2日、全日本プロレスが2020年の開幕戦を後楽園ホールにて開催した。
年の瀬の世界最強タッグ決定リーグ戦を制した暴走大巨人こと諏訪魔&石川修司が、メインでゼウス&崔領二が保持する世界タッグ王座に挑戦した。両チームが繰り広げるシーソーゲームの中で、ゼウスがチョークスラムやフロッグスプラッシュと大技を繰り出す。ゼウスを黙らせようとばかりに暴走大巨人がサンドイッチラリアットを連係で決めて、諏訪魔がラリアットで畳みかけた。深いダメージのゼウスをノックアウト状態とみた和田京平レフェリーはダウンカウントを数える。カウントがナインまで進むとゼウスは上半身を起こしたが、完全には立てなかったことでカウント10が入る。これでゼウスのノックアウト負けとなり、世界タッグ王座が移動となった。
アクシデントでの決着に、諏訪魔は驚きの表情。再び横になったゼウスに崔が駆け寄り、ドクターに異常事態を訴える。タンカは出なかったものの、リング下に動かされてもなお立ち上がれないゼウス。暴走大巨人が勝ち名乗り、記念撮影を続けている間にゼウスは回復した。両サイドから肩を借りつつ、なんとかゼウスは自身の足で引き揚げる。
マイクで石川は「全日本の世界タッグのベルトはこんな闘いじゃない。もっともっと凄い闘いを見せるために、去年のこの日に入団したんだ。いろんな相手と防衛して、最高のタッグベルトだともう一回証明します」と、不満を交えつつも雄叫び。バックステージでは諏訪魔が「試合は生ものだよ。こんな時だってある。ただ、勝ったことが全て。それくらいの方がプロレスじゃん。気にしねえよ」と明日を見据えていた。“暴走不足”ではあったが、「2019年度プロレス大賞」での最優秀タッグ賞チームがその勢いのまま4度目戴冠を達成した。
この日の大会では、これまで参戦してきたヨシタツが入団を発表した。第5試合で「X」として登場したルーカス・スティールは、キャリア6年目で23歳の若さながら196cmの恵まれた体格からの攻めでインパクトを残した。世界ジュニアヘビー級王座決定トーナメント準決勝では佐藤光留、横須賀ススムがそれぞれ勝利し、決勝に歩を進めている。
今日の入団発表のときのみなさんのヨシタツチャント(コール)には涙が出そうになりました。ここまで導いてくれたファンのみなさん、秋山GM、選手のみなさんには感謝の気持ちでいっぱいです。少しでも恩返しできるように頑張っていきます。今日はありがとうございました。#ajpwヨシタツ🤭
— YOSHITATSU🤭 (@YoshiTatsuIsm) January 2, 2020
■ 全日本プロレス 2020 NEW YEAR WARS 開幕戦
日時:1月2日(木)11:30
会場:東京・後楽園ホール 観衆1445人(超満員=主催者発表)
<第1試合>
ダニー・ジョーンズ
〇フランシスコ・アキラ
ライジングHAYATO
5分35秒 KOICHI⇒片エビ固め
田村男児
青柳亮生
●岡田佑介
<第2試合>
阿部史典
野村直矢
〇ジェイク・リー
8分14秒 バックドロップ⇒片エビ固め
●ブラックめんそーれ
大森隆男
秋山準
<第3試合>
●フランク篤
アブドーラ・小林
グレート小鹿
10分14秒 首固め
〇TAJIRI
ザ・グレート・サスケ
渕正信
<第4試合 新春バトルロイヤル>
○ダニー・ジョーンズ
7分38秒 ファルコンアロー⇒片エビ固め
●ブラックめんそーれ
※退場順 [1]ジェイク・リー[2]大森隆男[3]フランシスコ・アキラ[4]ライジングHAYATO&青柳亮生[5]西村修&野村直矢[6]力[7]岡田佑介[8]田村男児[9]阿部史典
<第5試合>
UTAMARO
入江茂弘
イザナギ
〇ルーカス・スティール
10分13秒 片エビ固め
●大森北斗
ヨシタツ
青柳優馬
宮原健斗
<第6試合 世界ジュニアヘビー級王座決定トーナメント準決勝>
●Kagetora
12分37秒 捕獲式腕ひしぎ逆十字固め
〇佐藤光留
<第7試合 世界ジュニアヘビー級王座決定トーナメント準決勝>
〇横須賀ススム
10分32秒 ジャンボの勝ち!固め
●岩本煌史
<第8試合 世界タッグ選手権試合>
[挑戦者組/2019世界最強タッグ決定リーグ戦優勝チーム]
石川修司
〇諏訪魔
18分12秒 ラリアット⇒KO
崔領二
●ゼウス
[第86代王者組]
※ゼウス&崔が2度目の防衛に失敗。諏訪魔&石川が第87代王者組となる