棚橋弘至 飯伏幸太 外道~鷹の爪大賞2018 井上譲二元週刊ファイト編集長

▼棚橋弘至 飯伏幸太 外道~鷹の爪大賞2018
 by 井上譲二元週刊ファイト編集長
・年間最優秀選手賞=棚橋弘至(新日本プロレス)
・年間最高試合=棚橋弘至VS飯伏幸太(新日本プロレス8・12武道館)
・年間ベスト・マッチメーカー賞=外道(新日本プロレス)
・敢闘賞=関本大介(大日本プロレス)
・特別功労賞=馬場元子氏
・年間キノ・ドク(気の毒)賞=グラン浜田(フリー)
・年間ブライト・フューチャー賞=清宮海斗(プロレスリング・ノア)


▽年間最優秀選手賞=棚橋弘至(新日本プロレス)

 試合に加え、映画撮影、映画のプロモーションを兼ねたテレビ&ラジオ出演。イベント参加、後援者らとの食事会など棚橋にとって18年ほど多忙な年はかつてなかった。リング内外での新日プロへの貢献度は彼が№1である。


▽年間最高試合=棚橋弘至VS飯伏幸太(新日本プロレス8・11武道館)

 期待通りの試合は多々あっても「期待を上回る試合」はめったにない。この試合はファンの期待とマスコミの予想を上回る超ハイレベルな内容になった。こういう試合なら「時間切れ引き分け」でもよく、個人的にはレフェリーがリング中央で両選手の手を上げるシーンを見たかった。


▽年間ベスト・マッチメーカー賞=外道(新日本プロレス)

 毎年、外道を選出しているが、今年の外道は2つのハンディを背負っていた。入場料値上げとカードのマンネリがそれ。しかしファン心理を読むことに長けている外道は興行収入、観客動員数ともに見事アップさせた。
「マット界のカルロス・ゴーン」と呼べるのはハロルド・ジョージ・メイ社長ではなく外道|そう言えばホメ過ぎか!?


▽敢闘賞=関本大介(大日本プロレス)

「関本ってフリーなの?」。そんなファンの声をよく聞くほど今年もいろんな団体のリングに上がった。ZERO1で世界ヘビー級王座に君臨し、全日プロ『世界最強タッグ』では秋山準とのフレッシュコンビで台風の目に・・・本当にお疲れさまでしたと言いたいところだが、関本はZERO1の元旦興行(後楽園ホール)で佐藤耕平の挑戦を受けなければならない。


▽特別功労賞=馬場元子氏

 日本人女性の90歳台での存命が当たり前になった時代において、極めて健康的な生活を送っていた元子さんが78歳でお亡くなりになるとは夢にも思わなかった。ジャイアント馬場さんが最も信頼した外国人レスラー、ブルーノ・サンマルチノ(享年82)も今年4月に他界しており、天国の馬場さんから2人に“お迎え”が来た気がしないでもない。元子さんをこの賞に選出したのは全日プロから撤退後も同団体の復興に貢献したため。


▽年間キノ・ドク(気の毒)賞=グラン浜田(フリー)

 娘・浜田文子の逮捕劇以外にも今年のグラン浜田には不運があった。足の古傷悪化で試合に出られなくなったことと、趣味と実益を兼ねたパチンコで負け続けたことだ。踏んだり蹴ったりとはこのことを言うのだろう。そんな浜田と比べたら五体満足で時たまリングに上がっている本家(?)キム・ドク(タイガー戸口)の方がまだ恵まれている。とりあえず、G・浜田にはリング復帰を目指してもらいたい。


▽年間ブライト・フューチャー賞=清宮海斗(プロレスリング・ノア)

 文字通り、明るい未来が期待できる若手に贈る賞。初優勝した『グローバル・リーグ2018』で好ファイトを披露し続けた清宮は将来、飯伏級のレスラーに成長する期待感をファンに抱かせた。いつかプロ野球の清宮(日ハム)に匹敵するビッグネームになってもらいたい。