« 全日断末魔 新日両国惨敗 IWGP挑戦者すっぱ抜き 佐山先生タブー マスカラス秘録満載 仙女新社長〜週刊マット界舞台裏10月20日号 | メイン | 堀田祐美子&上林愛貴組が猛威を揮うタッグ王者コマンダンテ&セウシス組の快進撃を阻止10・30新木場で一騎打ち!沙耶x石橋葵激闘〜REINA瑞江大会 »

10・27『Flashトーナメント』 避難所で受けた衝撃 仙女の未来 里村明衣子『マット界舞台裏』独占インタビュー深淵収録

 他媒体で拾える上辺だけのつまらないインタビュー記事と違い、社長就任の裏側から、所属選手から突きつけられた団体の未来図論議まで、伊藤雅奈子記者による突っ込んだ内容となっている。電子書籍ならではの濃い味付けなので、ぜひとも仙女のファンのみならず、10・27『Flashトーナメント』の行方が気になる方はお試し下さい。以下は、ほんのさわりプレビューになります。

週刊マット界舞台裏10月20日号全日新日絶壁 仮面貴族 里村社長

 東日本大震災から半年がすぎ、被災地の宮城県仙台市を拠点とするセンダイガールズプロレスリング、略称・仙女が今月、東京・後楽園ホールで初の主催興行を開催する。プロレス不況のおり、決死の決断を下したのは里村明衣子。2005年に解散したGAEA JAPANでは、次世代エースという期待を一心に背負い、トップに上りつめた里村。仙女旗揚げ5年の節目となる今年は、新崎人生からバトンを引き継ぎ、ついに社長となった。そんな里村に、震災、後楽園について訊いてみた。

●避難所で受けた衝撃●
 今年3月、私たちが住んでいる宮城県が震災に遭ってしまいました。試合やイベントは、むこう4か月すべてキャンセル。事務所が入っていたビルは全壊(のちに引越)。震災1週間後には、選手たちを全員実家に帰らせ、4月末付けでスタッフも退社し、0になりました。
 震災直後から私は、お世話になった方が暮らしている避難所を、何度か訪ねました。その方は、家も会社もすべてを津波で流されての避難所生活。ある日突然すべてがなくなって、避難生活を強いられると、プライベートがなく、知らない人同士で生活をしないといけません。しっかりと役割分担をして、誰かがリーダーとなって率先していかないと、どうにもならない。そのリーダーを、知人がしていたんです。自分のことはさて置き、避難所を仕切っていたんです。自分たちの望んでいないことが身に降りかかり、どうしようもない状況であるにもかかわらず、立ち止まってはいられない。明日生きていくにはなにをすればいいか、必死。その苦労を見ていると、自分は今までなにをしていたんだろうって、いろんな衝撃を受けました。
 そのときに、思ったんです。自分たちプロレスラーは、船が流された、機械が壊れてしまったから働けなくなったわけではなくて、身体ひとつあれば成り立つ商売。なにもなくしてはいない、と。幸いなことに、ケガをした選手たちもいない。プロレスができる状況ではある。だったら、ここからはい上がっていかなければ、今後、なにも乗り越えられないんじゃないか。だから、新崎社長(当時)にいいました、「私が社長をやります」と。

●「仙女に未来を感じません!」●
 震災から2か月ほどたったころ、選手たちを仙台に戻しました。が、あきらかに、モチベーションが下がっていました。「もう1回やっていこう!」という前向きな話し合いをしたとき、ある選手からはっきりいわれました、「仙女に未来を感じません!」と。「じゃあ、里村さんは今後どうしていくんですか?」と、逆に問われました。その言葉を聞いたとき、この子たちはまだ、ひとりのプロレスラーとして自立できていないんだなぁと感じました。なにかが起こったら、揺らいでしまう。だからこそ、自分が引っ張っていかないと、と思ったんです。
 その、下がったモチベーションをどうにか引き上げようと思って、後楽園ホールという目標を立てました。仙女にとっては、東京に初進出。その前に、大阪に初進出(10・23大阪ミナミ ムーブ・オンアリーナ)。2戦を終えて仙台に戻り(11・8Zepp Sendai)、来年から通常の興行形態に戻す。そういう約束を選手たちとかわしたのです。
 それでも選手たちは半信半疑。私についていくのが不安だという表情を浮かべていました。わからないでもありません。それまでの私は、選手たちとしてみんなを引っ張ってきたけど、経営面にはかかわっていなかった。きっと、そこを見ていたんでしょうね。「里村さんが社長だったら不安」。選手たちの不安を拭いさるには、とにかく自分が動かないとダメだと思いました。
 そう決めた日から今も、雑用も営業も、すべて自分がひとりでやっています。選手たちには、「今はこういう状況だから」という報告を忘れず、とにかくまずは、結果を見せないとダメなんです。

