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今週の「マット界舞台裏」は、“三冠戦史上最悪の客入り事件”を引き起こしてしまった全日プロに苦言を呈す!

10.07.15BUTAIURA.jpg 今週の『マット界舞台裏』は真骨頂というか、まさに『マット界舞台裏』でしか読めないような記事がズラリと並んだ。

 例えば週刊プロレス、週刊ゴング、週刊ファイトの3誌に東京スポーツ、内外タイムス、レジャーニューズetc …… これらのプロレス専門誌(紙) の中で選手やフロントが最も嫌っていた媒体は、情報先取り、裏ネタ、スキャンダルの3 つをウリにする『ファイト』だったが、では前記マスコミの中で選手たちから1番好かれていたのは?
 なんてことは、まず他のマスコミでは記事に出来ないだろう。
 しかもこの記事だって元『週刊ファイト』編集長である井上譲二記者の主観で書かれているわけではない。しっかりとしたデータに基づいて書かれているのだ。

 また、現在のプロレス界を見ていて、メジャー団体の中では最も経営が安定していると見られる新日本プロレス。さすがは日本プロレス界の盟主であり、新日プロがしっかりしていればまずはひと安心と思っている人は多いだろう。

 ところが、決算は依然赤字続きだし、今後、興行成績が上向かなければ2〜3年以内に、新日プロ復興の立役者でる『ユークス』の撤退や身売りもあり得る状況という。
 こういうシビアな話題に関しても、他のマスコミは触れず終いだ。すでに新日プロの幹部はさらなるリストラも視野に入れているというのに・・・

 そして決定的なのが巻頭記事の武藤・全日本プロレスが、背水の陣で臨んだ7 ・4大阪府立体育館が、三冠戦史上最悪の興行成績に終わったことについてだ。

 大阪大会の開催が決定した時点から懸念はされていたが、いざフタを開けたらほとんどのマスコミや関係者の予想を下回るほどの不入りだった。
 ところが、プロレスを報道するメディアはこの“三冠戦史上最悪の客入り”にいっさい触れない!

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 臭い物にはフタでは全日プロにとってもよくない。マスコミならば実際の客入りをシビアに検証すると共に、全日プロに対して「このままではいかん!」と苦言を呈すべきだろう。

 井上記者は資金繰りが苦しく7・4 大阪府立を強行せざるを得なかった全日プロの台所事情、そして不安材料を抱えながらも「三冠戦と世界タッグ王座決定戦を提供すれば最悪でもこれくらいの売り上げがあるだろう」と黒字ラインの目算を立てていた全日プロ首脳陣の読みの甘さを鋭く指摘!

 具体的に大阪府立体育館で興行をやるにはいくらぐらいかかるのかという“経費”を算出し、実際の客入りと照らし合わせて7・4大阪大会がどのくらいの赤字に終わったのかも計算している。
 そして井上記者は大阪大会を成功させるには、もっと大阪のファンが「見たい」と思うようなカードを組まなければいけないと提言。

 さらにそんなファンの気持ちが読めていない全日プロと比較するように、某団体が社長の鶴の一声で素晴らしいファンサービスを行ったことも紹介している点も見逃せない。

週刊マット界舞台裏'10年7月15日号