トマス・ナルクンが英雄マメッド・ハリドヴに判定勝ち!ポーランドKSW46

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 12月1日(現地時間)にポーランド・グリビツェで『KSW 46: Narkun vs. Khalidov 2』が開催された。
 KSW(Konfrontacja Sztuk Walki=コンフロンタチャ・シュトゥク・ヴァルキ)は、ポーランドの総合格闘技団体。団体名はポーランド語で「総合格闘技が激突する」という意味。2009年に地上波Polsatで生中継されたKSW 12は、視聴者数650万人を記録しサッカー EURO 2012に抜かれるまではポーランドのスポーツ中継で史上2位の記録だったほど欧州最大のMMA団体となっている。2017年には本拠地ポーランドで6万人を集めた大会を成功させ、欧州最大のMMA団体として存在感を示している。
 今大会のメインでは絶対エースであるマメッド・ハリドヴがトマス・ナルクンへのリベンジマッチに挑んだ。ハリドヴは、実力面のエースとしてKSWをメジャー団体に押し上げた立役者であり、KSW、ポーランド代表として世界中の強豪と連戦連勝、なんとMMA14連勝という実績を持つ。しかし2018年3月に階級上の王者ナルクンと王者対決を行った時、まさかの一本負けしてしまったのだった。今回はそのリベンジマッチで、普通なら即再戦が組まれる事はないが、ハリドヴは14連勝という実績もありリベンジマッチが組まれた形となった。実際、前回は負けているにも関わらず下馬評ではハリドヴ有利となっていた。試合は一回り大きなナルクンに対し、ハリドヴはパンチとローキックで攻め、1Rにはフラッシュダウンも奪う。しかし、じわじわと消耗したようで、ナルクンがプレッシャーをかけ、ハリドヴは足を使って逃げる展開へとなっていく。2Rには両者、テイクダウンを奪いあい、最終ラウンドではナルクンがテイクダウンを奪い優勢だが、なんとハリドヴが上を取り返す見せ場を作ったものの、試合全体はナルクンがやや優勢なのもあり判定でナルクンが勝利した。試合後、敗者ではあるが、真っ先にインタビューを受けたハリドヴはグローブを外して置き、引退を示唆。続いて勝者ナルクンがインタビューを受けると、尊敬する母国の英雄ハリドヴとの試合を思ってか涙ぐみ、ハリドヴの偉大さを讃えていた。
 またセミファイナルではフェザー級王座決定戦が組まれマテウス・ガムロとクレベル・コイケで争われ、寝技に持ち込みたいコイケが引き込み気味にグランドで下になる場面も多く、スタンドではガムロが優勢に試合を進め、結果、ガムロが判定勝ちで新王者に輝いた。

■ KSW 46: Narkun vs. Khalidov 2
日時:2018年12月1日(現地時間)
会場:ポーランド・グリビツェ アレナ・グリビツェ

<92キロ契約>
○トマス・ナルクン(ポーランド)
 判定 3-0
●マメッド・ハリドヴ(ポーランド)

<フェザー級王座決定戦>
○マテウス・ガムロ(ポーランド)
 判定 3-0
●クレベル・コイケ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
○サラディーヌ・パルナス(フランス)
 判定 3-0
●マルチン・ロゼク(ポーランド)

<80キロ契約>
○ロベルト・ソルディッチ(クロアチア)
 1R 4分33秒 KO
●ヴィニシウス・ボウレ(ブラジル)

<67.2キロ契約>
○ロマン・ジュマンスキ(ポーランド)
 判定 3-0
●ダニエル・トーレス(ブラジル)

<ライト級>
○マリアン・ジュコフスキ(ポーランド)
 判定 3-0
●グシェゴシュ・ジュラコウスキ(ポーランド)