●後楽園というモチベーション●
 「後楽園ホールに40選手を集める!」。そう公言しても当初、選手たちがオファーを受けてくれる保証は、どこにもありません。そこはうちの選手たちが、もっとも疑っていたところだと思います。でも、今はこうしてかたちになった。協力してくれる選手たちが集まってくれました。
 あえて今、団体として東京に打って出ようと考えたのは、もちろん震災も大きなきっかけです。あと、もうひとつ。この5年間で後輩たちの実力がつき、それを周りの選手が認めてくれたということも大きいです。プロレスラーとして、どこに出しても恥ずかしくない。誇りがもてる実力がついてきたと判断したうえでの、今なんです。
 女子プロレス界は今年、新団体が3つも増えました。仙女を旗揚げした5年前に比べると、そのぶんフリーが減り、団体化が進んだというわけです。団体といっても、一つひとつはすごく小さい。けれどなぜ、選手は団体に所属したのか。その答えとプライドを、後楽園ホールという晴れ舞台で見せてほしいです。

111014Flash.jpg
里村明衣子社長就任裏 これからの仙女〜濃い独自インタビューは電子書籍お試しください

週刊マット界舞台裏10月20日号全日新日絶壁 仮面貴族 里村社長

■ 女子プロレス団体対抗「Flash トーナメント」
日時:10月27日(木) 17時半開場 18時半開始
会場:後楽園ホール
団体/選手予定:センダイガールズプロレスリング(里村、DASH・チサコ、仙台幸子、花月、杜野都)
         JWP(コマンド・ボリショイ、春山香代子、米山香織、Leon、中森華子)
         アイスリボン(さくらえみ、志田光、藤本つかさ、りほ、つくし、みなみ飛香ほかから選抜)
         WAVE(GAMI、桜花由美、植松寿絵、春日萌花、渋谷シュウ)
         スターダム(高橋奈苗、夏樹☆たいよう、世IV虎、美闘陽子、岩谷麻優ほかから選抜)
         ディアナ(井上京子、伊藤薫、佐藤綾子、青野敬子ほかから選抜)
         REINA(堀田祐美子、上林愛貴、石橋葵、沙耶ほかから選抜)
         フリー(ジャガー横田、豊田真奈美、広田さくら、紫雷美央、ナンシーまり)
           ※総勢40選手がエントリーするが、変更の可能性はあり

対戦カード:第1試合/JWP vs. WAVE
      第2試合/センダイガールズプロレスリング vs. アイスリボン
      第3試合/スターダム vs. REINA
      第4試合/ディアナ vs. フリー

ルール:全試合、時間無制限1本勝負とし、両団体失格ルールはなし/1回戦は各団体5名出場とし、10人タッグマッチでおこなう/2回戦進出団体は、各団体3名出場とし、6人タッグマッチをおこなう/決勝進出団体は、各団体2名選抜出場とし、4人タッグマッチをおこなう/選手たちの人選権は各団体にあり、1回戦、2回戦、決勝の選手たちの交代はありとする/勝利者には、優勝賞金300万円と宮城県物産品一式が贈呈される

チケット:前売り券/当日券
VIP席(最前列) 12,000円/12,500円
特別リングサイド 7,000円/7,500円
リングサイド 6,000円/6,500円
指定席A 5,000円/5,500円
指定席B 4,000円/4,500円
問い合わせ:センダイガールズプロレスリング☎022-391-0737 
メールの宛先は こちらへ送信して下さい。