神興行KNOCK OUT10･7後楽園タネヨシホ壮絶TKO敗もMVPの大暴れ!!

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　辛口で鳴る本誌推奨の神興行KNOCK OUTだが、10･7後楽園はアジア杯トーナメントからミャンマーと中国、2ヶ国が闘わずして消えるという事態で開始前から不穏な空気が漂っていた。
　第1試合の名勝負製造機･水落洋祐にはそれを一掃する起爆剤としての役割が期待されたが、相手の北野克樹が、竜巻旋風脚の2つ名からはほど遠い、接近戦でクリンチを多用する消極的ともとれる闘い方。レフェリーからレッドカードが2度提示され、減点がたたっての判定負け。それでいて水落は序盤に顔を腫らすぐらいの打撃を浴びており、観る側には最もフラストレーションが残る内容となった。

水落洋祐

　続く町田光vs.前口太尊のアジア杯出場権を賭けた1戦は、小野寺力プロデューサーが
「あれぞプロフェッショナル」
と賞賛する、お互い引かない一進一退の攻防で湧かせたが、KOには至らず。第3試合、Mr.KNOCK OUT森井洋介までもが本戦では判定で1-0ドロー。しかしエキストララウンドで
「俺がKNOCK OUTを背負ってる」
との意地の肘一閃で遂にTKO勝ちを納める。続くヨードレックペットは、1週間前に試合を行ったばかりで急遽世界最高峰王者に挑んできた岩城悠介を終始圧倒しつつも、無理に倒しにはいかず判定勝利。
　そんなモヤモヤした場内の空気を一変させたのは、第5試合、大﨑一貴の肘で瞼を裂かれたタネヨシホ。レフェリーに
「次は止める」
と言われたタネヨシホは、
「今ブチ切れるから止めるな」
との弟、多根嘉輝の宣言通り、遮二無二突進する玉砕戦法。スリップダウンしようがとにかく蹴って殴る大暴れに場内は一気にヒートアップ。
「ブレーキの壊れたダンプカー」に改称した方がいい様な大暴走に
「あれには参った」
という大﨑一貴だったが、冷静に対応して最後は引導を渡した。
　敗れはしたものの、最軽量級とは思えない場の空気を一変させるド迫力ファイトで、小野寺力プロデューサーはMVPと絶賛。今後も継続しての参戦を熱望した。
　その熱気のままに、メインも壮絶な打ち合いとなり、視界をほぼ失ったと試合後に振り返った石井一成が、採点でリードを許す初めての事態。まさかの展開にセコンド陣は大慌てとなったが、絶体絶命のピンチに奮起した石井一成が縦肘一閃、”琉童子”仲山大雅の鼻を潰しての鮮やかな逆転TKO劇となった。
石井一成

　結果、終わってみれば21時過ぎには大満足して家路につけるという、神興行ぶりは健在。
　「いつもにも増して気合いをいれる」と小野寺力プロデューサーが力を込めた次戦12･9両国には、シュートボクシングの若きエース海人が満を持して参戦決定を発表し、観客をどよめかせた。

　不可思のスーパーライト級王座への挑戦が濃厚と思われるが、その注目の1戦をセミに回して、フライ級トーナメント決勝をメインに据えるという超豪華なラインナップとなりそうだ。
　現在、過去最多の8試合が決定、場合によっては9試合になる可能性があるという事で、ライトユーザーには大敵の長時間興行とならない様な施策をどう施してくるのかにも注目したい。

小野寺力プロデューサー

　

■　キックスロード　KNOCK OUT 2018 cross over
日時：10月7日(日)　開始18:00
会場:東京水道橋･後楽園ホール
観衆：1423人（満員札止め＝主催者発表）

＜メインイベント　KING OF KNOCK OUT 初代フライ級王座決定トーナメント　準決勝　51kg契約　3分5R＞
◯”SUNRISE PRINCE”石井一成
　3RTKO勝ち 2分04秒
●”琉童子”仲山大雅
※石井一成がトーナメント決勝戦進出

＜第5試合　KING OF KNOCK OUT 初代フライ級王座決定トーナメント　準決勝　51kg契約　3分5R＞
●”リトルサイボーグ”タネヨシホ
　5RTKO　1分35秒
〇”ワンダーボーイ”大﨑一貴
※大﨑一貴がトーナメント決勝戦進出

＜第4試合　KING OF KNOCK OUTライト級アジアトーナメント　一回戦　61.5kg契約　3分5R＞
◯”世界最高峰王者”ヨードレックペット・オー・ピティサック
　5R判定　3-0（50-46,50-45,50-45）
●”聖域の超人”岩城悠介
※ヨードレックペットがトーナメント準決勝進出

＜第3試合　KING OF KNOCK OUTライト級アジアトーナメント　一回戦　61.5kg契約　3分5R　＞
△”Mr.KNOCK OUT”森井洋介
　5R判定引き分け　（49-49,48-49,49-49）
△”毒針エルボー”キヨソンセン・FLYSKYGYM
※キヨソンセンの1-0で、規定に達せずドロー。トーナメント出場権を賭けてのエキストララウンドへ


開場後、和田良覚レフェリーに席まで案内させる藤原敏男御大。お礼に太い杖で和田良覚レフェリーのスキンヘッドに一撃。気付いたファンは大喜び！

孫弟子･森井洋介のピンチに堪らずインターバルのリングに上がって気合いを入れた藤原敏男御大は、試合後にも闘魂注入棒一閃！

＜EXR＞
◯”Mr.KNOCK OUT”森井洋介(@yosukemoriko )
　0′47″　KO勝ち
●”毒針エルボー”キヨソンセン・FLYSKYGYM
※森井がトーナメント準決勝進出決定

＜第2試合　KING OF KNOCK OUTライト級アジアトーナメント出場者決定戦　61.5kg契約　3分5R＞
〇”居合いパンチャー”町田光
　5R判定　3-0(49-48,49-48,49-48)
●”永遠の反抗期”前口太尊
※町田光がトーナメント出場決定

＜第1試合　64.5kg契約　3分5R＞
〇”ボルケーノ”水落洋祐
　5R判定　3-0（48-47,49-46,49-46）　
●”竜巻旋風脚”北野克樹