手がマッチメーク(朱里&安納サオリ組vs松本都&彩羽匠組)。都選手の“お手柄”で、女子プロレスの試合が再びRJPWで組まれることになりましたね。
「ハイ、うれしいです、ホントに! 」

――お手柄だと思いますよ。
「お手柄です! ありがとうございます。正直、あんなに盛り上がるとはホントに思ってなくて、自分が組んだときのイメージ以上にお客さんがドッカンときたので、ホントにマッチメーカー冥利に尽きるなと思ってうれしかったです。ただ、私が一番目立たなきゃいけないのに、朱里さんに(勝ちを)持っていかれた感じがすごく心残りで、いまだに根に持ってます(苦笑)。今回はそこをひっくり返したい」

――都選手なりのストロングスタイルは発揮できたと思いますか。
「思いますね、ハイ」

――試合前、初代タイガーマスクの動きを練習していると言っていました。実際、試合でもタイガーステップが見られました。タイガーマスクの技とは、あれのことだったわけですよね。
「ハイ、出しました、出しました」

――どうでしたか、やってみて。
「よかったです! お客さんにも伝わっていたし、怒られるかなとも思っていたんですけども盛り上がったので。6月26日の試合で佐山(サトル=初代タイガーマスク)さんが(会場に)いらしてくださるなら、ぜひ公認をもらいたいです。直伝と言いたい、ハイ」

――今回もまたなにか新しい動きを考えていますか。
「やりたいです。ただ、練習しているんですけど難しくて、佐山さんの技(苦笑)」

――そりゃそうですよ。初代タイガーマスクですよ、そう簡単にできるわけがない。
「身体能力とかもすごいし。でも、当日ギリギリまで頑張ります(苦笑)。試合したい、佐山さんとも試合したい」

――初代タイガーマスクと試合をしたい?
「したいです!」

――RJPWには都選手が試合をしたい選手がたくさんいますね。
「たくさんいます。前回の興行がホントにおもしろくて、試合したい選手が増えました」

――再びマッチメークを担当したのですが、今回のポイントは?
「今回のポイントは、カラーですね。各選手のカラー。前回は正直、RJPWさんを生で観たことがなかったので映像とかのイメージで私が好きな選手を呼んだ形だったんです。でも実際にやってみて女子プロレスのおもしろさをよりいっそうわかってもらえたと思ったので、今回は前回に増して、よりRJPWさんを見る人に刺さるマッチメークというか、そういうのを意識したつもりです」

――前回も、考えられる中での最高のマッチメークだったと思いますが。
「あ、ありがとうございます。前回、この選手いいなと私が思った選手に声をかけていってすぐOKもらえたので、ストロングスタイルとかは正直そこまで考えてなかったです。ストロングスタイルについては、今回の方が考えてます」

――前回以上にストロングスタイルを意識したと。要は格闘技、アマチュアスポーツのバックボーンをより重視したということですか。
「そうです。前回は女子プロレスを初めて観る方をより意識しました。今回はよりストロングスタイルを意識して」

――そこで優宇選手と尾﨑妹加選手が浮かんだと。
「そうです」

――よりRJPWとはなにかと考えているじゃないですか。
「そうなんですよ! 団体に貢献しているので、ちょっと見返りがほしいです(笑)。なので、会見で新間会長と試合がしたいと言っちゃいました」

新間寿会長

――新間会長と話をしたことは?
「前回の会見でごあいさつだけさせていただきました」

――なにか会話はありましたか。
「とくに(ないです)。そのときはちょっと緊張しすぎて、ごあいさつだけ(苦笑)。ただ、会見でお話しされていた内容にすごく感銘を受けまして、勉強させていただきたいです。もっと仲良くなりたい」

――ある意味、昭和のプロレスを創った方ですから。
「ハイ。そうですね。スピーチがすごくおもしろくて」

――おもしろい?
「おもしろいというか、感慨深くて」

――その新間会長と試合をしたいという爆弾発言がありました。
「ハイ、やりたいです。ふざけてると怒る人もいるかもしれないですけど、全然ふざけてなくて真剣に言っております、ハイ」

