川名雄生が武田飛翔に完勝、新人賞MVP藤田“ケオン”寿大～12・21プロ修斗新宿Face大会は超満員

　21日、新宿Faceでプロ修斗公式戦が開催された。観客は650人（超満員札止め）。全10試合のうち、判定決着は3試合のみ。1R決着は5試合、2Ｒ決着は2試合と、スピーディでメリハリある展開で興行は進んだ。
※トップ画像は2014年度バンタム級新人王、さらに新人賞MVPに輝いた藤田“ケオン”寿大（かずき）

　第1試合から第4試合までは2014年度新人王決定トーナメント決勝戦が行われ、バンタム級は藤田“ケオン”寿大（かずき）、ライト級は仲山貴志、ウェルター級は泉彰洋（あきひろ）、ミドル級は勇星（いさむ）が新人王を獲得。フェザー級は9・21大阪大会で決勝戦を制していた服部賢大（けんた）が獲得している。さらに同年度新人賞のMVPはケオン、技能賞は勇星、敢闘賞は仲山が獲得した。

　第6～9試合ではライト級とフライ級のインフィニティリーグ2014公式戦が2試合ずつ行われ、ライト級は斎藤裕（ゆたか）が、フライ級は飛鳥拳が制した。どちらも獲得点数は9点。フライ級は飛鳥と澤田龍人（りゅうと）が同点だったが、直接対決で勝っていた飛鳥の優勝となった。

　メインイベントのウェルター級戦（5分3R）は、川名雄生（ゆうき）が3－0の判定で、武田飛翔（ひしょう）を破った。

■　インターナショナル修斗コミッション認定プロフェッショナル修斗公式戦
　インフィニティリーグ2014優勝決定戦 &　THE ROOKIE TOURNAMENT FINAL 2014
日時：12月21日（日）
会場：新宿FACE　観衆650人（超満員札止め）

＜第10試合　メインイベント　ウェルター級　5分3R＞
○川名雄生(SHINWA MMA ACADEMY)
　判定3－0　※30－27、30－27、30－26
●武田飛翔(修斗GYMS直心会)

　今年の修斗を締めくくるのは、3連続KO勝利中の武田と、無敗の新人王・川名の激突だった。京都出身の武田は、これが関東での初の試合。川名は2013年度のウェルター級新人王で、ともに23歳だ。武田は同級世界10位、環太平洋同級9位で、6戦4勝（3KO）2敗。川名は2戦2勝（1KO・1S）。
12・21修斗インフィニティリーグ&新人王トーナメントFINAL 新宿大会　川名雄生＋武田飛翔インタビュー

　そして展開は、一方的に川名のものになった。

　1R、コーナー際でスタンドの膠着状態となるも、グラウンドになるとマウントを取ったのは川名で、決定打は出なかったもののパンチを顔面に落としていく。2Rになると、武田は2段ロープと3段ロープの間から上体を外に出して、川名の攻めを回避しようとするが、密着した川名に背後から顔面にパンチを入れられ、スリーパーホールドにも入られ、大苦戦。3Rでも武田はバックマウントからボコられ、最後まで攻勢に転ずることができなかった。

　判定結果は3ー0だったが、“西の豪傑”と呼ばれた武田が、これほどまでに攻め込まれるとは…。

　勝った川名の、リング上での試合後のコメントは、「フィニッシュ（一本勝ち）したかったんですけれども、判定ですいませんでした。修斗の年末の試合ということで、フィニッシュで盛り上げたかったんですけども。来年は、少しでもタイトルマッチに近づけるように頑張ります。応援、よろしくお願いします！」
　　１R、コーナーの下で川名が武田にマウントパンチ

　　2R、セカンドロープに上体をかける武田。川名が背後からスリーパー

＜第9試合　インフィニティリーグ2014公式戦　フライ級　5分2R＞
○飛鳥　拳（パラエストラ松戸）勝ち点6
　KO　2R3分59秒
●ATCHアナーキー（パラエストラ東京）勝ち点2
※飛鳥がフライ級優勝

　飛鳥のリング上でのコメント。「なめんじゃねえと思って１年、闘ってきました。優勝したらタイトル（挑戦）とか、そういう話もあったんですけど。チャンピオンが先輩なので、ちょっと今なんとも言えないですけど。これからも頑張るので、応援よろしくお願いします」

