ドス・アンジョスが一本勝ち ケビン・リーはウェルター級デビュー戦で黒星 UFCファイトナイト・ロチェスター


Michael Owens/Zuffa LLC/UFC

 総合格闘技団体UFC(Ultimate Fighting Championship)は日本時間2019年5月20日(日)にアメリカ・ニューヨーク州ロチェスターのブルー・クロス・アリーナにて”UFCファイトナイト・ロチェスター”を開催された。
 元ライト級王者にしてウェルター級の頂点も狙うハファエル・ドス・アンジョス(ブラジル)と、今回からウェルター級に階級を上げたケビン・リーが対戦したメインイベントは、第3ラウンドにリーからタップを引き出したドス・アンジョスが勝利を手に入れた。ウェルター級転向後に3連勝を飾ったものの、過去2試合は連敗を喫していたドス・アンジョスは、序盤から積極的に打撃戦を展開してきたリーに落ち着いて対処し、これまでの経験を生かして忍耐強さを発揮、チャンス到来に合わせてアームトライアングルを仕掛け、一本勝ちで連敗脱出を遂げた。


 次回、UFCは北米を離れて欧州を訪れ、スウェーデン・ストックホルムのエリクソン・グローブを舞台に、日本時間6月2日(日)にUFCファイトナイト・ストックホルムを開催いたします。メインイベントではアレクサンダー・グスタフソンとアンソニー・スミスのライトヘビー級マッチが予定されており、ヴォルカン・オーズデミアやジミ・マヌワなど注目ファイターが多数出場予定。

■ UFCファイトナイト・ロチェスター
現地時間2019年5月19日(土)、日本時間20日(日)
会場:アメリカ・ニューヨーク州ロチェスター ブルー・クロス・アリーナ

【メインイベント】
<ウェルター級マッチ>
○ハファエル・ドス・アンジョス
 3ラウンド(3分47秒)サブミッション(アームトライアングル)
●ケビン・リー
ハファエル・ドス・アンジョス
「俺は34歳だ。プロで40試合してUFCでは27試合を戦った。ケビン・リーは階級を上げたばかりで若い。チームと一緒にやってこられてうれしい。彼らが一緒にいてくれる俺は恵まれている。序盤のラウンドで彼が強めにくるのは分かっていた。自分は経験を生かし、ジェイソン・パリロからは第4ラウンドで少し調整すると言われていた。ジャブにこだわって、パンチはあまり当てていないけど、テイクダウンが決まったし、この勝利が必要だった。時間を使って相手のエネルギーを奪ったんだ。自分のケージの経験を生かした。過去3試合はベストなファイターたちと25分を戦った。そのおかげで今回のような状況に対してたくさんの経験を積めたと思っている。世界チャンピオンになるために必要なことが何かは分かっている。適切なチャンスに備えておきたい。そのアドバンテージを生かせるように準備しておくつもりだ」

【メインカード】
<ミドル級マッチ>
○イアン・ハイニッシュ
 判定3-0(28-29、28-29、28-29)
●アントニオ・カルロスJr.
イアン・ハイニッシュ
「第3ラウンドまで接戦だったのは分かっていたし、2人ともガッツリいかないといけなかった。自分はもっといきたかった。かなりハードに仕掛けにいかないといけなかったしね。フィニッシュを狙ったんだけど、向こうがかなりうまく逃げた。相手のアゴを捕らえるのが難しかったんだ。深めにいってグラップリングも上回ったし、試合にも勝ったからハッピーだ。いつも第1ラウンドのノックアウトをイメージしている。背中を取られたときは慎重にいかないといけないと思った。自分の爆発力を生かせなかったと思う。マットでは向こうが世界チャンピオンだし、狙っていたら捕まっていたはず。テクニカルに慎重にいくしかなかった。相手に疲れさせて、それからカムバックしようと思ったんだ。デレク・ブランソンは大したことないと思う。彼とやりたい。レスラー対レスラーのいい試合になると思うけど、どっちが優れているのか、打撃戦でいけたらいいね。ジャック・ハーマンソンが相手でもいい試合になりそう。彼は新星だ。もし俺が勝てば彼が打ち負かした人たちを飛び抜かすことができる。自分にとっては最高の試合になるはずだ」

