タイのスーパーガール・アンナ 2・11 新宿FACE『RISE GIRLS POWER2』デビュー直前インタビュー「日本語猛勉強中です」

 いよいよ目前に迫った、女子立ち技格闘技の新基軸、2・11新宿『RISE GIRLS POWER2』にタイからスーパールーキーがやって来る。

 そのスーパーガール・アンナは、すでにタイではナショナル王者として活動する傍ら、人気タレントとしても活躍中。まだ16歳なのにタイ国内では対戦相手がいなくなってしまったためにRISEに活路を見出したという逸材。インタビューが到着したのでメインでタイトルマッチを闘う2人と合わせて届けする。
(聞き手・布施鋼治)
 

──出身は?
アンナ クルンテープ(バンコク)です。3歳からずっとムエタイをやっています。
 
──戦績は?
アンナ 40戦くらい闘い、37回は勝ち。負けは3回。最近、タイでは54㎏で闘っていました。
 
──兄弟は?
アンナ お姉ちゃんがいて、彼女もムエタイをやっています。いまはもう別々のジムになってしまったので、一緒に日本で闘うのは難しいかもしれないです。
 
──今回日本で闘うことになったきっかけは?
アンナ 自分の体重では、もうタイで闘う相手がいなくなってしまったからです。それに私はもともと日本に興味を持っていました。とくに漫画『NARUTO』が好き。タイでも日本の漫画は流通しているので、NARUTOのポーズもできますよ(微笑)。
 
──日本の選手のことは知っています?
アンナ 男子なら天心のことは知っています。速いし、強い!
 
──女子だったら?
アンナ 天心の妹なら知っています。でも、ゴメンなさい。名前は思い出せない。
 
──ムエタイとRISEとルールが違います。アジャストする自信は?
アンナ RISEルールの勉強もしているし、だいたいわかるので大丈夫です。
 
──得意技は?
アンナ ヒザ蹴りです。RISE用に新しいヒザ蹴りも習いました。
 
──ニックネームである“スーパーガール”の由来は?
アンナ お父さんがつけてくれました。ちなみにお姉ちゃんのリングネームはワンダーガールです。
 
──タイでの思い出深い試合は?
アンナ タイの52㎏級王者だった時の防衛戦ですね。
 
──今後も日本で闘う意志は?
アンナ お世話になったお父さんお母さんのためにお金を貯めたいので、ずっとRISEで闘いたいと思っています。
 
──日本で生活することに問題はない?
アンナ 大丈夫。タイでも私は辛い料理を食べないので、辛くない料理が多い日本の方が合っています。タイ人だからといって、みんな辛い料理を食べるわけではないんですよ。
 
──バンコクにも日本料理屋はたくさんありますよね。好きな日本料理は?
アンナ トンカツ、寿司、たこ焼きはタイで食べました。
 
──日本語も勉強する?
アンナ ハイ。日本の漫画を読みたいので、もう日本語の勉強をしています。まだひらがなとカタカナの段階で、漢字は少しだけですけど(微笑)。

◎平岡琴インタビュー 「紅絹さんは最もいろいろ教えてくれた先輩。だからこそ闘い方やクセは知っている」
ついに初めてタイトル挑戦のチャンスを掴んだ“ハマのアイアンレディ”平岡琴(TRY HARD GYM)。王者・紅絹について聞くと、意外な事実を打ち明けた。

キックを放つ平岡琴

 
──ようやくタイトル挑戦が決まりました。
平岡 やっと来たなという感じでした。今まで2度ほど王座決定トーナメントに参加させてもらったけど、いずれも初戦で負けています。チャンピオンベルトには届きそうで届いていないです。
 
──昨年開催されたRISE QUEENアトム級トーナメントでは優勝候補と期待されながら準決勝で那須川梨々選手に延長で敗れてしまいました。
平岡 2019年は3勝1敗だったけど、負けた一戦は自分の中で大きかったですね。本当に悔しかった。これから対戦相手はどんどん強くなっていくばかりだと思うので、ああいうギリギリの試合展開でも勝っていかないと。競り合った時に何かひとつでも自分が上回るものを持っていないといけないと痛感しました。
 
──練習メニューも見直した?
平岡 ハイ。私はうまく自分の流れになっている時にはいけるけど、逆にイヤな流れになった時にはやられてしまうことも多いです。そういう意味で、現在はボクシングの部分を強化しているところです。
 