――前回、藤田和之選手とも試合がしたいと言っていました。が、残念ながらその声は届いていないようで…。
「え、届いてないんですか!? う~ん」

――6・26は「スーパー・タイガーではなくスーパー・ライダーとやりたい」と藤田選手が発言。ここから急きょスーパー・ライダー選手がメインの8人タッグマッチに組み込まれました。都選手の名前が出るはずもなく…。
「え~~~~」

――なんとか声を届けたいですよね。
「届けたいです! (藤田選手を)光らせます、ライダーさんよりも、絶対に。たぶん女子とやられたことないですよね。私、男子選手のミックストマッチの初めての相手になることが多いんですよ。そこで男子を光らせるので、やりたいです。それ誰に言えばいいんですか? (RJPW代表の)平井さんに言えばいいんですか?」

藤田和之

――そうだと思います。あるいは、藤田選手に直接言えば…。
「ちょっと怖いなあ…。アハハ」

――6・26ではスーパー・ライダー選手の闘いぶりを都選手も観た方がいいと思いますよ。ある意味、ライバルですから」

「観ます! でも観る前から(ライダーには)負ける気がしないですけど。全部勝ってる気がする」

――今回、無観客なんですが、都選手は“無人プロレス”もやってるから無観客という環境はプラスに働くかもしれませんね。
「そうですね。私、無観客ってやってなかったと思ってたんですけど、むかし、(アイスリボンの)19時女子プロレスをやってたので。無観客って無観客ならではの可能性があると思います。ホントは有観客でやれる状況で早くやりたいですけど、無観客でしかできないアレを見せます」

――置かれた状況下でのアイデアを持ってくるのが都選手でもありますからね。
「持ってきます! 無人プロレスもそうだったので」

――では、あらためてなにを見せたいですか。
「いっぱいあるんですけど、やっぱり一番は、ほかの男子がすごく硬派というかゴツゴツして男臭いので、女子のかわいらしさ、華やかさ、熱さとともに、女子のドロドロ、汚い部分もひっくるめて見せたいです」

――その意味でも、前回敗れた朱里選手にリベンジしたい?
「ムカついてます! そのドロドロした思いをぶつけます! もう出てこなくていいってくらいの! 『ベルトを私が巻く』とか言ったのもマジでムカつくので。でも、そのとき(女子王座新設)は朱里さん、呼ばないです! 朱里さんをマッチメークしません」

――朱里選手を参戦させない!?
「呼ばない、絶対呼ばない!」

――都選手は自分が(王座決定試合に)エントリーすると。
「当たり前です! 私が勝てそうな人だけとやりたい」

――勝てそうな人だけ? 今回はタッグマッチですが、このカードで勝てそうな人はいますか。
「え? ……。勝てそうな人とかで今回は選んでないんですけど、まあ、まずは朱里さんですかね。リベンジしないと意味がないので」

――まずここで勝たないとベルトの話が出てきたとしても説得力に欠けますからね。
「ホントです。どんな汚い手を使ってもやります! 朱里さんに勝って、ベルトができたらベルトを取って、藤田選手、新間会長と対戦して、あと佐山さんと。だから(RJPW参戦を)続けないと。すべて本気なので、ハイ」

〇尾﨑妹加(フリー)インタビュー
ウエイトリフティング全国大会覇者がRJPW初参戦!
「ストロングスタイルとは、自分のパワーが活かせるスタイル」

―RJPWに参戦が決まったとき、どう感じましたか。
「自分はいま基本的にアイスリボンさんが主戦場なので、あまり他団体の試合に出る機会がないんですけども、(松本)都さんから声をかけていただいて。(RJPWは)男子の団体じゃないですか。とくに男子の団体には出る機会がないので、しかも、初代タイガーマスクの佐山サトルさんというすごいビッグネームの方の団体で、私が出ていいのかなみたいな感じでした。恐縮です、と思いながらそう感じてました。同時に、これはすごいチャンスだなと思いまして、すごくありがたいお話だなと感じました」

――リアルジャパンは今年3月の大会で旗揚げ15年にして初めて女子の試合を組みました。今回が2回目になりますが、なぜ尾﨑選手に声がかかったのだと思いますか。
「カードからしても、バチバチのぶつかり合いみたいな試合を見せたいから呼んでいただけたのかなと思いました」

