チアゴ・サントスが地元ブラジルで スクランブル出場のアンダースを撃破 UFCファイトナイト・サンパウロ

SAO PAULO, BRAZIL – SEPTEMBER 22: (L-R) Thiago Santos of Brazil punches Eryk Anders in their middleweight bout during the UFC Fight Night event at Ibirapuera Gymnasium on September 22, 2018 in Sao Paulo, Brazil. (Photo by Buda Mendes/Zuffa LLC/Zuffa LLC via Getty Images)
SAO PAULO, BRAZIL – SEPTEMBER 22: (R-L) Thiago Santos of Brazil kicks Eryk Anders in their middleweight bout during the UFC Fight Night event at Ibirapuera Gymnasium on September 22, 2018 in Sao Paulo, Brazil. (Photo by Buda Mendes/Zuffa LLC/Zuffa LLC via Getty Images)

Photo by Buda Mendes/Zuffa LLC/Zuffa LLC via Getty Images

 総合格闘技団体UFC(Ultimate Fighting Championship)は日本時間2018年9月23日(日)にブラジル・サンパウロにあるイビラプエラ体育館にてて”UFCファイトナイト・サンパウロ”を開催した。

 メインイベントは本来ミドル級で戦うチアゴ・サントス(ブラジル 18勝6敗)とエリク・アンダース(アメリカ 11勝1敗)がライトヘビー級戦で拳を合わせ、第3ラウンド終盤に鋭いエルボーを連打したサントスがアンダースをTKOで下した。
 わずか6日前の出場要請を受けてサンパウロに乗り込んだアンダースは序盤から積極的に攻撃を仕掛け、強力な打撃で襲いかかってくるサントスに応戦しながらテイクダウンを狙って試合を組み立てていった。第2ラウンドのピンチをしのいだアンダースは次のラウンドが始まった直後に力強い一撃を相手のあごに食らわせ、テイクダウンから背後を取りにいったが、サントスがうまく逃げ出してスタンディングでの戦いに戻り、アンダースが組み付けばサントスが膝蹴りを見舞うなど一進一退の攻防戦が繰り広げられた。それでも、ラウンド終盤、腰に組み付くアンダースに対し、覆いかぶさるようにサントスが鋭いエルボーを打ち続け、アンダースは必死に耐えてラウンド終了のホーンを聞いたものの、自力で立ち上がることができず、レフェリーが試合終了を宣言。サントスが地元ブラジルで勝利を飾った。

 次回、UFCは本拠地ラスベガスに戻り、日本時間10月7日(日)にUFC 229を開催される。メインイベントは史上最大級の一戦とうたわれるハビブ・ヌルマゴメドフとコナー・マクレガーによるライト級タイトルマッチが予定され、試合を前に両者が初めて顔を合わせたニューヨークでの記者会見はマクレガー節がさく裂するなど、戦う2人のボルテージはもちろん、ファンの期待も高まり続けている。また、ライト級ランキング2位のトニー・ファーガソンと同8位のアンソニー・ペティスが対戦するほか、多くの注目カードが予定されている。

SAO PAULO, BRAZIL – SEPTEMBER 22: Alex Oliveira of Brazil celebrates after defeating Carlo Pedersoli in their welterweight bout during the UFC Fight Night event at Ibirapuera Gymnasium on September 22, 2018 in Sao Paulo, Brazil. (Photo by Buda Mendes/Zuffa LLC/Zuffa LLC via Getty Images)
SAO PAULO, BRAZIL – SEPTEMBER 22: (R-L) Alex Oliveira of Brazil punches Carlo Pedersoli in their welterweight bout during the UFC Fight Night event at Ibirapuera Gymnasium on September 22, 2018 in Sao Paulo, Brazil. (Photo by Buda Mendes/Zuffa LLC/Zuffa LLC via Getty Images)

■ UFCファイトナイト・サンパウロ
日時:現地時間2018年9月22日(土)、日本時間23日(日)
会場:ブラジル・サンパウロ イビラプエラ体育館

【メインイベント】
<ライトヘビー級マッチ 5分5ラウンド>
○チアゴ・サントス
 3ラウンド(5分00秒)TKO
●エリク・アンダース
勝者チアゴ・サントスのコメント
「コーチたちとトレーニングパートナーのみんなに感謝したい。1週間前だったのに試合を受けてくれたエリクにもありがとうと伝えたい。勝ちも負けも俺たちの人生の一部だ。一番大事なのはどう行動するか、相手をどれだけリスペクトするかだ。サンパウロは自分にとって本当にスペシャルな街だ。”ジ・アルティメット・ファイター:ブラジル”シーズン2のトライアウトを受けたのがここ。そのおかげでUFCの一員になれた」

