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松本幸代のミルブロ!

【痛み】

右の小指の付け根が痛い。1日経ってちょっと腫れてもいる。

今年に入って週に一度、榎本クリニックというところでボクシング療法の体験取材をしていることは、ここにも書いた。
榎本クリニックでは、うつ病や様々な依存症の克服プログラムとしてボクシングを取り入れていて、毎回30人ほどが参加している。私も彼らに混じってTシャツとジャージ姿でボクシングを習っている。

2年ぐらい続けている人は、シャドーもスパーリングもバッチリ形になっている。始めたばかりの人は、まだへっぴり腰だ。私はもちろんへっぴり腰の部類に属する。
それでも気合いだけは入れて、ミット打ちを続けていたら、グキッと右手小指の付け根をやってしまった。

私の右手の小指は、見た人が必ずハッと息を飲むほど短い。ちゃんと爪がついているというのに、凄く怯えた目で見られてしまう。小指が短いだけで、人はどうしてこんなに怯えるんだろう。どうしてって、小指だけに理由は明らかだが。
グキッとやったことで、また2ミリぐらい縮んでしまった気がする。さらに人を怯えさせる小指になってしまったらどうしよう。

そんなことはいいとして、ボクシング療法に通うメンバーは今、みんな相当に張り切っている。3月3日にスパーリングの発表会があるからだ。メンバーvsメンバー、メンバーvs講師の現&元プロボクサーなど、10数試合のカードがすでに発表されている。
当日は大勢の観戦者の前で、日頃の練習の成果を披露するのだ。否が応でもミットを叩く拳に力が入る。

「当日欠場者が出たら、松本さんも出て下さい」
そう言われて私も張り切った。張り切ったらグキッとやった。
「ああ、試合に出られないかもしれない」
と思うと同時に
「ああ、試合に出なくて済む」
と、ついつい安堵する自分がいた。
怪我をしたプロ選手の中にも、こんな風に二つの気持ちの間で揺れる人がいるのだろうか。
短い小指を氷で冷やしながら、ふとそんなことを考えた。
3日までに治るかな。


 

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2007年02月27日 17:23に投稿されたエントリーのページです。

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