<女子フェザー級マッチ>
○フェリシア・スペンサー
 1ラウンド(3分24秒)サブミッション(リアネイキドチョーク)
●ミーガン・アンダーソン
フェリシア・スペンサー
「自分のパフォーマンスにはかなり満足している。キャンプは完璧だったし、すべてが完璧にはまった。思っていた通りにいったわ。身長差は見た目ほど大きな問題じゃないと思っていた。いつも183cm前後の人たちとトレーニングしている。私にとってはそう新しいことじゃないわ。それよりはスタイルね。彼女の弱点をついて、自分の長所を生かしたいと思っていた。私にしてみればInvicta王者とInvicta王者の対決とも思っていなかったわ。勝利は勝利よ。ミーガンのことはもちろんとても尊敬している。自分が対戦するわけじゃなければ、どの試合も彼女のことを応援していたもの。今日は自分がここにいるべき意味を示せたと思うし、このレベルで戦う準備が整っていることも示せたはず。次の試合についてはUFCと話すのを待つわ。正直に言うと、アマンダ(ヌネス)が女子フェザー級に戻ってこないんじゃないかと思っているけど、基本的には彼女かサイボーグが目指すところね。どちらでも構わないわ。UFCがさらに女子フェザー級のファイターと契約するのなら、その人と戦ってもいい。自分にとってステップアップになるなら、私は満足よ」

<ウェルター級マッチ>
○ビセンテ・ルーケ
 1ラウンド(3分52秒)TKO
●デリック・クランツ
ビセンテ・ルーケ
「クレイジーな1週間だったぜ。ニール・マグニーがいなくなって、新しい試合が用意された。自分の力を見せる準備は完全に整っていた。相手の試合を見る時間が少しだけあったから、ちょっと相手のスタイルを確認したけど、自分が全力を尽くすことに集中していた。試合に臨んで自分の力を見せつけたかった。序盤はかなりのパンチを繰り出してきたからちょっとびっくりしたけどね。テイクダウンもされたけど、それは予想していた。レスリングもグラウンドゲームも取り組んでいる。問題はない。やるべきことをやったんだ。試合に臨んで勝利を手に入れないといけなかった。最高のキャンプだったし、試合の準備はしっかりできていたと思う。一番がっかりするのは試合できなかった場合だからね」

<ライト級マッチ>
○チャールズ・オリベイラ
 2ラウンド(2分11秒)TKO
●ニック・レンツ
チャールズ・オリベイラ
「とにかくうまくなり続けたい。前回の試合は相手をロックして関節技を決めた。チャンピオンになるためにはすべてにおいてうまくないといけない。彼はタフなファイターだけど、俺たちのライバル関係もこれで終わりだ。俺はチャンピオンになりたい。次のゴールはトップ10入り。また戦う準備はある。来週でも来月でも、自分よりランキングが上位の相手と戦う覚悟はある」

<ライト級マッチ>
○ダヴィ・ラモス
 判定3-0(30-27、30-27、30-27)
●オースティン・ハバード
ダヴィ・ラモス
「勝利を手に入れたことはいろんな意味があるけど、自分のパフォーマンスには満足していない。今日はうまく戦えなかった。自分の力を見せたかったし、これ以上のことができる。今回はファイトゲームだった。何より大事なのは勝つこと。次はフィニッシュしてみせる。とにかくうまく戦えなかった。トレーニングしてきたことを見せられていない。相手からのサプライズはなかった。挑んだテイクダウンはすべて決まったしね。背中を取ったのにフィニッシュできなかった。まあしょうがない。俺は誰とでも戦うつもりでここにいる。唯一、希望するのはハビブ戦だけど、まだもっと示さないといけないことがある。いつかやる。次の試合はトップ15の誰かとやれたらいい。今年は俺の年だ。できるだけたくさん試合がしたい」

【プレリム】
<女子バンタム級マッチ>
○アスペン・ラッド
 判定3-0(29-28、29-27、30-26)
●シジャラ・ユーバンクス
アスペン・ラッド
「彼女はとてもタフなファイターだし、今日もそれを見せていた。ストライキングは最初のときよりもかなりうまくなっていたけど、それでも彼女とはタフな試合になると思っていた。実際にそうなったし、そういう試合ができたことはうれしい。私にとってはまだまだ取り組むべきことがあるけど、最高の試合だったと思っている。もっといろいろ考えないといけなかったから、ドッグファイトみたいになった。でも、そのおかげで盛り上がったんじゃないかしら。試合に挑むときに無敗であることは考えないようにしている。誰が相手でも厳しい試合になる。だから、試合に挑むにあたって自分の記録のことは考えない。UFCが準備ししてくれればすぐにその試合を受けるつもりよ」

