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集団レイプの容疑者として逮捕された韓国系アメリカ人、ジョー・サン。角田信朗からダウンを奪っていた!

今月の前半、映画『オースティン・パワーズ』などに主演している韓国系アメリカ人俳優が18年前の集団レイプ事件の犯人として逮捕された。この事件はピストルを使った悪質な事件でDNA鑑定の結果、犯人の1人であると確定され、有罪判決が下れば、終身刑となる可能性も高いという。

この俳優の名前はジョー・サン。そう日本の格闘技・プロレスファンの間でも御馴染みで何度も日本に来日して試合をしたあのジョー・サンだったのだ。

このジョー・サンは初期UFCにおいて、当時無敵だったホイス・グレイシーを苦戦させたキモの師匠という形で格闘技界に登場した。元々、ジョー・サンとキモはLAギャングのボス同士で、タイマンで勝負した所、ジョー・サンが勝利し、キモは弟子入りしたとされる。
そのジョー・サンの格闘技ベースは『ジョー・サン・ドー』という独自の流派で、カプクイアルアというレスリングベースのハワイの土着格闘技に、パゴパゴ(モコモコ)と呼ばれる頭突きに特化した同じくハワイの土着格闘技をミックスして、そこに柔術、レスリング、ボクシング、空手などあらゆる格闘技を融合してジョー・サンが作り出した格闘技という事になっていた。

勿論、このプロフィールは出鱈目で実際は俳優だったのだが、キモが強かったのでジョー・サンにも幻想が高まった。しかし、そのデビュー戦で早くもメッキが剥がれるのだった。
ジョー・サンの総合格闘技デビュー戦は1994年のUFC4。相手は白虎拳の使い手で、あの300キロを超える巨漢、エマニエル・ヤーブローをKOした初期UFCの人気選手、キース・ハックニー。
だが、ジョー・サンは入場でキモと同じく大きな十字架を背負ってきたのだが、重さに耐えられず疲れ果てて倒れ込んでしまう体たらく。試合はギロチンチョークに拘るあまり、失速してクローを極められてタップした。

だが、その特異なキャラクターに目をつけられたのか、翌年1995年には日本に呼ばれ、なんとK-1で角田信朗とK-1ルールで対戦した。結果は1R、KO負けだが、角田からダウンを奪う善戦ぶりを見せた。

その後、暫くは俳優などに専念していたが2002年にはPRIDEへの登竜門的大会「THE BEST」に参戦。Tバック、化粧をして入場というキワモノ丸出しで、当時無名日本選手の今村雄介、柔圭と戦うが、2試合とも開始直後にいきなり倒れこんでタップする醜態を演じている。
にも関わらず当時、絶対王者だったヴァンダレイ・シウバと対戦を要求したりとリング外での言動、行動の方が注目され、この時期には格闘家として見られなくなってきていた。

そして翌年2003年には、日本でプロレスデビュー。「WRESTLE−1」であの橋本真也と対戦。Tバックで“超変態”の触れ込みで話題になるも試合は一方的に橋本にやられ、橋本もあまりにふがいない相手に試合後も激怒していた。
その後、ハッスルに登場してアピールするもそのまま、日本のプロレス界からフェードアウトした。

そして久しぶりに話題になったのがこのレイプ事件の犯人だったという報道。
まさに時代のあだ花、キワモノの末路という感じでなんとも物悲しいものだ。

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角田からダウンを奪ったのが唯一の勲章?

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2008年10月27日 22:47に投稿されたエントリーのページです。

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