ボリショイ引退興行大盛況! 涙と笑いと感動の10カウントでJWP魂継承!!

 ボリショイの現役卒業興行となった4・21PURE-J後楽園。ここ最近の女子プロレスでは見かけない入場列ができ、後楽園ホール5階は押すな押すなの大盛況となった。

 ゆかりある選手として多団体から新旧のトップレスラーが集結したバトルロワイヤル、ボリショイがデビュー戦の相手を務めたAKARI、成長著しいマリ卍と、期待の新人も躍動した6人タッグ、
「4・21が過ぎたらPURE-Jは消えるとか言ってる奴らにPURE-Jの未来を見せる! 」
との宣言通りの激闘となったLeonと中森華子との無差別級選手権試合と、超満員の観衆は大興奮。
 そして特に選ばれた3選手を相手に、30年の集大成らしい濃厚な5分3試合で“小さな巨人”ボリショイは現役生活を締めくくった。

 セレモニーではジャパン女子時代から今に至るまで、ゆかりある女子レスラー、スタッフが多数駆け付けてボリショイと言葉を交わした。

ジャパン女子からJWPと、苦楽を共にした戦友・キューティー鈴木、ダイナマイト関西、尾崎魔弓とボリショイ

 時に涙を堪える様に上を見上げながら10カウントを聴き、
「あんたちっこいなぁ」
と、ジャパン女子の同期、二上美紀子(当時)に言われるまで自覚の無かったプロレスラーとしてはとても小さな身体を紙テープに埋もれさせると、最後はバトンを受け継いだPURE-J選手に担がれて場内を一周し、満員のファンと別れを惜しんだ。


 終了後、会見場に姿をみせたボリショイは、全てを出し切ったというまなざし。引退の原因となった難病は確実に身体に影響を及ぼしていると静かに語り、現役を続けていけない状況だと思ったと、団体の長として、プロレスに関わる者としての責任ある決断である事を改めて強調した。
 今後は、現役であるが故におろそかにしてきた面もあった社長業と後進の育成に全力を注ぐと熱く語ったボリショイ。小さな巨人引退が、むしろPURE-Jを大きくしていく。そんな未来を感じさせた卒業でもあった。

 お疲れ様でした。
 

 
■ PURE-J女子プロレス ボリショイ引退興行 〜ありがとう!! 〜
日時:4月21日(日) 開始11:30
会場:東京・後楽園ホール
観衆:1530人(超満員札止め=主催者発表)

<ボリショイキッド引退記念スペシャルバトルロイヤル 時間無制限1本勝負>
〇ボリショイキッド
 4分17秒 体固め ※全員で押さえ込む
●ジャガー横田 ●神取忍 ●橋本千紘
※どのような形であっても、リング外に出ると失格となるアウトオブリングルール

退場順:井上京子⇒さくらえみ⇒桜花由美⇒安納サオリ&ジュリア⇒堀田祐美子⇒アイガー⇒萌え萌えボリショイ⇒真琴⇒元祖ウエスタンボリショイ⇒中島安里紗⇒ジャガー横田・神取忍・橋本千紘

ボリショイをカバーする神取忍をカットする中島安里紗と橋本千紘、それを見つめるジャガー横田。新旧オールスターの豪華な顔触れはボリショイ引退興行ならでは。

<ピュアバトル 6人タッグマッチ 20分1本勝負>
KAZUKI ●ライディーン鋼 AKARI 
 13分13秒 ダイビングエルボードロップ⇒体固め 
〇勝愛実 藤ヶ崎矢子 マリ卍

豪快なダイビングエルボーで現タッグ王者からフォールを奪った勝愛実はマリ卍とのコンビでGWの板橋3連戦でベルト奪取を宣言。

<PURE-J認定無差別級選手権 30分1本勝負>
●【王者】Leon
 15分32秒 破天荒⇒エビ固め
〇【挑戦者】中森華子
第5代王者が初防衛に失敗。中森華子が第6代王者になる


 会場中に響き渡る頭突きからマッドスプラッシュ、ダイビングフットスタンプと攻め立てたLeonの猛攻を耐え抜いた中森華子が、DASHチサコとの一戦に向けて編み出した伝家の宝刀・破天荒で至宝を奪還。
 PURE-Jの未来を見せた激闘を制した中森華子が
「私がPURE-Jの顔だ!! 」
とJの魂継承を宣言した。

<コマンド ボリショイ引退試合 3番勝負>

グレートカブキとのヌンチャク揃い踏みもこれが見納め…

<シングルマッチ 5分1本勝負>
△コマンド ボリショイ 
 時間切れ引き分け 
△尾崎魔弓(OZアカデミー)

正危軍を引き連れ、チェーンを持ち込んだ、尾崎魔弓にしか出来ない送別試合となり、ボリショイも応戦。ブーイングと感動が同居した2人ならではの特別な5分間となった。

<シングルマッチ 5分1本勝負>
△コマンド ボリショイ 
 時間切れ引き分け
△米山香織

<シングルマッチ 5分1本勝負>
△コマンド ボリショイ 
 時間切れ引き分け 
△中森華子 


Rayさん追悼マッチ以来となったケプラーダを繰り出したボリショイ、その頭をマスク越しに蹴りまくった中森華子。Jの魂を継承する激闘を持って、ボリショイ30年のレスラー人生は幕を下ろした。

ボリショイ引退興行詳報は電子書籍版5月3日号に掲載予定。