――今回、朱里&尾﨑妹加組vs.松本都&優宇組というカードが組まれましたが。
「朱里さんとは何回か、都さんともアイスリボンにいたので何回かやったことがあるんですけども、優宇さんとは同じ興行に一度出たくらいで、ホントに(リング上での)初遭遇ですね」

――都選手はストロングスタイルという意味で尾﨑、優宇、両選手に注目したのだと思います。このカードで意識するのは?
「優宇選手ですね。存在は知っていたので、いつか対戦したいなと思ってました。こないだ一緒の興行に出たときに初めて会ったんです。それが5月の末だったので、こんなに早く闘える機会が来るとは思ってなくて、この話を聞いたときに対角に優宇ちゃんがいるかもと思って、ぜひお願いしますと言いました」

――優宇選手との対戦は、パワー対決になりそうですね。
「ハイ」

――尾﨑選手はウエイトリフティングで全国優勝をしているんですよね。そもそも、なぜウエイトリフティングを始めたのですか。
「私、小学生、中学生のときバスケットボールをやってたんです。
でも、高校に上がるときにバスケはもういいかなと思って。といっても高校ではなにか部活をしたいなと思ってて、中学校の担任の先生が
『こんな部活もあるんだよ』
と言ってくれたのがウエイトリフティング部でした。
 でもそのときはウエイトリフティング?なに?って感じで(笑)。聞いたこともなかったんですよ、ホントに聞いたこともなくてまったく無知なところから始めたんです。自分はいまほどじゃないですけど体格もいい方だったし、けっこう小さい頃から運動をやってきてて、バスケと柔道も遊び程度でかじって、けっこうスポーツが好きでした。
 で、高校の体験入学があって、そのときに部活体験もできるということで行ってみたんです。そうしたら女子部の先輩がすごい温かく迎え入れてくれて、
『とりあえずスクワットしてみよう』
ということになったんですね。ウエイトリフティングのスクワットって両肩にバーベルを乗せてするんですけど、まずは重いから棒だけでいいと、見よう見まねでやってみたんです。そしたら先輩がすごく褒めてくださって、
『メッチャいい! 』
って言われたのがすごくうれしくて(笑)。当時、女子って競技人数が少なかったんです。いまでもあまり多くないんですけど。だから逃したくなかったというのもあるかもしれないです(笑)。とにかくあのときはすごいウエルカム状態で、よくわからないけど入ってみようかなって感じで入りました。体験のときにはいなかったんですけど顧問の先生が有名な方で、その学校は全国1位を何人も輩出しているようなところでした。あらためて別の日に体験させていただいたときに、その顧問の先生から
『全国1位にしてやる』
って言われて、そこまで言っていただけるなら始めようかなと思ったんです」

――そしたら本当に1位になった。
「ハイ(笑)。すごいなんか自分に合ってたんですよね。バスケットボールって団体競技じゃないですか。団体競技が自分にはたぶん合ってなくて、これ(ウエイトリフティング)は完全に個人競技なので、そういう方がよかったんでしょうね」

――しかしその後、一転して舞台女優に。180度違いますよね。
「もともとアニメとか、そういうのが好きで、本当は部活は運動部じゃなくて美術部とか文化部に入りたかったんですよ。でもなんか、ちょっと恥ずかしい話、自分の頭があまりよくなくてスポーツ学科にしか入れなかった(苦笑)。それでたまたまこの部活に入ることになりました」

舞台出演時の尾崎妹加

――ウエイトリフティングから舞台女優とは両極端ですが、体力はもちろん、センスや表現力も重要なプロレスではどちらの経験も活かされている。プロレスはアクトレスガールズでスタートし現在に至るわけですが、今回、ストロングスタイルをテーマとするリアルジャパンに参戦します。ストロングスタイルへのイメージはいかがですか。
「シンプルに熱い試合というか、跳んだり跳ねたりとかじゃなくて自分のパワーを活かせるファイトスタイルって感じですかね」

――RJPWは初代タイガーマスク主宰の団体です。が、尾﨑選手は当然、初代タイガーマスクをリアルタイムでは知らない世代ですよね。
「そうですね。むかしは正直、プロレスにあまりなじみがなかったし、出身も田舎であまりテレビでもやってなかったです。でも、タイガーマスクってプロレスを知らない人にも有名なので名前や存在はわかってました。でもまさか自分に接点が生まれるなんて思ってもいなかったので、まだ実感があまりないですね。実感がない中で、すごいなって感じてます」