＜第8試合　インフィニティリーグ2014公式戦　フライ級　5分2R＞
○澤田龍人（AACC）勝ち点5
　一本　1R2分30秒　※腕ひしぎ十字固め
●マッチョ“ザ”バタフライ（総合格闘技道場コブラ会）勝ち点4

＜第7試合　インフィニティリーグ2014公式戦　ライト級　5分2R＞
○斎藤裕（パラエストラ小岩）勝ち点5
　一本　1R0分36秒　※スリーパーホールド
●藤田ブロディ（パラエストラ松戸）勝ち点3
※斎藤がライト級優勝

　斎藤のリング上でのコメント。「本当にもう今年、リーグ戦で優勝できなかったら、選手としても上目指せないかなと思ったんですけど、今日こうやって1Rで（勝って）優勝できて、本当に良かったと思います。ありがとうございます。来年なんですけど、1月25日に宇野（薫、同級3位）選手と中村（好史、同級1位）選手、（第6代）環太平洋の（ライト級）チャンピオン決定戦（5分3R）を（後楽園ホールで）やりますけど。5月あたりに防衛戦、（僕が挑戦者として）ぜひやりたいと思いますんで。僕は待ってますんで！　よろしくお願いします！」

＜第6試合　インフィニティリーグ2014公式戦　ライト級　5分2R＞
△太田拓巳（PUREBRED鳥取）勝ち点5
　ドロー　判定0－0　※三者とも19－19
△城田秀和（足利ファイトクラブ）勝ち点4

＜第5試合　ウェルター級　5分2R＞
○菅原和政（MASTER JAPAN）
　KO　1R0分58秒　※左ハイキック
●鈴木淑徳（パラエストラ松戸）

＜第4試合　2014年度新人王決定トーナメント決勝戦　ライト級　5分2R延長1R＞
○仲山貴志（総合格闘技津田沼道場）
　一本　1R2分33秒　※スリーパーホールド
●内藤太尊（roots）

＜第3試合　2014年度新人王決定トーナメント決勝戦　バンタム級　5分2R延長1R＞
○藤田“ケオン”寿大（AACC）
　TKO　2R1分55秒　※セコンドからタオル投入
●建部誠二（TEAM PLAN）

＜第2試合　2014年度新人王決定トーナメント決勝戦　ウェルター級　5分2R延長1R＞
○泉　彰洋（MMA/修斗ジム BLOWS）
　判定2－0　※20－18、20－19、20－20
●児玉京大（シューティングジム大阪）

＜第1試合　2014年度新人王決定トーナメント決勝戦　ミドル級　5分2R延長1R＞
○勇星（ピロクテテス新潟）
　一本　1R53秒　※スリーパーホールド
●TAKASHI（ノースキングスジム）

＜オープニングファイト　ライト級　5分2R＞
○海下竜太（パラエストラ葛西）
　判定3－0　※三者とも19－18
●金子大輝（リバーサルジム川口REDIPS）

　全試合後に新人王の表彰。受賞者のコメントはすべてリング上でのもの。

※2014年度新人王受賞者たち。左端二人目から、バンタム級・藤田“ケオン”寿大（かずき）、フェザー級・服部賢大（けんた）、ライト級・仲山貴志、ウェルター級・泉彰洋（あきひろ）、ミドル級・勇星（いさむ）。

　　MVP・藤田。「今日は集まっていただき、ありがとうございます。僕は、若くて勢いもある選手だと思うので、来年もっと活躍して、ランカーも食ってやろうと思います。応援お願いします」

　技能賞・勇星。「ピロクテテス新潟の勇星です。36歳で新人王取りました。ありがとうございます。年齢関係なく一生懸命やった結果かなと思います。ピロクテテスでも、風田代表はじめ色んな協力を得て、やれたかなと思います。これからも頑張って行きます。応援よろしくおねがいします。ありがとうございました」

　敢闘賞・仲山。「修斗のライト級は今ちょっと選手少ないので、自分が盛り上げます。これからもよろしくお願いします」

※入場式でマイクを取ったのは第6試合出場の鈴木淑徳（よしのり)パラエストラ松戸所属。