電撃的なリブートの発表から3ヶ月、新生KNOCK OUTが大田区総合体育館で始動した。
神興行と称賛してきた本誌としては、試合数の増加、1Dayトーナメントの開催など、“KNOCK OUTらしさ”が失われる懸念を持っていたが、蓋を開けてみれば以前に勝るとも劣らない、流血も侍さない激闘の連続となった。
山口元気プロデューサーは不眠不休で当日を向かえたとの事だが、REBELS divisionの4試合分の入場テーマが消えるなどのトラブルが発生し、課題だらけの出発になったと疲れた表情を覗かせた。
一方で観衆の方は目標だった3000人をクリアし、次に繋がったと胸を撫で下ろした。
また、自ら囲み取材に応じた木谷高明オーナーは、「良い試合が多かった」と弁舌も滑らか。
来年2月の同所大会では満員札止めを目指したいと、手応えを感じた様子。
「予算の都合で」(山口代表)オープニングや煽り映像の演出は控えめとなったが、今や株式公開を果たしたブシロードグループの一員としては「そこそこの赤字」だった以前と同様とはいかないのが現実。
代わりにVIP席の観客を公開記者会見に招くなど、アイディアで補う。
「こうだと決めないのが私の主義」
という山口代表だけに、10月の後楽園大会で今回の課題をクリアし、2月大会の満員札止めへと反転攻勢を仕掛ける。
そして何より、ドクターに決勝戦の延期を打診される重症を負いながらも激闘をみせた小笠原瑛作と江幡塁に代表される様に、選手達が新生KNOCK OUTを以前にも増して盛り上げようと、一丸となって試合に挑んでいるのが熱く伝わってきた。
次戦後楽園大会も見逃せない神興行となりそうだ。
■ キックスロード K.O CLIMAX 2019 SUMMER KICK FEVER
日時:8月18日(日) 開始・14:00
会場:東京・大田区総合体育館
観衆:3100人(満員=主催者発表)
オリコン上位が指定席となったブシロードのガールズバンドプロジェクト『バンドリ! 』Roseliaのボーカル、スタァライト九九組西條クロディーヌ役他で大人気声優の相羽あいなさんがKNOCK OUTアンバサダーに就任。中継のゲスト解説や、公開記者会見に出演した。
KNOCK OUTのラウンドガールに欠かせないあおみんこと青山ひかるさんも登場。ラウンド中のBGMが途切れるハプニングを見事に乗り切った。
「見てしまって…」と、キャリアで一番良くない試合と語ったぱんちゃん璃奈は勝利にも笑顔はなし。
しかし山口代表は
「告知を一人で背負わせてしまった」
と、貢献を評価。
木谷オーナーもインフルエンサーとしての活躍を労い、女子部門のさらなる拡大へ意欲を滲ませた。
<メインイベントK.O CLIMAX 第10試合 MTM Presents 初代KING of KNOCK OUTスーパーバンタム級(55.5kg)王座決定トーナメント決勝 3分3R(延長1R)>
●小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺/WPMFスーパーバンタム級王者、ISKA K-1ルール世界バンタム級(55kg)王者)
判定 0-3
○江幡塁(伊原道場/WKBA世界スーパーバンタム級王者)
※江幡塁が初代KING of KNOCK OUTスーパーバンタム級(55.5kg)王者になる
<セミファイナルK.O CLIMAX 第9試合 REBELSルール(肘無し) 3分3R(延長1R)
●日菜太(クロスポイント吉祥寺/REBELS 70kg級王者)
判定 0-3
○ジョムトーン・チューワッタナ(タイ/元ラジャダムナン3階級王者、元プロボクシング東洋太平洋スーパーフェザー級王者)
ムエタイで3階級制覇、ボクシングでも頂点を極めたジョムトーンが「次元の違うストレート」(山口代表談)で日菜太からダウンを奪い、逃げ切った。
<K.O CLIMAX 第8試合 63.5kg契約 3分5R >
○宮越慶二郎(拳粋会宮越道場/WBCムエタイ・インターナショナル・ライト級王者)
3R 2分05秒 TKO(ドクターストップ)
●鈴木真治(フジマキックムエタイジム/元J-NETWORKスーパーライト級王者)
<K.O CLIMAX 第7試合 58㎏契約 3分5R >
●駿太(谷山ジム)
5R 1分18秒 KO
〇安本晴翔(橋本道場)
血塗れで必死に防戦する駿太を意地で振り切った安本晴翔に木谷オーナーからベストKO賞が贈られた。