――6・26は無観客ではありますが、インターネット配信で生中継がおこなわれます。初参戦のリングでなにを見せたいですか、どういうところを見てもらいたいですか。
「やっぱり無観客の配信試合になるので直接観ていただくのとは違うんですけども、画面越しでもわかるくらい熱い闘いが見せられたらなって。今回は画面越しですけど、また情勢が変わったら観客ありでやれるようになると思うので、そのときに生でもう一回みたいなって、女子プロレスを会場で観たいなと思っていただけるような試合ができたらいいなと思います」

――尾﨑選手の一番のセールスポイントは?
「やっぱりパワーですかね」

――相手を担ぎ上げるバックブリーカー系の技に特長がありますね。
「身体は優宇選手みたいにそんなに大きくはないんですけど、ウエイトリフティングのときに培った瞬発力とか体重のかけ方とか、パワーコントロールと言うんですかね、そこがセールスポイントなので、そういうところを観ていただきたいですね」

〇優宇(プロレスリングEVE)
インタビュー
女子レスラー屈指のパワーファイターがリアルジャパン初参戦!
「女子も男子もプロレスラーはすごいというのを見せたい」

――6月26日、RJPWに初参戦となる優宇選手ですが、リアルジャパンという団体を知っていましたか。
「前回(3・19後楽園ホール)、朱里さんたちの女子の試合が組まれたときに、女子もやるんだということで、そこで初めて興味を持ちました。恥ずかしいんですけども、それまでは名前を聞いたことがある程度でした」

――3月の試合がRJPW旗揚げ15年にして初めての女子の試合だったんです。
「そうなんですよね。そのことを自分はあまり知らなくて、前回自分が初めて興味を持った試合が初めての女子の試合だったんだと驚きました。でも、興味を持ったところでオファーをいただいて、すっごいうれしかったです」

――興味を持った直後にオファーが来たと。
「そうなんですよ! うれしいですね」

――どんなイメージがありますか。
「名前がリアル、リアルジャパンじゃないですか」

――リアル、というところに引っかかる?
「ええ。リアル(本物)ですよね。その団体に出てる方々のメンバーを見せていただいてもそうそうたるメンバー、素晴らしい方ばかり。出ている方だけではなく、見ている方もむかしからプロレスを見ている人が多いんだろうなっていうイメージがあります。むかしからプロレスが好きで、むかしから応援している方が多いんだろうなって思います。なかでもとくに男性が多いんだろうなと思います。そういうイメージがありますね」

――初代タイガーマスクが活躍していた時代から。
「そうですね」

――優宇選手はもちろん初代タイガーマスク選手をリアルタイムでは知らない世代ですが。
「そうです。佐山サトルさんが初代タイガーマスクということは存じ上げているんですけど、まさか自分がプロレスラーになって初代タイガーマスクと接点が生まれるなんて思ってもいなかったので、すごい団体に出させてもらうんだなと思っていますね」

――なぜ選ばれたのだと思いますか?
「なんでですかね? どうなんでしょうか…」

――プロデュース、マッチメークを担当したのは松本都選手です。
「そうですよね。松本都選手とちゃんとお会いしてお話しするのも今回が初めてで。それだけに驚きました」

――対戦相手のひとりである朱里選手とは?
「朱里選手とはいろんな団体でやってます。それこそ一週間で6日間会ってたこともあるくらいなんですよ(笑)。公私ともに御世話になってて、私のお姉ちゃんのような存在だと思ってるんですね。なんでも相談ができる先輩です」

――もうひとりの対戦相手はこちらもRJPW初参戦の尾﨑妹加選手ですが。
「尾﨑妹加選手は最近一番闘いたい相手、となりではなく対角に立って試合をしたいと思っていた選手なんですよ。パワーリフティングをやっていたことも知ってましたし」

――タッグを組む松本都選手は?
「松本都選手はちょっとぶっ飛んでるところがありますけど、自分は柔道を20年をやってきたので、それで呼んでいただけたのかなあと思ってます」

