オースチン・エリーズが王座防衛!インパクト・レスリング「スラミバーサリー」

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 7月21日(現地時間)にオンタリオ州トロントでインパクト・レスリングのPPV大会「スラミバーサリー」が開催された。
 今大会は四大王座戦が組まれ、メインは当然、インパクト世界王座タイトルマッチで、王者オースチン・エリーズが、怪物ムースの挑戦を受けた。提携団体ルチャリブレアンダーグラウンドからの侵略者ペンタゴンJr.から、この最高峰王座を奪い返したエリーズは、インパクト・レスリングがTNA時代は絶縁状態だったROHとの関係が改善された事もあり、王者のままROHのPPV大会にも載り込んでいき勝利している。対するムースは元アメリカンフットボール選手でNFLアトランタ・ファルコンズ→ニューイングランド・ペイトリオッツ→インディアナポリス・コルツ→セントルイス・ラムズで活躍。アメリカではアメフトは絶大な人気を誇るメジャースポーツである為、そこで活躍したムースは抜群の知名度でプロレス転向。インディー団体からROH、そしてTNA(現インパクト・レスリング)入りとステップアップしているが、ここに来て、遂にメジャー王座への挑戦となった。試合は技のエリーズと、力のムースという感じで、ムースがパワーで攻撃すれば、エリーズも老獪にテクニックで切り返す白熱の展開となった。そんな中、ムースの丸めこみを返したエリーズはPKから最後は必殺技のブレーンバスターを決めてフォール勝ち。エリーズがクリーンにフォール勝ちを奪い王座防衛を果たした。
 また、メイン以上に盛り上がったのが覆面と髪の毛を賭けたペンタゴンJr.とサミ・キャラハンの一戦だった。この試合はハードコアマッチとなり、お互いに凶器を使って激しく殴りあう展開で、五寸釘まで持ち出して、お互い額を打ち合うという激しい内容となった。当然、椅子なども入り乱れる大乱戦の中、ペンタゴンJr.はキャラハンを執拗な腕折りで攻め続け、最後はペンタゴンドライバーでフォール勝ち。負けたキャラハンは、仲間のoVeを呼びこんで、髪切りを逃れようとしたが、入場口に引き上げようとした所、ペンタゴンJr.の弟であるフェニックスが待ちかまえており、キャラハンを捕まえて、ペンタゴンJr.がキャラハンの髪の毛を刈ってしまったのだ。この因縁対決も一応の決着をみたようだ。
 更にXディビジョン王座が移動となった。鳴り物入りでインパクト・レスリング入りし、あのボビー・ラシュリーに勝利という快挙を成し遂げたブライアン・ケイジが、王者マット・サイダルに挑戦。圧倒的なパワーで追い詰め、最後は必殺のドリルクローで仕留めフォール勝ち。遂にケイジがメジャー団体の王座を奪う事に成功した。

■ Impact Wrestling Slammiversary XVI
日時:2018年7月22日(現地時間)
場所:カナダ・オンタリオ州トロント

<インパクト世界王座タイトルマッチ>
○オースチン・エリーズ(王者)
 ピンフォール
●ムース(挑戦者)

<覆面対髪の毛マッチ>
○ペンタゴンJr.
 ピンフォール
●サミ・キャラハン

<インパクト世界タッグ王座タイトルマッチ>
○LAX(王者)
 ピンフォール
●OGz(挑戦者)

<ノックアウト王座タイトルマッチ>
○シュー・ヤン(王者)
 サブミッション
●マディソン・レイン(挑戦者)

<Xディビジョン王座タイトルマッチ>
○ブライアン・ケイジ(挑戦者)
 ピンフォール
●マット・サイダル(王者)

<ハウス・オブ・ハードコアマッチ>
○エディ・エドワーズ
 ピンフォール
●トミー・ドリーマー

<シングルマッチ>
○テッサ・プランチャード
 ピンフォール
●アリー

<4WAYマッチ>
勝者:ジョニー・インパクト
フェニックス、イシモリ、ピーティー・ウィリアムス