ACA 103+RCC7のロシア二大会、アフリカMMA大会ARES FC旗揚げ!


(C)ACA

 12月14日(現地時間)にロシア連邦サンクトペテルブルグで『ACA 103』が開催された。
 ACAは、ACBとアフマット・ファイト・ショーが合併したものだ。ACB(アブソリュート・チャンピオンシップ・ベルクート)はロシアの総合格闘技団体。アフマット・ファイト・ショー(ワールド・ファイティング・チャンピオンシップ・アフマット=WFCA)はロシア・東欧で開催するキックとMMAの混合イベントで過去には多くのレジェンド達が参戦していた。この両団体がACA(アブソリュート・チャンピオンシップ・アフマット)として新たにスタートしたのだった。
 今大会のメインはライトヘビー級王座戦で、王者ドブレジャン・ヤギュシュムラドフがアレクセイ・ブトリンの挑戦を受けた。王座をロシアに取り戻したいブトリンだが、試合はヤギュシュムラドフがペースを掴んだ。1ラウンドこそスタンドでの消極的な攻防が続いたが、2ラウンド以降、ヤギュシュムラドフが強引にテイクダウンを奪い、グランドで上をとってポイントを稼ぐ。しかし4ラウンド中盤くらいから王者が失速、ブトリンがスタンドでの打撃で追い詰める展開も見られた。それでも王者は最後までテイクダウン戦法を崩さず判定で王者ヤギュシュムラドフが勝利。見事に王座防衛を果たした。
 またセミファイナルでは、バンタム級王座戦が組まれ、王者ルスタム・カリモフが挑戦者フランシスコ・マシエウをTKOで仕留め、王座防衛を果たしている。

■ ACA 103
日時:2019年12月14日(現地時間)
会場:ロシア連邦サンクトペテルブルグ

<ライトヘビー級王座タイトルマッチ>
○ドブレジャン・ヤギュシュムラドフ(トルクメニスタン/王者)
 判定
●アレクセイ・ブトリン(ロシア/挑戦者)

<バンタム級王座タイトルマッチ>
○ルスタム・カリモフ(ロシア/王者)
 1R TKO
●フランシスコ・マシエウ(ブラジル/挑戦者)

<フェザー級>
○マラト・バラエフ(ロシア)
 判定
●ディエゴ・ブランダオン(ブラジル)

<ライト級>
○アレキサンダー・サルナフスキー(ロシア)
 3R 0分39秒 TKO
●アウレル・ピルタ(ルーマニア)



(C)RCC

 12月14日(現地時間)にロシア連邦エカテリンブルグで『RCC 7』が開催された。
 この大会はロシアでMMAとボクシングの合同興行を行っていたRCCボクシングが、金網にしてMMA専門の新大会をスタートさせたもの。第一回大会はセルゲイ・ハリトーノフ、第二回大会はエメリヤエンコ・アレキサンダーというロシアのレジェンドをメインに抜擢した豪華な大会になっている。

 今大会のメインはエース、アレクサンダー・シュレメンコがデヴィッド・ブランチと対戦した。シュレメンコは元ベラトール王者であり、ベラトールと地元ロシアの大会、両方に参戦しており、RCCではエース格となっている。対するブランチは元UFC戦士、日本の岡見勇信にKO勝ちした事で日本でも知名度がある。実力拮抗で下馬評ではほぼ互角だったが、試合は、シュレメンコのスタンド打撃で優勢となるも、バックブローを捕えてブランチがグランドに持ち込んでしまう。しかし動きがないままスタンドに戻ると再びシュレメンコ優勢となり、ブランチのタックルを捕えて最後はギロチンチョークを極めたシュレメンコが一本勝ち。地元ロシアでシュレメンコが見事な勝利を飾った。

 またセミファイナルでは、ウルトラハルクの異名を持ち、RCCのみならずロシアヘビー級のエース、アントニオ・シウバや日本の石井慧などに勝利、ライジンにも参戦したイヴァン・シュトルコフがなんと階級をミドル級まで落としてヤスベイ・エノモトと対戦した。二階級落とすという事で減量に不安視されたが、それが的中。1ラウンドは圧倒的なパワーでテイクダウンを奪って圧倒したシュトルコフだったが、2ラウンドには減量の為なのかスタミナ切れを起こして失速。エノモトの打撃を食らい、グランドでチョークを極められてしまい一本負け。エノモトは下馬評を見事に覆して大金星を挙げた。

■ RCC 7
日時:2019年12月14日(現地時間)
会場:ロシア連邦エカテリンブルグ

<ミドル級>
○アレクサンダー・シュレメンコ(ロシア)
 1R 4分51秒 ギロチンチョーク
●デヴィッド・ブランチ(米国)

<ミドル級>
○ヤスベイ・エノモト(スイス/日本)
 2R 3分21秒 リアネイキドチョーク
●イヴァン・シュトルコフ(ロシア)

<ヘビー級>
○アントン・バジギン(ロシア)
 判定
●ジョシュ・コープランド(アメリカ)

<ミドル級>
○ミハイル・ラゴジン(ロシア)
 判定
●マット・ドワイヤー(カナダ)


(C)ARES FC

 12月14日(現地時間)にセネガル共和国ダカールで『ARES FC 1』が開催された。
 この大会はアフリカで旗揚げされた新興MMA団体であるが、この第一回大会からUFCファイトパスで放送され、メインにも元UFC戦士が参戦するなど、力の入った大会となっている。
 今大会で最も注目されたのは、メインではなくセミファイナルで行われたセネガル相撲の無敗の男ウマール・カネのMMAデビュー戦であり、ケージ・ウォリアーズなどで活躍するフランス人選手、ソフィアン・ブキチョと対戦した。カネが全く未知数なので下馬評ではほぼ互角だったが、試合が始まるとカネが飛び込んでいき豪快にテイクダウン。ブキチョが下からアームロックを極めようとすると、なんとカネは持ち上げて豪快に叩きつける。そして2ラウンドも荒削りながらパンチラッシュで追い詰め、遂にブキチョが前のめりにダウンするとレフェリーがストップ。カネが見事にMMAデビュー戦を勝利で飾った。
 またメインでは元UFC戦士のイルデマール・アルカンタラが判定でローリーナス・ウルボナヴィチウスに敗れている。

■ ARES FC 1
日時:2019年12月14日(現地時間)
会場:セネガル共和国ダカール

<ライトヘビー級>
○ローリーナス・ウルボナヴィチウス(リトアニア)
 判定
●イルデマール・アルカンタラ(ブラジル)

<ヘビー級>
○ウマール・カネ(セネガル)
 2R 1分20秒 TKO
●ソフィアン・ブキチョ(フランス)