ドス・サントスがイワノフを退けて通算19勝目!ノースカットはオットーをKO!UFCファイトナイト・アイダホ

BOISE, ID – JULY 14: (R-L) Junior Dos Santos of Brazil kicks Blagoy Ivanov in their heavyweight fight during the UFC Fight Night event inside CenturyLink Arena on July 14, 2018 in Boise, Idaho. (Photo by Josh Hedges/Zuffa LLC/Zuffa LLC via Getty Images)

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 総合格闘技団体UFC(Ultimate Fighting Championship)は日本時間2018年7月15日(日)にアメリカ・アイダホ州ボイシのセンチュリーリンク・アリーナにて”UFCファイトナイト・アイダホ”を開催した。
 元ヘビー級チャンピオンのジュニオール・ドス・サントス(ブラジル 18勝5敗)とブラゴイ・イワノフ(ブルガリア 16勝1敗1分)が激突したメインイベントはフルラウンドを戦い抜いた末に3名のジャッジがいずれもドス・サントスの勝利を支持し、ドス・サントスが1年2カ月ぶりの復帰戦を白星で飾っている。UFCデビュー戦にしてメインイベント登場となったイワノフはドス・サントスの打撃を受けて目の周辺を負傷した影響もあったのか、通算16勝のうちKO勝利6回、一本勝ち6回の勢いを発揮できず、ドス・サントスを前にキャリア2度目の敗北を喫した。


 また、メインカードではセージ・ノースカット(アメリカ 10勝2敗)がザック・オットー(アメリカ 16勝5敗)とのウェルター級マッチで快心のノックアウト勝利を挙げている。昨年、MMAに専念すべく大学を休学し、生まれて初めてテキサス州にある実家を離れてカリフォルニア州サクラメントのチーム・アルファ・メールに参加したノースカットは弱点だったレスリングの強化に励んで今回の試合に臨んでおり、UFCではライト級で5勝0敗を誇りながらウェルター級は0勝2敗と鬼門の階級でしたが、オットーを退けてウェルター級で初めての白星を勝ち取った。

 次回、UFCはアメリカを離れてドイツ・ハンブルグへと乗り込み、日本時間7月22日(日)から23日(月)にかけて、バークレイカード・アリーナにてUFCファイトナイト・ハンブルグを開催いたします。メインイベントにはマウリシオ・”ショーグン”・フアとアンソニー・スミスが拳を合わせるライトヘビー級マッチが組まれ、グローバー・テイシェイラ対コーリー・アンダーソン戦、マルチン・ティブラ対ステファン・ストルーフェ戦など重量級の注目カードが多数予定されている。

■UFCファイトナイト・アイダホ
日時:現地時間2018年7月14日(土)、日本時間15日(日)
会場:アメリカ・アイダホ州ボイシ センチュリーリンク・アリーナ

<メインイベント ヘビー級マッチ 5分5ラウンド>
○ジュニオール・ドス・サントス
 判定3-0(50-45、50-45、50-45)
●ブラゴイ・イワノフ
勝者ジュニオール・ドス・サントスのコメント
「ボイシのみんな、愛しているぜ! この街は最高だ。試合中ずっと、1年前のことを考えていた。閉じ込められて、その1年後にこうしてまた勝者になれた。イワノフはキャリアで一度しか負けたことのないタフな相手だったし、世界最高峰のUFCで戦うにふさわしい人だと思っている。戻ってこられて本当にうれしい。サウスポーだとカウンターがうまいから、基本的にジャブは打たない。でも、今日はスペースを見いだせたから、あとは自然の成り行きさ。息子へ、この勝利を持ち帰るためにやれることはすべてやったぞ。次に何が来るかは分からないけど、(スティペ)ミオシッチとの再戦なら喜んで受けて立つ」

<ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
○セージ・ノースカット
 2ラウンド(3分13秒)KO
●ザック・オットー
勝者セージ・ノースカットのコメント
「今日は最高の気分で試合に臨めた。ウェルター級で戦う時はエネルギーも力強さもはるかにある。ライト級だと減量に忙しくて疲れ切ってしまっているから。ザック・オットーがタフな人だというのは分かっていた。前回の試合ではマイク・パイルをノックアウトしているしね。今日のオクタゴンでは確かに僕よりも大きかった。でも、エネルギーも力強さもかなりあったから、彼を疲れさせることができたんだ。向こうは僕をテイクダウンするためにかなりのエネルギーを使わないといけなかったけど、今日はカーディオが生きたね。自分のパフォーマンスを誇りに思うし、ボイシの素晴らしいファンの前でフィニッシュできたことがうれしい。ウェルター級では自分が最強の一人だと感じているし、誰よりも速さがあると思っているから、チームとUFCと話して、次にどうすべきかを考えてみるよ。オクタゴンで言ったパワフルになるという言葉の意味はいくつかあるんだ。ひとつはこの世界にはネガティブなことが多すぎると思うから、格闘技が教えてくれる素晴らしいことのひとつに礼儀正しさがあると思うんだ。僕らはお互いに思いやりのある言葉を伝えるべき。2つ目はパワーという言葉を発すると現実になると思っている。コナー・マクレガーがそうだったでしょ。彼は対戦相手をノックアウトすると言って実際にそうした。今日の僕もそう。自分の言葉が効果を発揮するから、それをしっかり生かすことだ」

