飯伏がオカダにシングル初勝利で2年連続決勝進出「去年と同じ過ちは繰り返さない」 新日本G1武道館1日目

 新日本プロレス真夏の祭典『G1 CLIMAX 29』はファイナルとなる日本武道館3連戦に突入した。10日は武道館1日目となった。

 メインは“単独首位”オカダ・カズチカと“追走”飯伏幸太の顔合わせとなる。フィニッシュを食らわないことが勝利の鉄則だが、フィニッシュへのつなぎになりかねない技まで絞られたことが異質な試合でもあった。オカダであれば、ダイビング・エルボードロップもレインメーカーポーズも出ず。飯伏であればバミューダ・トライアングル、槍投げ、ロープ超えぶっこ抜きジャーマンが出ず。狙ったが成功しなかったもの、狙うことさえなかったもの、様々であるが、いつもの技に頼らないことがかえって試合のスリリングさを増していた。両者の引き出しがあってこその攻防でもある。

 オカダは対面式のレインメーカーこそ2発決めるも、正調式は最後までヒットさせられず。一方の飯伏はカミゴェをオカダにキックアウトされるが、続きざまに2発目を発射してフォールを奪った。この結果によりオカダと飯伏は得点で並ぶが、直接対決での勝者に代表権が与えられるというG1規定により、飯伏の決勝進出が決定する。

 オカダにシングル初勝利となった飯伏の決勝進出は2年連続。マイクでは「去年と同じ過ちは繰り返さない」と叫び、準優勝ではなく優勝を勝ち取る意欲を観客にさらけ出した。

 なお、元ノア対決では“後輩”ザック・セイバーJr.が“先輩”KENTAをギブアップに追い込んだ。棚橋弘至はウィル・オスプレイに敗れ、実に11年ぶりに負け越し。厳しい現実を突きつける点もまた、G1が人気シリーズであり続ける理由かもしれない。

 
■新日本プロレス HEIWA Presents G1 CLIMAX 29
日時:8月10日(土)18:00
会場:東京・日本武道館 観衆9,641人(主催者発表)

<第1試合>
〇海野翔太
ジョン・モクスリー
  3分41秒 フィッシャーマンズスープレックスホールド
●成田蓮
ジュース・ロビンソン

<第2試合>
トーア・ヘナーレ
〇ジェフ・コブ
  5分23秒 ツアー・オブ・ジ・アイランド→片エビ固め
●本間朋晃
矢野通

<第3試合>
金丸義信
〇鈴木みのる
タイチ
  7分50秒 ゴッチ式パイルドライバー→体固め
●YOSHI-HASHI
後藤洋央紀
石井智宏

<第4試合>
チェーズ・オーエンズ
●高橋裕二郎
ジェイ・ホワイト
  8分37秒 MADE IN JAPAN→片エビ固め
BUSHI
〇鷹木信悟
内藤哲也

<第5試合「G1 CLIMAX 29」Aブロック公式戦>
〇ランス・アーチャー
  10分02秒 EBDクロー
●EVIL

<第6試合「G1 CLIMAX 29」Aブロック公式戦>
〇バッドラック・ファレ
  10分38秒 首固め
●SANADA

<第7試合「G1 CLIMAX 29」Aブロック公式戦>
〇ザック・セイバーJr.
  16分26秒 ジム・ブレイクス・アーム・バー
●KENTA

<第8試合「G1 CLIMAX 29」Aブロック公式戦>
〇ウィル・オスプレイ
  17分12秒 ストームブレイカー→片エビ固め
●棚橋弘至

<第9試合「G1 CLIMAX 29」Aブロック公式戦>
〇飯伏幸太
  25分07秒 カミゴェ→片エビ固め
●オカダ・カズチカ
※飯伏幸太が優勝決定戦進出