これが立ち技格闘技の女子力! 11・8 RISE GIRLS POWER大盛況の発進!!

 空前の盛り上がりをみせる女子格闘技。
 そこへ立ち技格闘技の雄である『RISE』が、万を持して女子興行『RISE GIRLS POWER』を11月8日に新宿FACEで旗揚げ、殴り込みをかけた。
 同日、後楽園ホールのキックボクシング興行とバッティングする事となったが、物ともせずに650人満員の女子格闘技ファンが詰め掛け、大盛況の船出となった。

TEAM TEPPEN女子部

 セミファイナルに出場した那須川梨々によれば、女子だけの興行という事で、出場選手達はまず大会へ向け団結したとの事。
 これは女子格闘技全般に言える事だが、普段は親しく、フレンドリーに交流し、だからこそいざ試合となればお互い全力で倒しにいく選手が多い。
 そして今回も、新しく始まる自分達の興行を成功させようと、激闘連発。
 特に目立ったのが、RISE独特の組んでの攻撃は1度まで、直ぐに離れなければならないルールへの対応力。
 接近して胸が合ってもクリンチに逃げる事無く、お互い突き放し際の一撃を狙うなど、アグレッシブな戦法が多く見受けられ、研究の跡から、今大会への意気込みが伝わってきた。

 そして迎えたメインイベントは、ミニフライ級、アトム級の現役女王による激突というドリームマッチ。 
 寺山日葵が試合後に思いついたアイディアが早速実現した形だが、リーチの差は明白。しかし、新しい興行を成功させるため、メインイベントの重責を受けた紅絹の心意気に、辛勝した寺山日葵は心から感謝の言葉を述べた。



 試合後の会見で、寺山日葵は、
「来年もしあるなら出たい様な、観客として見たい様な気持ち」
と、心境を吐露。それだけ、今回の大会が、選手にとって多幸感溢れるものだったという事が伝わってきた。

 そして最後に会見場に現れた伊藤代表は、大入りの旗揚げに弁舌も滑らか。
 来年早々に新宿FACEで第2弾、そして2020年後半には、後楽園ホール進出を明言、さらにその後はよりビッグマッチに育てていくというビジョンも明かした。

 年内の東京での興行はこれで終了となったが、なお北海道、関西での大会が控えるRISE。そのネットワークを活かして、全国から続々と女子格戦士が集ってくる事になる。一気に立ち技女子格闘技のメインストリームに躍り出る可能性を秘めた『RISE GIRLS POWER』と言えよう。
 女子格ファンならずとも、今後要注目の興行となる。

■ RISE GIRLS POWER
日時:11月8日(金) 開始18:30
会場:東京・新宿FACE
観衆:650人(満員=主催者発表)
  
<メインイベント(第7試合) SuperFight! −47.5kg契約 3分3R延長1R>
〇寺山日葵(TEAM TEPPEN/RISE QUEENミニフライ級王者、J-GIRLSミニフライ級王者)
 判定 3-0(30-29,29-28,29-28)
●紅絹(NEXT LEVEL渋谷/RISE QUEENアトム級王者、元J-GIRLSミニフライ級王者)

セコンドで熱くアドバイスを贈った神童と、那須川弘幸TEAM TEPPEN代表も、メインでの勝利を祝福。
なお、TEAM TEPPENは出場3選手が全勝。
『RISE GIRLS POWER』を牽引し、討ち取って名を上げようと全国から集ってくる猛者を迎え撃っていく事になりそうだ。

<セミファイナル(第6試合) アトム級(-46kg)3分3R延長1R>
●百花(魁塾/NJKFミネルヴァ日本アトム級王者)
 判定 0-3(28-29,28-29,29-30)
〇那須川梨々(TEAM TEPPEN/2017年KAMINARIMON全日本女子-45kg級優勝)

<第5試合 アトム級(-46kg)3分3R延長1R>
〇平岡琴(TRY HARD GYM)
 判定 3-0(30-29,29-28,30-28)
●佐藤レイナ (team AKATSUKI/NJKFミネルヴァ アトム級1位)

難敵佐藤レイナを退けた平岡琴だが、TRY HARD GYM勢が1勝1敗1分けだった為、破顔一笑とはいかず。
STOP THE TEPPENを目指す。

<第4試合 -50kg契約 3分3R>
〇聖愛(魁塾/ミネルヴァ日本スーパーフライ級2位)
 判定 2-0(30-29,29-29,30-28)
●後藤まき(RIKIX/ミネルヴァ日本ライトフライ級4位)

<第3試合 -58kg契約 3分3R>
〇村上悠佳(TEAM TEPPEN)
 2R 0分35秒 KO ※左ヒザ蹴り
●ウー・ユティン(台湾/2018年台湾全国散打女子-52kg級準優勝)

女子では難しい唯一のKO決着。台湾散打の実力者であるユー・ウティンだったが、パンチを見極められての強烈な膝をまともに受け、立ち上がれなかった。

<第2試合 ミニフライ級(-49kg)3分3R>
〇AKARI(TARGET/2018年全日本女子大会-52kg級優勝)
 判定 3-0(30-29,30-28,30-28)
●宮﨑若菜(TRY HARD GYM/2019年全日本女子大会-52kg級優勝)

<第1試合 アトム級(-46kg)3分3R>
△松谷綺(VALLELY KICKBOXING TEAM/NJKFアマチュア-46kg王者、BigBangアマチュア-45kg王者)
 判定 ドロー 1-1(29-29,28-30,30-29)
△宮﨑小雪(TRY HARD GYM/2019年全日本女子大会-47kg級優勝)

※大会詳報は、電子書籍版『週刊ファイト』11月21日号に掲載予定。