8月31日、頸髄完全損傷でリハビリを続ける高山善廣への支援第1弾興行『TAKAYAMANIA EMPIRE』後楽園ホール大会が行われた。
動画ではあったもののメイン後に高山が登場する。「次回、どうなるかわかりませんが、足で蹴る感覚がちょっと出てきた。悪さばかりをしている鈴木みのるの顔面をビッグブーツできるのを楽しみにしています。それまで鈴木みのる、待ってろ」とメッセージ。頸髄完全損傷からの奇跡が起きる兆候を示唆した。
喧嘩を売られたみのるは、メインでの場外乱闘中に解説席の佐々木健介、小橋建太からチョップを受けていた。まるで盟友たちからチョップを食らっていた高山が宿ったようでもあり、ファンは大歓声。引退しているとはいえ健介・小橋に並び立たれては劣勢と判断したか、みのるは手で“タイム”のポーズを取ってリングに逆戻りする。新日本プロレスでは軍団を結成しているみのるとTAKAみちのくが、リングでは激しくやりあった。“あきらめない気持ちよ、高山に届け”とばかりにTAKAが奮闘したものの、最後はゴッチ式パイルドライバーでみのるが勝利した。
大会中盤のハイライトは、高田延彦による動画メッセージからの前田日明マイクというリレーだろう。高田「高山善廣が一日も早く、最愛の息子を、あのでっかい身体で力一杯ハグできる日を待ちわびながら、応援を続けていきたい」。前田「高山! プロレスラーの身体はな、神経で動くんじゃない! 魂で動くんだよ! お前も魂に身体を動かしてもらって、このリングに戻ってこい!」。
高山を応援するために総勢37選手が大同団結し、団体を超えた新鮮な顔合わせも多かった。平成最後の夏の“ラストデー”は、さらなる高山支援への“始まり”に他ならない。大会が大成功を収めたことで、高山という存在の大きさもまた改めて浮き彫りになった。
■TAKAYAMANIA EMPIRE
日時:8月31日(金)18:30
会場:後楽園ホール 観衆1,500人(超満員札止め=主催者発表)
<第1試合 バトルロイヤル>
〇大谷晋二郎
13分35秒 オーバー・ザ・トップロープ
●ロッキー川村
退場順:井上雅央、高木三四郎、グルクンマスク、坂口征夫、カズマサカモト、中澤マイケル、佐々木貴
<第2試合>
里村明衣子
〇杉浦貴
9分56秒 オリンピック予選スラム⇒片エビ固め
橋本千紘
●佐藤光留
<第3試合>
●男色ディーノ
大森隆男
10分58秒 エクスプロイダー⇒体固め
ディック東郷
〇秋山準
<第4試合>
●冨宅飛駈
佐野巧真
9分42秒 虎王と絶搶の挟み撃ち攻撃⇒片エビ固め
木高イサミ
〇丸藤正道
<第5試合 新日本プロレス提供試合>
●海野翔太
天山広吉
10分57秒 バックドロップホールド
成田蓮
〇永田裕志
<第6試合>
〇HARASHIMA
火野裕士
石川修司
18分02秒 蒼魔刀⇒片エビ固め
●樋口和貞
浜亮太
諏訪魔
<第7試合>
近藤修司 ●TAKAみちのく 太陽ケア
20分51秒 ゴッチ式パイルドライバー⇒エビ固め
MAZADA NOSAWA論外 〇鈴木みのる
※大会レポートは週刊ファイト9月13日号に収録予定です。