[週刊ファイト3月12日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼記者座談会
「新型コロナ」感染拡大なら新日プロの米国公演にも影響か
・首脳陣は危機感を募らせているという
・今の状況があと数か月続いたら本当にヤバイ
・とりあえず3月の興行だけでも中止すべきでしょう
・日本人レスラーの試合は観戦しないというファンが急増する懸念
米国進出する新日本プロレス
新型コロナウイルスの感染拡大による影響で経済的な打撃を受けているのはプロレス界も同じ。興行を自粛しても強行しても赤字は免れないという最悪事態に陥っている。業界最大手の新日本プロレスにしても大幅な減収は避けられず、ハロルド・G・メイ社長ら首脳陣は危機感を募らせているという。
(*編注 A=『マット界舞台裏』特約記者、B=スポーツ紙記者 C=フリーのべテラン記者)
A 「新型コロナ」の感染拡大によってプロレス界もかなりの経済的打撃を受けていますが。
B 専門家によると、大勢の人がいる密集空間での感染リスクが1番高いってことでしょ? そういうことを朝から晩までテレビのワイドショーや報道番組でバンバン言われたら、たとえ興行を強行しても客足は鈍りますよ。実際、チケットが完売していた『プロレスリング・マスターズ』(2・28後楽園)は約2割のファンに払い戻している。
C ほとんど影響がないのは、新木場とかでたまにしか興行を打たないどインディーとご当地プロレスくらいで、他は大打撃ですよ。特にシリーズを組んでいる中堅団体。所属契約を交わしている選手にはギャラを保障しているので、今の状況があと数か月続いたら本当にヤバイ。
2・19 TCW(Tokyo チャンピオンシップレスリング)新木場大会より
A 大手の新日プロが休止状態なので新日ファンが流れてくることを期待している団体関係者もいます。
C 考えが甘過ぎる。その逆ならあり得ますがね(笑)。きのう(3月3日)、大阪・京橋にあるライブハウスで新たに感染者が出たという発表があったでしょ? で、各メディアが「人が大勢集まっている場所は危険ですよ」と注意を促している最中にプロレスだけが客を入れる興行を強行したら業界全体が信用を失います。
払い戻しもあった『プロレスリング・マスターズ』(2・28後楽園)