ジョニー・インパクトが新王者!インパクト・レスリング「Bound for Glory 2018」

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 10月14日(現地時間)にニューヨーク州クイーンズでインパクト・レスリングの年間最大大会「バウンド・フォー・グローリー2018」が開催された。
 インパクト・レスリング(Impact Wrestling)は、アメリカ合衆国のプロレス団体。運営はアンセム・レスリング・エキシビジョンズ(Anthem Wrestling Exhibitions, LLC)。過去に団体名を幾度か変更しており、古い順にNWA-TNA(National Wrestling Alliance : Total Non Stop Action、2002年 ? 2004年)、TNA(Total Non Stop Action Wrestling、2004年 ? 2016年)、GFW(Global Force Wrestling、2017年7月 ? 2017年9月)を名乗っていた。 多くのインディー団体が収入不足により倒産していく中で、経費の最小化で収入を確保する戦略を取っている。それは興行の開催場所の固定と安定した放映収入、そして選手の契約形態に反映されている。ほとんどの選手は専属契約という形ではないため他団体へ出場する選手も多い。また、ほぼ契約選手のみで興行を行うWWEとは対照的に、日本やメキシコなど海外の他団体との交流も積極的に行っている。
 今大会は年間最大大会だけあり、メインは当然、インパクト世界王座タイトルマッチで、王者オースチン・エリーズが、ジョニー・インパクトの挑戦を受けた。現在、ムース、キラー・クロスという怪物二人を用心棒にして悪党王者と化しているエリーズは、王者のままROHのPPV大会にも載り込んでいき勝利するなど実力も折り紙つきだ。対するインパクトはWWE時代はジョン・モリソン、メキシコなどではジョニー・ムンドとしてヒールを演じているが、インパクト・レスリングではベビー・フェイスとして悪党王者エリーズの王座を狙っている。試合は、当然、エリーズの用心棒ムース、クロスがリングサイドに並ぶが、両者レスリング巧者だけあり、激しいレスリングの応酬となった。インパクトが必殺技のスターシップ・ペインを繰り出しても、エリーズが必殺技のブレーンバスターを繰り出しても、勝負は決まらず長期戦になったが、最後はインパクトがスターシップ・ペインを決めてフォール勝ち。インパクトが悲願の王座奪取を達成した。
 また世界的に活躍しているペンタゴンJr.を付け狙うサミ・キャラハンとoVeに対し、ペンタゴンJr.は弟のフェニックス、そして他団体ルチャ・アンダーグラウンドなどでは抗争しているブライアン・ケイジと組んで、6人タッグマッチで激突した。試合前半は華麗な空中殺法で翻弄するルチャ・ブラザーズだが、試合が進むにつれ、荒れた展開となり、oVe側がペースを握ってくる。ルチャ・ブラザーズを場外に落とした隙にキャラハンがパイルドライバーでケイジからフォール勝ち。今回はoVeの勝利となった。
 当初、エディ・エドワーズとムースがシングルマッチを行う予定だったが、キラー・クロスがムースと一緒に出てきて二対一になった事を受け、なんとハードコアレジェンドであるトミー・ドリーマーがエドワーズに加担。タッグマッチに変更となって試合が行われた。試合はハードコア対パワーという展開となり、最後はエドワーズがムースを丸めこんでフォール勝ち。しかし、これに納得のいかないムースとクロスは試合後、エドワーズをリンチ。この両者の抗争はまだまだ続きそうだ。

■ Impact Wrestling Bound for Glory 2018
日時:2018年10月14日(現地時間)
場所:アメリカ・ニューヨーク州クイーンズ

<インパクト世界王座タイトルマッチ>
○ジョニー・インパクト(挑戦者)
 ピンフォール
●オースチン・エリーズ(王者)

<シングルマッチ>
-アリー
 ノーコンテスト
-シュー・ヤン
 
<インパクト世界タッグ王座タイトルマッチ>
○LAX(王者)
 ピンフォール
●OGz(挑戦者)

<6人タッグマッチ>
○サミ・キャラハン、cVe
 ピンフォール
●ペンタゴンJr.、フェニックス、ブライアン・ケイジ

<タッグマッチ>
○エディ・エドワーズ、トミー・ドリーマー
 ピンフォール
●ムース、キラー・クロス

<ノックアウト王座タイトルマッチ>
○テッサ・プランチャード(王者)
 ピンフォール
●タヤ・バルキリー(挑戦者)