<ライト級マッチ>
○デスモンド・グリーン
 判定3-0(30-27、30-27、29-28)
●シャルル・ジョーデイン
デスモンド・グリーン
「シャルルをたたえたい。TKOのダブルチャンプだ。とんでもないファイターだ。ロチェスターでこの勝利を挙げられたことは何にも変えられない。格闘技を始めてから、ここで戦うのが夢だった。(会場の)ブルー・クロスで戦うことになるぞと言われていたら、何もかも放棄していたかもね。だから、ここで試合をして勝てたことは、最高だとしか言えない。ロチェスターで試合をすることになって、さらにきつくなったけどね。間違いなくチャレンジングだった。一番大変だったのはオクタゴンに一歩踏み出して観客の叫び声が聞こえたとき。心が一瞬ぶっ飛んだ。なんとか戻して落ち着かないといけなかった。あれが一番大変な場面だった。ものすごく圧倒されたんだ。誰かを指名するつもりはない。タイトルに近づけさせてくれる誰かとやりたいだけだ。駆け上っていけるように自分より上のランカーなら誰でもいい」

<ウェルター級マッチ>
○ミシェル・ペレイラ
 1ラウンド(1分47秒)KO
●ダニー・ロバーツ
ミシェル・ペレイラ
「ずっとこの瞬間を夢見てきた。この瞬間のためにずっと戦ってきた。今日はそれが現実になったんだ。自分にとって最大の夢はUFCで戦うことだったから。本当に感動したし、ここにいられてうれしい。これを毎日夢見てきたんだ。今回よりももっといい試合はあったし、ほとんど見せられなかった。自分のスキルの半分だって発揮していない。UFCファンに披露する素晴らしい動きはまだまだ持っている。最高の相手と戦いたい。対戦相手は選ばない。UFCで新しいショーマンになりたいんだ」

<フェザー級マッチ>
○グラント・ドーソン
 2ラウンド(2分27秒)サブミッション(リアネイキドチョーク)
●マイケル・トリザーノ
グラント・ドーソン
「1ラウンドで仕留めるにはタフな相手になるだろうと思っていた。いろんなことがうまくはまり始めたら、必ずいけると思っていた。第1ラウンドはきついだろうと分かっていたけど、第2ラウンドは椅子から立ち上がりながら、俺が主役だと思っていた。彼をフィニッシュできたのは大きい。全部合わせたら、彼は18勝無敗だったんだ。一度も負けたことのない相手に対して、どでかい勝利を挙げられたのは最高だ。次は何だろうと構わない」

<ライトヘビー級マッチ>
○エド・ハーマン
 1ラウンド(分39秒)TKO
●パトリック・カミンズ
エド・ハーマン
「相手が膝からふらついているのが分かったから、やばいんだろうなと思っていた。これまで3連敗はしたことがないから、今回の試合に挑むまでがきつかった。勝利街道に戻ってこられてうれしい。あまりそれについて考えすぎないようにしていた。もうすでにプレッシャーは十分あったし、それ以上自分にプレッシャーをかけないようにしている。とにかく試合に臨んで仕事を果たす。それができてうれしい。家に戻って体調を確認してみる。今年中にもう一度試合がしたいと思っている。特に誰かとやりたいというのはないけれど、ライトヘビー級はいつもかなりオープンだからね。常に誰かしらやってくるし。チームと話して、次にどうするかを決めるつもりだ」

<ミドル級マッチ>
○ザック・カミングス
 3ラウンド(4分01秒)サブミッション(ギロチンチョーク)
●トレヴィン・ジャイルズ
ザック・カミングス
「パンチを食らわせるためにパンチを受けることがある。ただ、俺は常に頭を動かして避けようともしている。クリーンな一撃を食らわせられるように、かすめるような打撃を受けるようにしているんだ。なんとなく、無敗の奴らに試練を与えるために俺にぶつけてきている気がする。いろんな奴らに初めての土をつけてきた。それはある意味で名誉なことさ。俺はずっとティム・ケネディに初めて負けたことを忘れない。別のレベルがあるってことを誰かが教えてくれているようなものさ。その瞬間は決して忘れない。だから、そういう奴らに初黒星を見舞ってやるのも悪くないと思っている。これからも自分が無敵だとか勘違いしている無敗の奴らを蹴散らしてやりたい」

<フェザー級マッチ>
○フリオ・アルセ
 3ラウンド(1分49秒)KO
●ジュリアン・エローサ
フリオ・アルセ
「UFCで初めてのKOなんてウソみたいだ。忍耐強さを学んだ。時々、焦って捕まってしまうことがあったからね。今回のように背の高い相手に対して自分のレンジを見つけるのは難しかった。2回のケリが決まったと思ったんだけど、向こうがタフだった。確かに食らわせたのに、同じ方をずっとオープンにしているのに気づいた。ショートレフトを打ち込んで、ヘッドキックを当てたんだ。今回の試合で結果を残すことがとても重要だった。前回の試合は明白な敗者がいなかったと思っている。全力を尽くしたし、スプリット判定で接戦だった。もともとのバンタム級から上げてきたから、今回のパフォーマンスで自分の力を見せつけたかったんだ。俺が注目すべきファイターだと知らしめたかった。ひとまず疲れをとってまた次に行きたい」


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