──だからこそワタナベボクシングジムに出稽古に通っているわけですね。
平岡 ハイ。今までは蹴りに頼っていた部分がありました。ただ、もうそこだけでは勝てないと思います。しっかり打ち合う時には打ち合って、その上で自分の持ち味である蹴りを活かしていかないとですね。今までは自分の長所ばかり伸ばしてきたけど、梨々ちゃんに負けてからは短所を補う練習もやり始めた感じです。
 
──ワタナベジムではキック出身の谷山佳菜子選手とやる機会が多い?
平岡 谷山さんとは階級が結構違うので、(元WBA世界女子アトム級王者の)宮尾彩香さんとやってもらうことが多いですね。たぶんあの階級では彩香さんが一番パワーがあるし、うまいと思うので勉強になります。いまは週3~4回のペースで行かせてもらっています。TRY HARDでは練習は週6ですね。
 
──結構ハードなスケジュールですね。だったら、1日2部練は当たり前?
平岡 そうですね。基本2部練で、たまに3部練という感じです。
 
──TRY HARD女子部では最年長だけど、一番練習しているという自負がある?
平岡 ほかの人の外での練習は見たことがないけど、練習量はあると思います(照れ笑い)。ここ2カ月くらいはバイトも一切やっていないです。いまは練習に集中できる環境を作ってもらっています。私の中ではチャンピオンが紅絹さんということにも意味があるので。
 
──自身のブログでは「過去最強の相手」と記していましたね。
平岡 実は紅絹さんはキックを始める前からの知り合いなんですよ。空手家時代から見ていた女子キックボクサーは紅絹さんと神村エリカさんのふたりだけでした。
 
──以前から気になる存在だったわけですね。
平岡 神村さんは試合を見て単純に強いと思いました。それで彼女の試合を見に行くようになり、その流れで紅絹さんの試合も見るようになりました。向こうが覚えているかどうかわからないけど、自分がプロに転向しようかどうか悩んだ時には相談に乗ってもらいました。
 
──たぶん覚えているでしょう。
平岡 自分がデビューしたての頃も出稽古に行くと、紅絹さんにはいろいろ教えてもらいました。ホント、キックの中では最も教えてもらった先輩なんですよ。
 
──先輩であり、先生であったわけですね。
平岡 ハイ。私がプロになる前から見ていた選手なので。
 
──逆にいうと、最もよく知る選手という解釈もできます。
平岡 そうですね。そういう意味では闘い方も癖もよく知っています。紅絹さんは今回のタイトルマッチが決まってから対策を練り始めたと思うけど、私はずっと見続けてます。紅絹さんが梨々ちゃんに勝ってチャンピオンになった時から、私はどんな練習をしたら勝てるのかということを考えながらやってきました。そういう準備期間の差も今回の試合に出るんじゃないですか。
 
──どんな試合展開を予想する?
平岡 紅絹さんは相手の攻撃を。受け流すのがうまい。牛のキャラでやっているけど、実は闘牛士みたいな闘い方をしている。だから私が牛になることはない(キッパリ)。冷静に闘うことを心がけたい。紅絹さんの頭の良さにやられないようにしないといけません。
 
──今回はタイトルマッチなので、試合時間は5R制になります。
平岡 5Rでやるのは初めてだけど、スタミナには問題がないと思います。フルラウンド闘うつもりはないけど、簡単に倒れるような相手でもないですし。だから紅絹さんの弱点に合わせた、当たったら倒れるという武器を用意しています。たぶんドンピシャで入ると思う。
 
──今年6月には三十路に突入するけど、9歳から空手を始めているので格闘技歴は長い。
平岡 確かに長いけど、やり続けて良かった。というか、私には格闘技しかないので。
 
──学生時代の友人の中には結婚したり、バリバリ働いている方も多いかと思います。そういう同級生と自分の人生を比べたら?
平岡 先日親友に子供が産まれたんですよ。そういう姿を目の当たりにすると、結婚するのもいいかなという気持ちもあります。でも、私は格闘技しかやってこなかったし、格闘技しかできないです。
 
──まだまだ頑張る?
平岡 女性としての幸せを掴むのも大事だと思うけど、私はいまの生活が楽しいし、いい人生だと実感しています。年齢は関係ないです。チャンピオンになってからがスタートです。ほかのことを考えるのはチャンピオンベルトを獲ってからで構いません。
 
──いいですね。覚悟が感じられます。
平岡 今度地元横浜でRISEのビッグマッチがあるじゃないですか。チャンピオンになったら、まず横浜大会に出たい。地元の大会にチャンピオンとして出ることに意味があると思うので。