<K.O CLIMAX 第6試合 MTM Presents 初代KING of KNOCK OUTスーパーバンタム級(55.5kg)王座決定トーナメント準決勝(2) 3分3R(延長1R)>
○江幡塁(伊原道場/WKBA世界スーパーバンタム級王者)
判定 2-0
●大野貴志(士道館新座ジム/WMC日本スーパーバンタム級王者)
※江幡塁が決勝進出
1R早々にダウンを奪った江幡塁の圧勝かと思われたが、噛ませ犬を自認する大野貴志必死の反撃でまぶたを切り裂かれての辛勝となった。
<K.O CLIMAX 第5試合 MTM Presents 初代KING of KNOCK OUTスーパーバンタム級(55.5kg)王座決定トーナメント準決勝(1) 3分3R(延長1R)>
○小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺/WPMF世界スーパーバンタム級王者、ISKA K-1ルール世界バンタム級(55kg)王者)
判定 3-0
●ミケール・フェルナンデス[Mikel Fernandez](スペイン)
※小笠原瑛作が決勝進出
小笠原瑛作の再三のローブローへの報復か?ミケールが倒れた小笠原にキックを放ち、鼻骨が折れて鼻血が吹き出した。
必死に持ち堪え、決勝進出も手痛いダメージとなった。
<K.O CLIMAX 第4試合 72.6kg契約(ミドル級相当) 3分5R >
T-98(クロスポイント吉祥寺/WBCムエタイ日本統一スーパーウェルター級王者、元ラジャダムナン・INNOVATION・REBELS-MUAYTHAI同級王者、元WPMF世界ミドル級王者)
4R 1分13秒 TKO
●斗吾(伊原道場/新日本ミドル級王者)
<K.O CLIMAX 第3試合 62kg契約 3分3R(延長1R)>
●良太郎(池袋BLUE DOG GYM/REBELS-MUAYTHAIライト級王者)
3R 2分35秒 TKO(ドクターストップ)
〇雅駿介(PHOENIX/ムエタイオープン&スック・ワンキントーン・ライト級王者)
<K.O CLIMAX 第2試合 REBELSルール(肘無し) 女子46kg契約 3分3R >
〇ぱんちゃん璃奈(STRUGGLE)
判定 2-0
●祥子(JSKキックボクシングジム)
<K.O CLIMAX 第1試合 63kg契約 3分3R >
●大月晴明(マスクマンズ/元Krush -60kg王者、元WPKC世界ムエタイ&全日本ライト級王者)
判定 0-3
〇丹羽圭介(TEAM KSK/REBELS 63kg級王者)
45歳大月晴明と36歳丹羽圭介、合計81歳の歳月を凝縮した激闘となった。勝った丹羽は「中年の星になります」と宣言。
<REBELS division第4試合 スーパーバンタム級 3分3R >
●炎出丸(クロスポイント吉祥寺/元J-NETWORKスーパーバンタム級王者)
判定 0-3
○壱・センチャイジム(センチャイムエタイジム/LPNJ(ルンピニー日本)バンタム級王者)
<REBELS division第3試合 52.5kg契約 3分3R(延長1R)>
●蓮沼拓矢(ノーナクシンムエタイジム東京)
判定 0-3
〇濱田巧(team AKATSUKI)
<REBELS division第2試合 63kg契約 3分3R >
●ジョニー・オリベイラ(ブラジル/トーエルジム/新日本ライト級6位)
判定 3-0
〇与座優貴(橋本道場/極真会館2017全世界ウェイト制軽量級(70kg)優勝)
<REBELS division第1試合 REBELSルール(肘無し) 80kg契約 3分3R >
●ロッキー川村(パンクラスイズム横浜/元パンクラス・ライトヘビー級&ミドル級王者)
2R 1分13秒 KO
吉野友規(STURGIS新宿ジム)
キックボクシング初挑戦のロッキー川村のセコンドは北岡悟!
誤魔化す事なく倒しにいった結果壮絶なKO負けを喫したが、新たな門出を盛り上げる最高の第1試合となった。
<オープニングマッチ フェザー級契約 3分3R >
○浦林幹(クロスポイント吉祥寺)
判定3-0
●塚本勝彦(TORNADO)
<オープニングマッチ 57.5KG契約 3分3R >
〇新田宗一郎(クロスポイント吉祥寺)
2R 0分25秒 KO
●神田賢吾( WSRフェアテックス幕張 )