空手ファンタジスタ横山剛が初ムエタイで秒殺ヒジ打ちTKO勝利!CRAZY KING 10 & CMA KAISER 5新宿FACE

■ CRAZY KING 10 & CMA KAISER 5
日時:2018年6月16日(土)
会場:新宿FACE
主催:CMA総合格闘技、クレイジーウルフジム

◎KOまたはTKO、TO勝ち
○判定勝ち
×負け
△引き分け

<第13試合 メインイベント KAISERミドル級タイトルマッチ 73kg契約 3分3R ムエタイルール>
◎ 横山 剛 (王者/CRAZY WOLF GYM)
× ムン・ジュンフィ (挑戦者/韓国/TEAM GEEK)
TKO 2R 0分37秒 ※左ヒジ打ちによるカット。王者が2度目の防衛に成功。

 空手道で数々の優勝歴を誇り、キックボクシングでは、2017年4月8日、ダニロ・ザノリニを胴回し回転蹴りにKO勝利のみならずプロレスなど多方面で活躍する“空手ファンタジスタ”横山剛が、34歳にして初となる「ヒジ打ちあり」「首相撲無制限」のムエタイルールでメインイベントに登場。しかもこの試合は、横山が持つKAISERミドル級タイトルマッチとして認定された。対戦相手は、韓国から来日したムン・ジュンフィ。

 第1ラウンド、ピームエ(ムエタイ音楽)が放送される中、ムンは、横山が初ムエタイルールであることを知ってか、オーソドックススタイルから右ミドルキックを蹴りつつ、開始早々に組みにいく。タイで練習経験もある横山は、この首相撲をまったく問題とせず対処。その後もムンは盛んにスタンドレスリングで勝負しようとするが、危ない場面は皆無だった。
 横山は、サウスポーからの左ローキックや前蹴りを主としながら、違和感なくヒジ打ちも繰り出すが、ぎこちなさはなく、ラウンド終盤には、首相撲で相手をいなし、マットに叩きつける優位も見せた。ムンもワンツーを打ち抜く場面がありながら、パンチ、キック、首相撲とも横山が一歩リード。

 第2ラウンド開始間もなくムンが接近したところ、一度腕を絡めてその解き際、横山が左ヒジ打ちを縦方向に上から下に鮮やかに打ち抜く。これをムンは、やや身を引いて避けたように見えたが、右眉毛の上を綺麗にカットされてしまう。和田良覚レフェリーが試合を一時中断しドクターチェックを促すと、長めの診断の後、試合続行が認められず横山のレフェリーストップTKO勝利となった。

 華麗な飛び技で一世を風靡した空手ファンタジスタがヒジ打ちをも美しく使いこなし別面の実力を証明した。

横山剛ショートインタビュー

――これまで空手やキックなどで輝かしい実績がありながら初の肘打ちあり、首相撲無制限のムエタイルールの試合に臨んだ理由は?

今まで空手、キックボクシング、MMAなど挑戦してきましたが唯一挑戦してなかった競技だったので挑戦しました。また、次の世代の選手に全てのルールでの戦い方を伝えたいので、まずは自分で経験したかったから挑みました。

――ムエタイルールの練習経験は?

この5年間はタイ、バンコクのペッティンディージムでルンピニー、ラジャダムナン、WBC、ONEのチャンピオンと共に練習してきました。

――ムエタイルールで試合をした感想は?

思ったよりやりやすくイメージ通り戦えました。

――初ムエタイで肘打ちカットによる2ラウンドTKO勝利は狙っていた?

1ラウンド目は様子を見ていましたが、2ラウンド目からは指示を入れ相手の癖が解ってきたので肘は狙っていました。

――肘首ありのメジャーイベント「knockout」に興味はありますか?

興味はあります。

――ベテランのキャリアと年齢ながら、今もなお今回の肘打ちTKO勝利やダニロ・ザノリニ選手に大技KO勝ちなど強さに成長が見られますが、その実感はありますか? また、その理由は?

特に実感はないです。戦い方は昔と変わってないと思っています。ただ、昔に比べ冷静に相手を分析して落ち着いて戦えるようになってきました。色んな経験をさせてもらっているからでしょうか?

――プロ選手として何を目指し、どこまでいきたいでしょうか?

今後の目標は特に決めていませんが、1戦1戦、大切に記録より記憶に残る試合をして、応援してくれている皆様に感動を与えられればと思います。下の選手にも背中を見て育って欲しいと願います。

プロレスのCIMAも横山の応援に駆け付けた!

<第12試合 KAISERスーパーフェザー級王座決定戦 58kg契約 3分3R キックボクシングルール>
× 角☆チョンボン (CRAZY WOLF GYM)
○ HENRRY (Brazilian Thai Samurai Team)
判定0-3 ※HENRRYが新王者と認定。

 長身で色白の角は、ロングリーチから下がりながらでも的確なパンチと蹴りを返していくタイプ。対照的にHENRRYは、色黒で南米人らしくグイグイと左右のパンチを中心に前に出るファイター。全ラウンド通じて前に出て、コーナーに詰めると左右のボディーブローからラッシュにつなぎたいHENRRYと下がりながらでも左ローキックを奥足に当て、カウンターの一発を狙う角といった攻防が続く。
 ダウン奪取につながる深いダメージこそ互いに見られないものの、終始手数が減らずに削りあうマラソンマッチとなり、試合終了後、判定結果を待つ間、手を上げて応援団を鼓舞する赤コーナーの角と、側転パフォーマンスで余裕をアピールするHENRRY。
 判定はユナニマス(3-0)で青コーナーに上がり、HENRRYがチャンピオンベルトを巻いた。