◎紅絹インタビュー 「RISE参戦から伸びている平岡選手は最高の挑戦者」
 昨年はRISE QUEENアトム級王座を奪取するなど、GIRLS POWERを魅せつけた紅絹(NEXT LEVEL渋谷)。目前に控えた平岡琴(TRY HARD GYM)を迎えての初防衛戦について聞くと、変幻自在のベテランは「(寺山)日葵ちゃんの衣装はちょっとチャラくなっていないですか」など明後日の方向にも言いたい放題だった。

 

──WEBデザイナーをやられていて、忙しいとか?
紅絹 大学を卒業してからずっとフリーランスでやらせてもらっていて、基本的にホームページの制作、更新などをやっています。私が主に関わっているのは、NEXT LEVEL渋谷のホームページ更新です(笑)。私は仕事が遅いので常に忙しがっています。
 
――昨年は4戦して3勝1敗でしたが、ご自身にとってどういう1年でした?
紅絹 7月にRISE QUEENアトム級のベルトをゲットしたので自分にとっては大事な1年になりました。最後11月に(寺山)日葵ちゃんに負けたことでいい1年だったとは言えませんが、それがあったから自分はまだまだと思えることができたので今回に向けては、前回よりも気合が入ってます。
 
――寺山戦では判定負けでしたが、敗因は何でしょう。
紅絹 真面目に打ち合ってしまいました(苦笑)。2年前の2月に一度対戦していてお互いに手の内を知っていることもあって、お互いに無理をしなかった試合でもありました。なぜ自分は負けているのに、そこで攻めなかったんだろうと未だに反省しています。
 
――再戦ということで、前回と比べて寺山選手は変わってました?
紅絹 私よりも戦い方がベテランですよね。冷静だし攻めるところは攻めて、無理しないところは無理をしていないので、王者の戦い方をしているなと。ジュニア時代から強かったので驚かされた攻撃はなかったのですが、最近衣装が派手になっているのでそこが一番の驚きです。ちょっとチャラくなってないですか?(笑)
 
――紅絹選手も対抗して派手な衣装で対抗したりは?
紅絹 私は低予算で全然同じ衣装デザインです(笑)。急に私が蛇柄や豹柄の衣装で出たらおかしいでしょ! どんなキャラ変?みたいな(笑)
 
――失礼しました。今年初戦が決まりました。
紅絹 初っ端からタイトルマッチを組んでいただきました。去年負けたままで終わってしまった私にとっては今年の初戦は大事です。ここで負けたらもう試合オファーが来なかったり、紅絹はこんなものかと思われてしまうので、必ず勝たなきゃいけない試合だと思ってます。
 
――挑戦者の平岡琴選手についてはどういう印象がありますか?
紅絹 平岡選手はうちのジムに出稽古に来たことがあって何度かスパーをしたことがあり、むちゃくちゃ変則的な蹴りをもらいました(苦笑)。今はあの時の平岡琴ではなく、どんどん強くなって、RISEを主戦場にしてからはもっともっと力が伸びているのを感じています。最高の挑戦者ではないでしょうか。
 
――NEXT LEVEL渋谷には、他のジムの女子選手が出稽古で来ることが多いですが、スパーをやる時は今後対戦を意識して手の内を明かさないようにしていたりします?
紅絹 全然普通にやります。対戦が決まればその時はその時ですから。全力でやらないんだったらスパーをやらない方がいいので、どんな相手でも私は全力でやっています。
 
――あの時の紅絹ではないものを見せたいという想いはあります?
紅絹 向こうはだいたいの私の動きはわかっていると思うので、相手に合わせないで自分がどう動くかを重点的に考えています。蹴らせない技術が私にあればいいのですが、蹴られてしまうと思うのでハイキックを警戒しつつ蹴られてもある程度は無視して戦っていきます。
 
――タイトルを防衛したら今年はどういう1年にしたいですか?
紅絹 防衛してこそ真のチャンピオンだと言われてますので、ちゃんと防衛してからチャンピオンとしてのスタートをして強い選手に喧嘩を売っていきたいですね。私は結構負けていて、負けた相手には必ず借りを返したいので今年はリベンジの年にしたいなと。ベルトを持っていないとそういうチャンスは来ないと思うのでベルトを持ったまま、『来いよ!』と言いたいですね。
 