【メインカード】
<ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
○アレックス・オリベイラ
 1ラウンド(0分39秒)KO
●カルロ・ペデルソリ
勝者アレックス・オリベイラのコメント

「早い決着になるとは思っていたけど、第2ラウンドのフィニッシュを考えていた。でも、アリーナに入ってきた時、ファンがだい1ラウンドで決めてくれと言ってきたから、そうしようと。この階級で歩み続けたい。マグニーはもうすでに試合をしたから、もう少し上のランキングにいる人との試合を組んでもらえたらうれしい」

ライトヘビー級マッチ 5分3ラウンド
○アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ
 2ラウンド(1分00秒)TKO
●サム・アルビー
勝者アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラのコメント
「このノックアウトを毎日イメージしてきた。1日2回、思い描くこともあった。これをイメージしてきたし、相手のことを思いながら寝起きしてきた。アクシデントでもなければ実現しないはずがない。ここからどうなるか見てみよう。前回のインタビューではみんなが引退について聞いてきた。今回の試合を終えた今、みんなが考えを変えてくれていることを願うよ」

<バンタム級マッチ 5分3ラウンド>
○アンドレ・イーウェル
 判定2-1(27-29、28-29、29-28)
●ヘナン・バラオン
勝者アンドレ・イーウェル者のコメント
「タフな試合だったし、第1ラウンドで相手を落とした時にフィニッシュすべきだった。自分のミスは正していくし、次はKOでフィニッシュしてみせる。どんな対戦相手も同じ。俺は自分がバンタム級で一番だと証明するためにここにいる。最終的にはフェザー級に上げるつもりだ。両方の階級を取りたい」

<女子ストロー級マッチ 5分3ラウンド>
△ランダ・マルコス
 引き分け(29-28、28-28、28-28)
△マリナ・ロドリゲス
ランダ・マルコスのコメント
「自分が勝ったと思った。勝つために十分なことはやったわ。11勝で負けなしの彼女はタフな相手だったけれどね。ブラジルに来られたのはうれしかったし、マリナにはUFCへようこそと伝えたいわ」

マリナ・ロドリゲスのコメント
「私の方がスタンディングでは圧倒したと思った。パンチは私の方が当たっていたしね。UFCデビュー戦だったし、ジャッジに判定を委ねたらどんな結果になるか分からないのも分かっていた」

【プレリム】
<ライト級マッチ 5分3ラウンド>
○チャールズ・オリベイラ
 2ラウンド(3分22秒)サブミッション(リアネイキドチョーク)
●クリストス・ジアゴス
勝者チャールズ・オリベイラのコメント
「28歳でホイスの記録を破ったことは自分のキャリアで正しい選択をしてきた証拠。他の記録も破っていきたい。今回の試合にサインした時、ファベーラ(ブラジルのスラム街)の全員が大挙して”ドゥ・ブロンクス”の試合を見に来ると言ったように、それを見せられたと思う。今回の勝利はいろんなことがありながらも、ここに来てくれた友達と家族に捧げる。何もかもハードだけど、すべてうまくいく。自分の階級であるフェザー級に戻りたい。もう一度、戦いに加わりたいとお願いしている。ジョゼ・アルドがいるし、試合を望んでいるヘナート・モイカノもいるし、誰も戦いたがらないロシア人(ザビット・マゴメドシャリポフ)もいる。俺はここだ。俺は誰とだって戦う」

<ライト級マッチ 5分3ラウンド>
○フランシスコ・トリナウド
 2ラウンド(4分10秒)KO
●エヴァン・ダナム
勝者フランシスコ・トリナウドのコメント
「この階級でのし上がっていくにはビッグネームを打ち負かす必要があったし、引退を控えた偉大なファイターであるエヴァン・ダナムと戦えて本当によかった。今度はケビン・リーに勝ちたい。ブラジルで俺が打ち負かされたし、母国やファンのことをいろいろと言われた。今度はあいつの国であいつを打ち負かしたい」

<ライトヘビー級マッチ 5分3ラウンド>
○ライアン・スパン
 判定3-0(28-30、28-30、28-29)
●ルイス・エンリケ
勝者ライアン・スパンのコメント
「タフな試合だったけど、それは序盤から分かっていたこと。向こうが全力でぶつかってくるのは分かっていたし、そのために準備をしていた。今回の相手はフランシス・ガヌーと戦って数ラウンドもったし、その後、ライトヘビー級に階級を落としたんだ。今回は特にブラジルでブラジル人ファイターと戦うだけあって難しいだろうと思っていた。ファンのみんなが俺じゃない方を応援するからね。もっとうまくなりたいし、また戦いたい」