<第11試合  70kgトーナメント決勝戦 5分2R  MMAルール>
○ LEONARD TRAVAGIN (TSジム)
× マックス・ザ・ボディー (BRAVE)
TKO 1R 4分56秒 ※腕ひしぎ十字固め。TRAVAGINがRODE FC出場決定。

 MMAルールによる4名の70kg契約ワンデイトーナメント。第3試合で安楽ホドリゴにTKO勝ちしたマックスと、第4試合で萩本将次に判定で完勝したTRAVAGINの準決勝戦を勝ち抜いた二人の試合。
 先行入場した青コーナー、マックスは、王冠をかぶり華々しくパフォーマンス。対するTRAVAGINは、ごくシンプルに入場するも表情は気合に満ちている。
 開始から互いに軽いジャブを打ち合うオーソドックススタイル同士。大きく先に仕掛けたのは、踏み込んだワンツー右ストレートを打ち込んだマックス。これを待っていたかのようにTRAVAGINは、サイドにかわすとテイクダウンしバックに回り込む。そのままチョークを中心にフィニッシュにつなげたいところだが、マックスのガードは固く、かといってTRAVAGINのホールドは崩せない展開が3分以上続く。ラスト10秒のコールがあったところで、TRAVAGINが勝負に出て、右腕を狙った腕十字。これがズバリと極まり一本勝ち。
 トーナメント覇者となったTRAVAGINには、韓国のMMAイベント「RODE FC」への出場権が与えられた。

<第10試合 KAISERフェザー級王座決定戦 60kg契約 3分3R キックボクシングルール>
○ TASUKU (CRAZY WOLF GYM)
× 徳田 秋也 (フリー)
判定3-0 ※TASUKUが新王者と認定。

 赤コーナーのTASUKUは、右構えのワンツーストレートから右ローキックにつなぐ基本的なコンビネーションを
積極果敢に繰り出し、常にパンチとキックを上下打ち分ける。徳田は、手のひらを相手にやや向けるタイスタイルのオーソドックスから、単発気味に右ストレートと右ローを強振する。ほとんどクリンチのない激しい打ち合いを続ける中、手数とコンビネーションで優位に立つのは全ラウンド通じてTASUKU。
 徳田が、時折、右ストレートでTASUKUの顎を跳ね上げる場面を作るが、それ以上にTASUKUがローを中心に削り弱らせている印象。2ラウンドからは、やや徳田の脚が効いている素振りも見て取れる。
 3ラウンドいっぱいまで打ち合った両者。判定は、ユナニマスでTASUKUとなり、ベルトを巻いた新王者に声援が集まった。

<第9試合 KAISERバンタム級王座決定戦 55kg契約 3分3R キックボクシングルール>
○ 溜田 蒼馬 (CRAZY WOLF GYM)
× 伊藤 魁斗 (K-style)
KO 2R 1分6秒 ※右ヒザ蹴り。溜田が新王者と認定。

 試合開始早々からワイルドに左スイングとローキックのコンビで踏み込み、空振りを恐れずに左右のバックブローを荒々しく繰り出し、飛び膝蹴りと大技攻勢の溜田。これに下がりっぱなしで防戦一方だった伊藤だが、初回終盤、溜田の飛び膝げりを受け止めると、左右フックで猛然と反撃に出る。
 明らかにポイントを先行されている伊藤は、積極性を増して前に出るが溜田も負けずに激しい打ち合いへ。そんな中、伊藤の左ローキックが下腹部を直撃し、回復待ちのインターバルが入る。激闘に冷や水がさされたかと思いきや、再開してしばらく、踏み込んだ伊藤にカウンターで溜田の軽く跳躍が入った左ヒザ蹴りが顎部を捉え、瞬間一発失神KO。
 即勝利を確信した溜田は、ダッシュでニュートラルコーナーに駆け昇り、トップロープからバック中のパフォーマンスで歓喜を爆発させた。

<第8試合 エキシビジョンマッチ 2分2R キックボクシングルール>
横山 伸吾 (CRAZY WOLF GYM)
ノム(フリー)
※EXマッチにつき勝敗なし。

<第7試合 65kg契約 3分3R キックボクシングルール>
○ 堀井 翼 (ネクサスジム)
× Diego Tsuboi (Brazilian Thai Samurai Team)
判定0-3

第6試合 ヘビー級 3分3R キックボクシングルール
△ バイソン 守 (ネクサスジム)
△ 中島 佑斗 (Martial Arts Fitness GYM team 侍)
判定ドロー

<第5試合 58kg契約 3分3R キックボクシングルール>
× 小西 章太 (CRAZY WOLF GYM)
○ VICTOR ADOLFO MENDEZ (Brazilian Thai Samurai Team)
判定3-0

<第4試合 70kgトーナメント準決勝戦 70kg契約 3分2R MMAルール>
× 萩本 将次 (CRAZY WOLF GYM)
○ LEONARD TRAVAGIN (TSジム)
判定0-3

<第3試合 70kgトーナメント準決勝戦 70kg契約 3分2R MMAルール>
× 安楽 ホドリゴ (グレイシーバッハ姫路)
○ マックス・ザ・ボディー (BRAVE)
TKO 2R 1分39秒

<第2試合 65kg契約 3分2R MMAルール>
× P山崎 (CRAZY WOLF GYM)
× ギム・ウィジョン (TEAM KOREA/FOREST GYM)
TKO 2R 1分35秒

<第1試合 57kg契約 2分2R キックボクシングルール>
× HAYATO (CRAZY WOLF GYM)
○ 田中 マサシ (CMA戦ジム)
判定3-0