――RISE GIRLS POWERが盛り上がりを見せていますが、自身が引っ張っていきたいとは?
紅絹 そういう気持ちはないですね(笑)。私が引っ張っていかなくても、みんな勝手に暴れています。それがRISE GIRLS POWERかなと思います。
 
――ファンにメッセージをお願いします。
紅絹 同日には大きな興行があるのに、RISE GIRLS POWERに注目していただきありがとうございます。会場に来ていただいたら熱の伝わる戦いを3分5Rしようと思うので1秒たりとも目を離さないで見て下さい。注目はAKARIちゃんの生足です! あっ、こんなこと言ったら師匠の神村エリカちゃんに怒られますね(笑)


結果は判定負けも、本来階級が上の寺山日葵と互角に打ち合った紅絹

■ RISE GIRLS POWER 2(ライズ ガールズ パワー ツー)
日時:2月11日(祝火) 開場17時30時 本戦開始18時 ※開場後オープニングファイトを予定
会場:東京・新宿FACE

<メインイベント RISE QUEENアトム級(−46kg)契約 3分5R無制限延長R>
紅絹(王者/NEXT LEVEL渋谷/RISE QUEENアトム級王者)
 vs.
平岡琴(挑戦者/TRY HARD GYM)
 
<セミファイナル SuperFight! -49kg契約 3分3R延長1R>
寺山日葵(TEAM TEPPEN/初代RISE QUEENミニフライ級王者、第8代J-GIRLSミニフライ級王者)
 vs.
KOKOZ(TRY HARD GYM/スック・ワンキントーン・女子ミニフライ級王者)

 
<第6試合 アトム級(-46kg)3分3R延長1R>
伊藤紗弥(尚武会/WBCムエタイ世界女子ミニフライ級王者、WPMF世界女子ピン級王者、WMC女子世界ミニフライ級王者)
 vs.
Ayaka(健心塾/NJKFミネルヴァ日本ピン級王者) 
 
<第5試合 -52kg契約 3分3R>
スーパーガール・アンナ(タイ/untouchable/TARGET)
 vs.
キム・スヨン(韓国/エキスパートジム)
 
<第4試合 -57kg契約 3分3R>
村上悠佳(TEAM TEPPEN)
 vs.
MAYA(及川道場)
 
<第3試合 ミニフライ級(-49kg)3分3R>
RAN(MONKEY☆MAGIC KICKBOXING STUDIO/第7回K-1アマチュア全日本大会 チャレンジ女子Bクラス-55kg級優勝)
 vs.
AKARI(TARGET/2018年KAMINARIMON全日本女子-52kg級優勝)
 
<第2試合 -44kg契約 3分3R>
松谷綺(VALLELY KICKBOXING TEAM/NJKFアマチュア-46kg王者)
 vs.
小林愛理奈(FASCINATE FIGHT TEAM/第38回全日本空手道選手権大会2019軽量級優勝)
 
<第1試合 ミニフライ級(-49kg)3分3R>
宮﨑若菜(TRY HARD GYM/2019年KAMINARIMON全日本女子-52kg級優勝)
 vs.
武内紗耶香(格闘技スタジオBLOOM)
 
<オープニングファイト.2 Point captureルール -47㎏契約 2分2R>
阿部葉月(TEAM TEPPEN)
 vs.
横山優美(LEOジム)
 
<オープニングファイト.1 Point captureルール -42㎏契約 2分2R>
Crazy SHARK(DUROジム)
 vs.
島田美咲(SQUARE-UP KICKBOXING道場

【主 催】RISEクリエーション株式会社
【認 定】RISEコミッション
【協 賛】フィットネスショップ、グラミープラス
【衣 装】73R、インスピリット
会場アクセス
(東京都新宿区歌舞伎町1-20-1 ヒューマックスパビリオン新宿歌舞伎町7F) 
【料 金】
 ・SRS 10,000円(完売)
 ・カウンター席 10,000円(完売)
 ・S席 6,000円(完売)
 ・A席 5,000円(完売)
 ・立見 4,000円(ぴあにて追加発売中)
 ※当日ご入場の際にドリンク代500円が別途必要。
 ※未就学児は保護者膝上に限り無料
 
【販 売】
 ・チケットぴあ TEL:0570-02-9999 http://pia.jp/t/(Pコード 845-275)
  (ぴあカウンター、サークルK、サンクス、セブンイレブン各店)
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  ファミリーマート 店内Famiポート
 
【ほ か】
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