[ファイトクラブ]ベイダー追悼文 宅配ピザが無料になった時の笑顔が忘れられない!

[週刊ファイト6月28日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

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▼ベイダー追悼文 宅配ピザが無料になった時の笑顔が忘れられない!
 by 井上譲二
・コロラド州ボウダーにあるベイダーの自宅アパート
・日本から来た記者の前で見栄を張らないベイダーに好感を持った
・スターダムにのし上がると人格もガラリと変わった
・記録とともに記憶にも残る外国人レスラーはそうそういない


 自ら余命宣言を行っていたビッグバン・ベイダーことレオン・ホワイトさんが6月18日(米国時間)、肺炎のため亡くなった。63歳だった。ベイダーは10年以上に渡って日米のメジャー団体を渡り歩いた超一流レスラー。一方で素行の悪さも指摘されていたが、記録とともに記憶にも残る外国人レスラーだった。


ベイダー

 70年代終盤から80年代終盤にかけて米マットの大物レスラーの“家庭訪問”を行った私は例外なく「おもてなし」を受けた。

 先月亡くなったブルーノ・サンマルチノは行きつけのイタリアンレストランに、ザ・デストロイヤーも地元バッファローに1軒しかない鉄板焼きレストランに招待してくれ、ルー・テーズは自宅アパートの庭で自らステーキを焼いてくれた。カナダ・トロント郊外にあるタイガー・ジェット・シン宅ではスクゥジット夫人にインド料理をごちそうされた。

 しかし、1番思い出に残っている食事はコロラド州ボウダーにあるベイダーの自宅アパートを訪れたときだ。

 当時、ベイダーはすでに結婚しており前年に男の子を授かっていたが、その日のベイダー家のディナーは宅配ピザだった。

 「よく注文するのか?」と聞くと、ベイダーはこう答えた。

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