――ストロングスタイルのイメージに合ったのでは?
「もしお客さんや選んでくださった松本都選手が、ストロングスタイルというイメージに自分が当てはまると思ってもらえているのなら私はすごく光栄ですし、うれしくて、自信になります」

――姉のような存在の朱里選手と対戦することについてはいかがですか。
「朱里選手と対戦するのは毎回ワクワクします! できたら朱里さんは対角にいてほしい選手。やっぱり自分が使わない、使えない蹴りの部分でもカッコいいじゃないですか。私、すごい小さいときから、朱里選手がKGのときから見てますからね(笑)」

――ハッスルのKG。
「ハイ、見てました! だからなんかすごく感慨深い。UFCも見てましたし。女子のストロングスタイルの中ではもう王道だなと思ってるので。試合で蹴りを受けたときの痺れる感じが(たまらない)。痛いんですけどね、やめられないなと。朱里さんとの試合はホントに楽しいんですよ。だから今回もワクワクしてます」

――なるほど。尾﨑選手とは初遭遇ですか。
「そうなんです。この対戦は未知ですね。パワーの部分(で共通点がある)。尾﨑選手とはしかも同い年なんです。最近わかりました。やはりパワーでお互い負けたくないと思うので、そこを今回、リングで肌を合わせられるのがいまから楽しみですね。ホントに楽しみです、この試合」

――新たなストーリーが始まるかもしれない。
「ハイ。そうですね。このチャンスを与えてくれたRJPWさんに感謝してます」

――その機会を与えてくれた松本都選手。パートナーとしてはどうですか。
「そうなんですよ、タッグパートナーなんですよ。記者会見のあの内容って、いやあ、おもしろいですよね。この試合の話をする場で『新間会長と試合をさせてくれ』って。みんな笑ってたと思うんですけど、もう、自分も笑いが(止まらなかった)。でもすごい本気で熱くて、なんか新しい道をRJPWに作ってくれるんじゃないですかね」

――そういう意味ではプロデューサーとしての存在感が増している?
「そうですね」

――優宇選手も今後RJPWに継続参戦したいですか。
「その気持ちはこの時点からすごくあります。魅力がすごく詰まってますよね。私、プロレス(のすべて)が根本的に好きなんですよ。男子のプロレスも大好きで小さい頃から見てますし。ただ、男子ファンばかりの男子の団体ってあると思うんですよ、たぶんRJPWさんもどちらかというと男性ファンの方の割合が多いと思うんです。女性の割合は少ないと思うんですよね。そういう団体のファンの方で女子プロレスをどれくらい見ますかとなったときに、女子プロも見るよっていう人ってどのくらいいるのかなと考えたら、あくまで私の個人的予想ですけども、たぶん少ないと思うんです。ただそれは、食わず嫌いじゃないですけど観たことないから観ないとか、偏見があるとかじゃなくて、観る機会がないから観たことない人が多いのではないかと思うんです。なのでこの機会に観てほしいし、とくに今回はふつうに会場へ行くよりも(配信で)手軽に観られるじゃないですか。そのときに女子の試合っておもしろいじゃんって思ってもらいたいんですよ」

――優宇選手はおもしろいと思わせたいと同時に、すごいと思わせたいのでは?
「そうですね。女子にしかできないというのはわからないんですよ、自分も。まだ女子にしかできない試合ってなんだろうというのも私にはわからないんですけど、プロレスに女子も男子もないじゃんみたいな、女子すごいじゃんというか、プロレスラーすごいじゃんと思ってもらいたいんですね。プロレスラーに女子と男子の差がないといったらあれなんですけど、女子もすごい、女子も男子もプロレスラーってすごいよねというのを見せたいです。そういう試合を(次は)会場で観てほしいです」

――配信での観戦が、会場に来るきっかけになってほしいと。
「そうです。きっかけ作りになりたいです、自分は」

――RJPWでの女子継続という意味でも朱里選手はベルトを新設してほしいと発言しています。実現した場合、優宇選手も狙いたいのでは?
「狙いたいですね! それを朱里さんが言っているのであれば、朱里さんが中心となっていくのであれば、私もそこに喜んで巻き込まれたいですね!」