川田利明に並ぶ三冠最多防衛記録V10達成! 宮原健斗「お前は全日本を守ってきた男かも・・・今は俺だ」単独最多をかけて諏訪魔迎撃へ

 デビュー12周年記念日となった11日、宮原健斗が全日本プロレス後楽園ホール大会のメインで三冠ヘビー級戦に臨んだ。

 対角線に立ったのは青柳優馬。昨年末の世界最強タッグでチームを組んでいながら、突然の裏切り。とはいえ宮原自身が望む“新世代”同士での三冠ヘビー級戦が繰り広げられた。実にふてぶてしく宮原と対峙した青柳。全日本ならではの“渕正信ネタ”である「グーではなくパー」アクションまで織り交ぜ、宮原に精神的ダメージを与える。リング内外で宮原と渡り合ったが、百戦錬磨の宮原は引き出しの数が違った。ブレイク・ハート(ダブルアーム式フェースバスター)を久々に繰り出して主導権を握り、シャットダウンスープレックスホールドで勝利をつかむ。

 これで川田利明に並ぶ三冠最多防衛記録V10達成となった宮原。挑戦者を募ると諏訪魔がエプロンに登場する。諏訪魔は「その三冠防衛記録、これ以上更新させるわけにはいかない。俺に挑戦させろ。どっちが全日本プロレスの象徴か? 全日本プロレスとは何なのか? それがわかる戦いをしたい」と対戦要求だ。

 ファンに見たいかどうかを宮原から問う流れの中で、ミヤハラコールを上回るスワマコールが会場を包む。対戦を承諾した宮原は「お前は全日本プロレスを守った男だということは認めよう。ただな、それは昔のことだ。見ている人も変わってるんだよ。いつまでも守りに入っているという話題が今の全日本プロレスには邪魔なんだ」とバックステージで辛辣にコメントした。

 現在の全日本のシンボルは宮原で間違いないが、少し遡れば諏訪魔の存在は全日本そのもの。ジャンボ鶴田ばりのバックドロップでセミファイナルを勝利した諏訪魔は、宮原の“単独最多”を阻止できるのか。カードは早期実現となりそうだ。

 なお、大会中にはチャンピオンカーニバル出場者も発表となった。初出場勢の中にはデイビーボーイ・スミスJr.、杉浦貴の名もあり、会場は期待の拍手に包まれていた。

 
■全日本プロレス 2020 EXCITE SERIES
日時:2月11日(火)11:30
会場:東京・後楽園ホール 観衆1687人(超満員札止め=主催者発表)

<第1試合>
●ライジングHAYATO
佐藤嗣崇
大森北斗
  8分37秒 サドンデス⇒体固め
JRクラトス
〇岡田佑介
佐藤光留

<第2試合>
●花見達也
阿部史典
吉田綾斗
  5分19秒 ジャックハマー⇒体固め
UTAMARO
イザナギ
〇ゼウス

<第3試合/アジアタッグ選手権試合>
[挑戦者組]
●ブラックめんそーれ
大森隆男
  9分56秒 孤高の芸術⇒片エビ固め
〇岩本煌史
ジェイク・リー
[第108代王者組]
※ジェイク&岩本が4度目の防衛に成功

<第4試合>
●田村男児
TAJIRI
崔領二
ヨシタツ
  10分29秒 アルゼンチンバックブリーカー
吉江豊
西村修
〇中西学
秋山準

<第5試合/世界ジュニアヘビー級選手権試合>
[挑戦者]
●フランシスコ・アキラ
  11分32秒 横須賀カッター⇒体固め
〇横須賀ススム
[第52代王者]
※ススムが初防衛に成功

<第6試合/世界タッグ選手権試合>
[挑戦者組]
●ルーカス・スティール
入江茂弘
  11分28秒 バックドロップ⇒体固め
石川修司
〇諏訪魔
[第87代王者組]
※諏訪魔&石川が初防衛に成功

<第7試合/三冠ヘビー級選手権試合>
[挑戦者]
●青柳優馬
  24分09秒 シャットダウンスープレックスホールド
〇宮原健斗
[第62代王者]
※宮原が10度目の防衛に成功

<詳細大会レポートは週刊ファイト2月20日号(2月14日発売分)に収録されます>