カネックがリングに上がり、マントを脱いだボデイがあまりにもビルドアップしている事に驚く。60歳代にもなると、Tシャツを被りファイトしなければならないのが現実であるが凄すぎる胸筋である。
カネックにとって本日が、今回の久々の日本遠征においての最終試合である為、より藤波を意識したように序盤戦から二人の闘いからスタートするという展開になった。
終盤も二人で30年という長い空白の年月を消し去るかのように、お互いに体をぶつけ合いながら懐かしみあいそしてお互いの今を確かめあっていたように見えた。
試合後も藤波選手は日本へ凱旋帰国前からメキシコでの永遠のライバルであり、今でもこうしてお互いまだビルドアップした身体で対戦出来たことをつくづく喜んでいた。彼との対戦は自身のレスリングの歴史のおいてもその節目、節目で対戦してきたように思える。日本のマットでも幾多の名勝負を展開し、遠くはパキスタン遠征でも戦ったような二人が積み重ねてきた長い長い戦いの歴史は、まさに日本のプロレスの歴史でもあるのだ。
ただ、今回もそうであるが二人でタッグを組んだ事は日本でもメキシコにおいても一度も無いとのことだ。少しでも一緒に同じ空間にいたいような雰囲気が両雄からひしひしと伝わってきた。二人にしか理解しえないレスラーとしての友情がそこには垣間見られた。まさに日本のプロレスの歴史の1ページでもあるのだ。
■ ドラディション
日時:10月21日
会場:大阪ATCホール 観衆1,238人(=主催者発表)
<メインイベント スペシャル6人タッグマッチ>
丸藤正道 越中詩郎 ○藤波辰爾
12分48秒 レフェリー暴行⇒反則勝ち
大谷晋二郎 ●藤原喜明 エル・カネック
<セミファイナル タッグマッチ>
谷津嘉章 ●ヒロ斉藤
12分18秒 首固め
○KAZMA SAKAMOTO AKIRA
<第4試合 シングルマッチ>
○長井満也
9分8秒 ストレッチプラム
●冨宅飛駈
<第3試合 タッグマッチ>
YAMATO ●ブラック・タイガー
10分55秒 アンクルホールド
望月成晃 ○金本浩二
<第2試合 シングルマッチ>
○倉島信行
9分24秒 ニケ
●三州ツバ吉
<第1試合 シングルマッチ 大衆プロレス松山座 提供試合>
○松山勘十郎
5分51秒 陣太鼓⇒片エビ固め
●犬人間よしお