<フェザー級マッチ 5分3ラウンド>
○リック・グレン
 判定2-1(29-28、27-30、28-29)
●デニス・バミューデス
勝者リック・グレンのコメント
「早いうちから相手は俺とスタンディングでやりたくなかったみたいだ。最初のラウンドでフィニッシュまであともうちょっとだと思ったんだけど、そこからテイクダウンが始まった。俺の攻撃をひとつも受けたくなかったらしい。でも、俺はずっと攻撃を続けながらベストを尽くした。今回は俺のエルボーがかなりいけていたと思うし、自分をここまで仕上げてくれたチーム・アルファ・メールに感謝しないと。テイクダウンされないようにとは思っていたけど、前回の試合からパフォーマンスがかなり改善されている。誰が相手でも構わないけど、ミルウォーキーの試合に出たい。俺は中部出身だからね。超満員にしてみたい!」

<ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
○ニコ・プライス
2ラウンド(1分09秒)KO
●ランディ・ブラウン
勝者ニコ・プライスのコメント
「試合前に、裏で足をロックする練習をしていたんだ。相手に仕掛けて、頭が完全にオープンになっていたから拳を打っていった。3回殴ったところで、ハーブ(ディーン/レフェリー)がストップだと叫んで試合を止めてくれた。相手の目が変わっていて、もうあれ以上は殴りたくなかったんだ。俺たちはみんな、誰が一番かを決めるためもそうだけど、一緒に成長するためにここにいる。だから、彼が落ちたと思った時に、試合を止めてくれとレフェリーを呼んだんだ。俺は右の拳で知られているけど、今は両方を心配しないといけなくなったね。俺が狙うのはフィニッシュだ。勝とうが負けようがジャッジに決めさせたくない。自分の力で決めたい。この後はランカーがいいね。誰でもいい。ランキング入りしている相手とやらせてくれ。直前でもビッグファイトの代役が必要な時はぜひ俺を呼んでほしい。夢をかなえるためにいる。史上最高のフィニッシャーとして名を残したい。絶対に自分の名前を決められるようにする」

<フェザー級マッチ 5分3ラウンド>
○チャド・メンデス
1ラウンド(2分52秒)TKO
●マイルズ・ジュリー
勝者チャド・メンデスのコメント
「この瞬間はいつもすごいと思う。しばらく休んでいた後だからどうなるか分からなかったし、試合に臨んでこんな風にフィニッシュできるなんて、今は至福のときだよ。ゲームプランの大部分はレスリングで行くことだったけど、試合になってみると、とにかく感触があったんだ。今回のキャンプではトレーニングパートナーをかなりハードに打ち込んでいたから、その実感が少しあって、距離も取れたし、抜いていけた。正直、今は何のプランもない。今回の試合に集中したかったからね。今は戻ってチームやUFCと話して、それからどうするのがいいか考える。戻ってこられて本当にうれしい!」

<女子バンタム級マッチ 5分3ラウンド>
○キャット・ジンガノ
 判定3-0(30-27、30-26、30-27)
●マリオン・レノー
勝者キャット・ジンガノのコメント
「最高の気分よ。絶好調に戻れて本当にうれしい。またすべてをしっかりまとめて、自分がやれるってことも分かったから。ゲームプランじゃない、ダンスの一部よ。考えたり考えなかったり、とにかく自分が正しいと思うことに従っただけ。すべては成長。その日その日を精いっぱい、ね」

【プレリム】
<バンタム級マッチ 5分3ラウンド>
○アレハンドロ・ペレス
 判定3-0(28-29、28-29、28-29)
●エディ・ワインランド
勝者アレハンドロ・ペレスのコメント
「今日は勝てて本当にうれしい。エディはかなりタフな相手だったし、とても尊敬している。彼はカウンターを狙うタイプで、パンチがとても正確だから、当てられないように慎重にいかないといけなかった。第2ラウンドでいろいろ織り交ぜようと思ってレスリングを入れ始めたんだ。計画していたほどうまくはいかなかったけど、楽しい試合だったし、打ち合いもできたから、ファンを楽しませられたんじゃないかな。ランキングを駆け上り続けたい。次はペドロ・ムニョスかトーマス・アウメイダとやれればおもしろいかもね」

<フェザー級マッチ 5分3ラウンド>
○アレックス・ボルカノフスキー
 判定3-0(27-30、28-29、28-29)
●ダレン・エルキンス
勝者アレックス・ボルカノフスキーのコメント
「フィニッシュしたかったけど、何度かヤバかった時もあって。水曜日にあばらをケガしてしまって、そのせいでもっと忍耐強くいってタイミングを待たないといけなかったんだ。相手がとてもタフなやつで、精いっぱい打ち込んでいったのに、あばらのケガがあったせいでいろいろと問題が多かったから、それが今回の試合に影響した。それでも、いい試合だったと思っている。2人とも5万ドル(ファイトボーナス)を獲得できるといいね。今日はすごい相手と戦えたし、次の覚悟もできている。UFCでは5勝0敗だし、世界ランキング10位の相手を倒したところ。次はトップ5の誰かとやりたい」

