世界の獣神が明かした誕生秘話 アニメ『獣神ライガー』劇場上映に獣神サンダー・ライガーが登壇

 23日、アニメ『獣神ライガー』が上映されたテアトル新宿での『サンライズフェスティバル2019風月』。上映前には、引退を約3か月後に控えた新日本プロレスの獣神サンダー・ライガー本人が鹿島典夫監督とともにゲストとして登壇した。

 新日本でのプロフィール表記が「出身地:永井豪宅」となっているように、永井豪先生が手がけたアニメ『獣神ライガー』がライガーの元になっている。鹿島監督から明かされた詳細によると、キャラクター設定とデザイン起こしは永井先生だが、ストーリーはサンライズに委ねられての制作だったのだという。当初はプロレスとのタイアップの話はなく、2~3回放映後に「プロレスラーが出るんだよね」と聞かされた鹿島監督は「エッ!」と驚いた。

 ライガーの方は、海外遠征中に会社からこの話を持ち掛けられる。「お前、やる気あるか?」と問われたライガーは、そもそもマスクをかぶりたかったので速攻で受諾。「自分の顔が嫌なんですよ。マル書いてチョンチョンチョンチョンで終わるでしょ。隠したかった」と、コンプレックスがあったことを告白した。

 ライガーという提案は会社からだったものの、準備には戸惑いも。ライガー「マスクの見本を渡された? ないんですよ。アニメの絵だと全身コスチュームでびっくりしたし。会社からは『頑張れよ』で終わりで」。髪を出すタイプのマスクは当時もあったが、オデコが出てしまうものだった。めくれないように工夫したり、生地を選んだり・・・マスク制作会社との奮闘を重ねた。「マスクとかコスチュームを、つくって、つけて、動きを試して。だからこその愛着ですよね」。

 そんなライガーに、永井先生からのメッセージが読み上げられる。「ライガー選手の『負けじ魂』に感動しました。稀にみる名選手であり、関われたことは喜びでした。30周年おめでとうございます」。これに感動したライガーは、永井先生から「引退してもライガーでいていいんだよ」と言われたエピソードも披露する。会場が拍手に包まれたが、ライガーは「あれ? もしかして永井先生は、その顔だからマスクをずっと被っていろって伝えてくれてるのかな」と自分ツッコミを入れていたのだった。