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ジャガー・ロゴフスキー地下絶対王権崩壊! 新王者は澤宗紀!! 3・1地下プロレス『EXIT-7 KABUKI』

 1日、世界屈指のゲイタウン・新宿二丁目『EXIT』において、禁断の地下プロレス日本上陸第7弾『EXIT-7 KABUKI』が行われた。
 サブタイトルに『KABUKI』と銘打たれた今回、主催組織WUW(World Underground Wrestling)会長イワノフ・ロゴスキーJr.は、「EXIT-7限定マッチメイカー」にあの“東洋の神秘”ザ・グレート・カブキを指名。“カブキ印”の地下プロレスとは、いったいどんな闘い模様が繰り広げられるのか――。新宿二丁目『EXIT』には、2ヶ月ぶりの地下プロレスを待ちわびたファンが固唾を飲んで大集結し、チケットはソールドアウト。玄関口で泣く泣く引き返すファンの姿も見られた今回は、昨年7月の日本初上陸以来最高の動員を記録した。

 この日限りのマッチメイカー・カブキはなんと、WUW王者ジャガー・ロゴフスキーと澤宗紀のタイトル戦という、極上の好カードを惜しげもなく投入。そして休憩明けに往年のコスチュームで登場し、そのままタイトル戦の特別レフェリーに!

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 心技体ともに充実の両者の対決だけあって、序盤からグラウンド・スタンドともに息詰まるハイレベルな攻防が続く。…が、試合が進むにつれ、歴戦の王者ジャガーの打撃と寝技が澤をピンポイントで捉え、澤の大ピンチが続く!

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これでもかとばかりのジャガーの猛攻! しかし澤は耐えきってみせる


 しかし日頃のバチバチファイトで鍛えたド根性と驚異的なスタミナで、ジャガーの猛攻を耐え続ける澤。無尽蔵のスタミナはジャガーも同様、攻め疲れなど無縁とばかりにギアをトップに入れた状態のまま、エンドレスのコンビネーション打撃で澤を蜂の巣にする。
 
 そしてこの白熱した攻防において、重要な役割を背負っていたのが、マッチメイカーにして特別レフェリーのカブキ。幾度となくダウンする澤にダウンカウントを数えず、試合を続行させるレフェリングに、「なぜだ?」と観客からどよめきが起こる。

 …きっと、ザ・グレート・カブキは教えたかったのではないか。“地下の闘い”の何たるかを。かつて香港・九龍街において、生死を賭して地下王者のベルトを勝ち取った過去を持つカブキにとってみれば、本来地下の闘いとは、まさにノールールの何でも有りの闘い。倒れたからといって休ませるわけにはいかないのだ。

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「立て!」。檄を飛ばしながら澤を見守るカブキ。何でも有りの地下の闘いは、頼れる者は己のみ…と澤に叩き込むつもりなのか?
 

 トドメを刺さんと、ダウンした澤の顔面をサッカーボールキックで蹴り潰さんと脚を振りあげるジャガー。しかしここで、勝負を分ける転機が訪れた。フィニッシュを狙うジャガーのキックが、ここでなんとロープ代わりに張り巡らされたチェーンに誤爆! 深刻なダメージを背負ったジャガーの脚を掴んだ澤は、逆転を狙うアキレス腱固め! 必死にロープ(チェーン)に逃れんとするジャガーだったが、最後は背を反らし渾身の力で締め上げる澤に屈しタップアウト! 誰もが予想し得なかった結末に、場内は割れんばかりの拍手と歓声に包まれた。

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王者ジャガーのキック誤爆によって、一気に澤は形勢逆転! アキレス腱固めでベルトを奪還した澤を、超満員の観客が祝福した


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 ムエタイ王者が蹴り倒すか、「頭突き世界一」がド突き倒すか!? メインの富豪2夢路と紅闘志也のシングル対決では、一触即発の緊張感から、地下プロレス史上初めての「シーン現象」が発生! 黒のコスチューム同士の男たちによる、一切のギミックを排した闘い。それはあたかも、梶原一騎の劇画世界を現実化させたかのような、文字通りの“一騎打ち”なのだ!

 試合は長い間合い地獄の後、紅が首相撲からのヒザを容赦なく打ち込み、夢路は顔面とボディに深刻なダメージを背負い大ピンチ。しかしその窮地を救ったのが、やはり夢路の生命線である「頭突き」であった。夢路はロープ(チェーン)際で、紅の両腕をかんぬきに極め身動きを取れなくしてから、世界一の頭突きをガツーンと2発! 強烈な頭蓋骨の衝突音が館内いっぱいに響き渡った!
 最後は頭突きでダウンした紅を組み止め、アームロックで夢路が逆転勝利。しかし頭突きをカウンターパンチで迎撃された際に負った、夢路の左目のダメージはご覧の通りに深刻。間近に迫ったオーストラリア決戦、果たしてどうなる!?
 
 なお、タイ&カンボジア修業から帰国した三州ツバ吉の快勝など、他試合も含めた3・1地下プロレス詳報完全版は、3月6日発売の『マット界舞台裏』3月12日号に掲載予定。こちらも是非ご覧いただきたい!


■『UNDERGROUND WRESTLING EXIT-7 KABUKI』
2009年3月1日(日)開始:14:00
会場:東京・新宿二丁目「BAR EXIT」

<第1試合>
○ロス・フェイス(6分24秒 飛びつき式腕十字固め)●AKIHIRO

<第2試合>
○三州ツバ吉、日龍(12分1秒 ツバ吉固め)吉川祐太、●磯英弥

<第3試合>
○梅沢菊次郎、JOM(11分46秒 TKO)矢野啓太、●ジョータ ※スタンピート

<第4試合 WUW(World Underground Wrestling)選手権>
○[挑戦者]澤宗紀(18分37秒 アキレス腱固め)●[王者]ジャガー・ロゴフスキー
※第21代王者ジャガーが防衛に失敗。澤が第22代王者に。

<第5試合>
○富豪2夢路(7分14秒 アームロック)●紅闘志也

※試合はすべて時間無制限1本勝負、勝敗はKOかギブアップのみ。

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2009年03月02日 03:54に投稿されたエントリーのページです。

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