国立西洋美術館で開催中の『ミケランジェロと理想の身体』展(9月24日まで)の展覧会サポーターを務める新日本プロレスの棚橋弘至(41)が、8月27日に来館。神のごときと称されたミケランジェロ・ブオナローティ(1475~1564)の大理石彫刻の傑作『ダヴィデ=アポロ』像の前でトークと撮影会を実施した。
「あらゆるスポーツがある中でプロレスラーの棚橋を選んでくれるなんて嬉しいですね。ナイスチョイスですよ」
現在のプロレス界の中でも、徹底した肉体管理を行う棚橋。展示会のサポーターに選ばれたことに大喜びの様子。
かつてプロレスを『格闘芸術』と定義して他団体との差別化を図ったのは、新日本プロレスの設立者であるアントニオ猪木。新日本の鬼コーチとして恐れられた故・山本小鉄さんも「プロレスのチケット代の半分は筋肉を見られていると思え」と芸術的肉体の重要性を説いていた。
ふたりの教えを忠実に守り、筋肉増強剤に安易に頼らず、上野毛の新日本道場で棚橋はひたすら汗を流し続け、トップレスラーの座に君臨。
「プロレスの魅力のひとつに筋肉美があるという小鉄さんの言いつけを守っていたら、ここ(ミケランジェロ)にたどり着きました」
感慨深そうに語る棚橋は、「ダヴィデ=アポロ」像を観察するうちに、対戦するイメージが浮かんだという。
「右足を前に出していますよね。隙が多いですね。足を取ってくださいと言っているようなものです。ドラゴンスクリュー、一発ですね」
そして「ダヴィデ=アポロ」像に伸びしろがあることを認め、アドバイスを送った。
「筋肉は鍛えれば大きくなります。筋肉のつき方は人それぞれですが。大胸筋が上目についているので、鍛えればもの凄く格好よくなるでしょう。鍛えがいがありますね」
「愛してま~す!」
また、この撮影会のためにヘアースタイルを変えて臨んだと告白。
「欧州の銅像はくせっ毛が多いですよね。ですから今日は自分も多めに巻いています」
常に見られることを意識しているプロはこだわり方がハンパではない。今年のG1クライマックス覇者は、やはり100年にひとりの逸材である。
※詳細拡大版は金曜31日発売の週刊ファイト9月6日号に収録されました。
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