[週刊ファイト8月23日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼G1熱狂11大会札止め G☆L対決から棚橋3年ぶりVまで大総括
新日本プロレス「G1クライマックス」8・10~12日本武道館大会
photo & text by TERUZ
・大田区と大阪の2連戦、鬼門の名古屋盛況!シリーズ集客分析
・プロレスラーに会える!ユニット越えて柴田サイン会に300人
・【武道館初日】棚橋が攻め続けてオカダと30分フルタイム
・【武道館2日目】6年ぶりゴールデン☆ラヴァーズ壮絶バトル
・【武道館2日目】新社長降臨!介入へのアレルギー逆利用
・【武道館最終日】棚橋がハイフライ3連発で3年ぶり3度目V
・どこまでガチ?棚橋アフターG1発言にケニー&飯伏が反発
筆者としては「ゴールデンタイムで放映されていた時代と比べれば、選手知名度や世間的話題度は落ちている」と主張することに大きな意味を感じない。いつまで「気がついたときからゴールデン」だったときの話をしているのだろう。ゴールデン復帰は目指すものの一つではあろうが、簡単な話ではない。むしろゴールデン放映なしにもかかわらず20年ぶり過去最高売上が見込まれ、ソールドアウト大会が続出していることを称えたい。
日本プロレス界の盟主・新日本プロレスはビッグコンテンツに成長している。ポジティブなイメージを広げていく中で、オールドファンからすれば失ったものもあって当たり前。されど、かつてのイデオロギー闘争に相当するようなユニット派閥も、セコンド介入をめぐる賛否も、リーグ戦覇者およびタイトル保持者の権威も健在だ。
19大会中で実に11大会が札止めとなった新日本の看板シリーズ「G1クライマックス」。ファイナルの舞台となったのは、新日本としての使用が15年ぶり、G1として初使用となる日本武道館だった。ゴールデン☆ラヴァーズ対決から棚橋弘至3度目Vまでを大総括する。
大田区と大阪の2連戦、鬼門の名古屋盛況!シリーズ集客分析
全19戦という編成は近年固定となったが、大規模会場での同一会場連戦を盛り込んだ今年のG1。選手にとってはコンディションを整えやすく、ファンにとっては2大会をまとめて堪能できる。半面、1か所で2倍の集客が求められる難度もあった。
◆「G1クライマックス28」全19大会の観客動員(スポーツ報知より)
▽7月14日 東京・大田区総合体育館 3907人札止め
▽7月15日 東京・大田区総合体育館 3826人満員
▽7月16日 北海道・北海道立総合体育センター北海きたえーる 6489人札止め
▽7月19日 東京・後楽園ホール 1730人札止め
▽7月20日 東京・後楽園ホール 1683人札止め
▽7月21日 東京・後楽園ホール 1734人札止め
▽7月22日 東京・エスフォルタアリーナ八王子 4399人満員
▽7月26日 新潟・アオーレ長岡 3106人満員
▽7月27日 静岡・アクトシティ浜松 2800人
▽7月28日 愛知・愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ) 5735人札止め
▽7月30日 香川・高松市総合体育館・第1競技場 2555人
▽8月1日 鹿児島・鹿児島アリーナ 3490人満員
▽8月2日 福岡・福岡市民体育館 3580人満員
▽8月4日 大阪・大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪) 5500人札止め
▽8月5日 大阪・大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪) 5480人札止め
▽8月8日 神奈川・横浜文化体育館 4952人札止め
▽8月10日 東京・日本武道館 6180人
▽8月11日 東京・日本武道館 1万2023人札止め
▽8月12日 東京・日本武道館 1万2112人札止め
19大会中で実に11大会札止め、5大会が満員となった。筆者は開幕の大田区に足を運んだが、2日目も初日と全く遜色なく札止めと言われても納得の入り。表示も厳格だ。満員以上にならなかったのは、浜松・高松・武道館初日の3大会のみ。
まず、連戦に関しては武道館初日を除いて盛況。当夜にレポートしたように、武道館初日の見た目は「アリーナこそ満員となったが、1Fスタンドは6割、2F席は5割程度の入り」であった。数字とも整合性がほぼある。武道館3連戦での平日と休日の比較、カードの注目度の差でファンは取捨選択せざるを得なかった面はあるのだ。それでも6000人を超えているのだから凄まじい。連戦路線は大成功と言っていい。
他シリーズにおいて対戦カードに恵まれないことも多く鬼門の愛知県体育館も満員マーク。メインはケニー・オメガvs.SANADAであって、特段のカードではない。SANADA人気もあるだろうが、このあたり新日本そのものへの人気高まりを感じずにはいられない。