<ヘビー級マッチ 5分3ラウン>ド
○アウグスト・サカイ
 3ラウンド(4分03秒)TKO
●チェイス・シャーマン
勝者アウグスト・サカイのコメント
「乱闘だったけど、UFCのデビュー戦はこうでないとな。試合の序盤に手を痛めてしまって、ものすごく痛い。ブラジルのコンテンダーシリーズに参加して、ここで初めてのUFCマッチに挑み、勝利した。すべてこの1カ月で起きたこと。夢がかなったよ。これから成長して、活躍していきたい。引退するまでそれを続けていきたいと思っている」

【アーリープレリム】
<ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
○セルジオ・モラエス
 2ラウンド(4分42秒)サブミッション(ヘッドアンドアームチョーク)
●ベン・サンダース
勝者セルジオ・モラエスのコメント
「俺の柔術がこの階級ではベストだとずっと言ってきた。サンダースは今日この日までキャリアを通してフィニッシュされたことがなかったし、俺は自分の柔術が復活していることを証明したかった。それに、サンパウロでもう一度戦うと約束していたし、フルラウンドを戦うつもりはなかった。それを目指して試合に臨み、それをやったまでだ。誰も俺とはグラウンドで戦いたがらないから、常に安全圏を確保してスタンディングで戦うようにしている。グラウンドで戦う人が相手になれば、俺はフィニッシュする」

<女子フライ級マッチ 5分3ラウンド>
○マイラ・ブエノ・シウバ
 1ラウンド(4分55秒)サブミッション(アームロック)
●ジリアン・ロバートソン
勝者マイラ・ブエノ・シウバのコメント
「世界で最高の気分よ。すべてをコントロールできたし、ノックアウトを狙っていたんだけど、どのタイミングでも関節技を仕掛けられるとも思っていた。自分の実力を示すためにUFCに来たの。ベルトを勝ち取ってみせるわ。ファンのみんなにはもっとアグレッシブなマイラを期待してもらいたい。この階級では私が最高の柔術の使い手よ」

<ミドル級マッチ 5分3ラウンド>
○ターレス・レイチ
 判定3-0(28-29、28-29、28-29)
●ヘクター・ロンバード
勝者ターレス・レイチのコメント
「フィーリングは想像以上に良かった。かなりタフでものすごく手強いヘクターのような力量を持ってしても、自分がタフなのは分かっていたけどね。最初の瞬間からチームと一緒に決めた戦略をすべて信じていけた。相手のことをかなり研究していたんだ。課題にも取り組んだし、ブラジルでキャリアを終わらせられて本当にうれしい。50回フィニッシュしたファイターとか、15回のノックアウトを決めたファイターとしてみんなに覚えておいてもらいたいわけじゃない。オクタゴンの中だけではなく、優れた人、いい友人、いい父としても忘れないでいてもらいたい。それが一番重要だ」

<ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
○エリゼウ・ザレスキ・ドス・サントス
 2ラウンド(1分20秒)KO
●ルイージ・ベンドラミニ
勝者エリゼウ・ザレスキ・ドス・サントスのコメント
「最初のラウンドはステップに少しミスがあった。自分のポジションを失ってしまい、背中を見せてしまったけれど、こういう動きはかなりトレーニングしてきたから、ああいう状況になっても落ち着いていられたと思う。ルイージはタフな相手だ。今回が彼にとってはUFC初戦だったし、持てる力をすべてぶつけてきた。UFCで彼がここから活躍していくのは間違いない。ブラジルで戦うのはいつだって最高だよ。俺はブラジルのスポーツであるカポエイラ出身で、それが自分とファンとを結びつけてくれているんだと思う。地元で戦えて本当にうれしいし、ファンのみんなには常にスペシャルなパフォーマンスを披露したい。オクタゴンで話したリクエストについては、次の試合でロビー・ローラーとやりたいんだ」

<女子ストロー級マッチ 5分3ラウンド>
○リビーニャ・ソウザ
 1ラウンド(1分21秒)サブミッション(ギロチンチョーク)
●アレックス・チャンバース
勝者リビーニャ・ソウザのコメント
「自分のパフォーマンスを採点するならまずまずから良いの間ね。1分以内に相手を捕らえられると思っていたわ。いつもトレーニングしているポジションを取れず、オクタゴンのサイズに少し驚いた。でも、UFCでのスタートだから問題ない。この先長くこの階級を支配するつもりだから。12月に戦いたい。1年以上も試合をしていなかった。ケガはないし、準備はできている。来週とか来月でも、必要とあればいくわ。ここから、ファンのみんなには最高の私を期待してほしい。激しく攻めて、打たれても立ち上がってみせる。私にスペースを見せたらおしまいよ。今日みたいにね」