<フライ級マッチ 5分3ラウンド>
○サイード・ヌルマゴメドフ
 判定2-1(28-29、28-29、29-28)
●ジャスティン・スコギンズ
勝者サイード・ヌルマゴメドフのコメント
「当然、初めてのUFC戦で成功できてうれしい。ここにいられて本当に満足だ。フィニッシュしたかったんだけど、相手はタフなやつだ。スプリット判定だと聞いた時はちょっと緊張した。第3ラウンドは自分が取ったと思っていたけど、ジャッジが第1ラウンドをどう裁定しているか分からなかったから。今日はもっと圧倒的なパフォーマンスを見せたかったから、試合が終わったばかりの今は次に何が待っているかは分からない。すぐに戻るつもりだ。1週間休んだら、そこからはいろいろと挑戦していきたい」

<フェザー級マッチ 5分3ラウンド>
○ラオーニ・バルセロス
3ラウンド(1分29秒)TKO
●カート・ホロボー
勝者ラオーニ・バルセロスのコメント
「今日の試合はドキドキした。UFCで戦うことが夢だったし、こういう風に勝てるなんて、信じられない。永遠にUFCにとどまりたい。そのためにはちゃんとショーを見せていかないと。第1ラウンドはかなり激しくて、相手がどれだけタフかが分かったけど、第2ラウンドで、立ちの展開が激しくなっていたから、チームにテイクダウンを狙っていくべきだと言われたんだ。でも、フィニッシュできた。あのパンチをずっと狙っていたから、やっと当てられた。UFCでは新人だから、一歩一歩進んでいきたい。目標はどの試合も前よりうまく戦っていくこと。次の試合については本気でサンパウロのイベントに出たいと思っている」

【アーリープレリム】
<女子フライ級マッチ 5分3ラウンド>
○リズ・カムーシュ
 判定3-0(30-27、29-28、30-27)
●ジェニファー・マイア
勝者リズ・カムーシュのコメント
「今日の展開にはとても満足しているわ。常にフィニッシュしたいと思ってはいるけれど、もしそうならなかったら、圧倒してダイナミックに行きたい。黒帯を持って戦うんだから、一本を取りたいと思うものでしょ。世界トップクラスのストライカーを相手にするなら、その人をノックアウトしたい。今のチームが自分を成長させてくれていると思うし、何よりそのことに一番興奮している。私はUFC史上初の女子タイトルをかけて戦った。目標は一度も変わっていないわ。あのベルトがほしい!」

<フライ級マッチ 5分3ラウンド>
○マーク・デ・ラ・ロサ
 2ラウンド(2分00秒)サブミッション(リアネイキドチョーク)
●イライアス・ガルシア
勝者マーク・デ・ラ・ロサのコメント
「最高だ。まさに自分がこうなるだろうと思っていた展開だった。自分の方が強くて速いと思っていたから、自分のアドバンテージとして生かしたんだ。毎日、ジムでは185パウンド(ミドル級)のファイターたちをリフトするのに慣れているから、相手のああいう動きをそれほど心配する必要はないと思っていた。モンタナが先週に戦ってリアネイキドチョークで勝って、今日は俺。名前を”デ・ラ・ロサチョーク”に変えるべきなんじゃないかな。この旅路を彼女と一緒に歩けることが最高だと思っている。いつも同じ時期にキャンプしているから、お互い、何を経験しているのか理解しているしね。不機嫌な時も、減量中も、いつも一緒にいるから、それは本当にすごいことだと思う。今回の試合では何の異常もなかったから、あまり長く待たされたくないし、テキサスは自分のホームだ。9月にダラスで戦いたい。UFC 228に出してくれ」

<女子ストロー級マッチ 5分3ラウンド>
○ジェシカ・アギラー
 判定3-0(30-27、29-28、29-28)
●ジョディ・エスキベル
勝者ジェシカ・アギラーのコメント
「UFC初勝利を挙げられて最高の気分よ。この3年、本当にいろんなことがあったから、やっとここまで来られてうれしい。自分のパフォーマンスには満足していない。今日は自分らしくなかったなと思っているけど、勝てたことは最高。まだやるべきことはたくさんあると思っているから、1週間の短い休みを過ごしたらすぐにジムに戻るわ。ボイシは素晴らしいところね。観客の歓声を気にしないように、とにかく試合に集中しようとしたけれど、声援は聞こえたし、この街にきてからずっとそう。この観客の前で勝てたことが余計にスペシャルな気分にさせてくれる。ラテンアメリカでもうすぐイベントがあるのは知っているから、そこに出場できれば夢がかなうわ。誰がこようと次の準備はできているけど、今の私にとっては日程が一番大事ね」