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2025年11月3日(月・祝)にGLION ARENA KOBEで開催された「RIZIN LANDMARK 12 in KOBE」は、日韓格闘技交流における新たな一歩を刻んだ。
RIZIN FFの競技運営を担うJMOC(一般社団法人日本MMA審判機構)と長年交流を続けてきた、韓国MMA界を代表するレフェリー、イム・テウク氏とシン・スンヨル氏の2名が、公式レフェリーとして本戦4試合を担当したのである。
この歴史的な交流は、韓国メディア「OSEN」でも大々的に報じられた。「格闘技先進国の日本で韓国レフェリーのステータスを見せてくれた」「完璧に試合を運営し、RIZINに参加するJMOC競技オフィシャルに高評価をもらった」など、両氏の活躍とその成果は高く評価されている。

交流の経緯:2019年の視察から6年越しの実現
今回のレフェリー参戦は、RIZIN FFと韓国ROAD FCの協力関係を背景に、JMOCと韓国審判組織との間で実現したものである。
JMOCと両氏の交流は、遡ること2019年7月、さいたまスーパーアリーナで開催された「RIZIN.17」を両氏が視察に訪れたことから始まった。シン・スンヨル氏も「2019年にRIZINの大会を参観して、日本の審判組織JMOCと交流するようになった」と当時を振り返っている。
そこから約6年の時を経て、今年の5月、韓国・仁川で開催された「RIZIN WORLD SERIES in KOREA」では、イム氏とシン氏を含む4名の韓国審判員がインスペクターとしてバックステージ運営に協力。この経験が、RIZINの現場オペレーションへの理解を深める貴重な機会となった。
神戸大会での取り組み:緊密な連携でルールの共通認識を深化
今回のレフェリー参加に際し、大会5日前には「日韓レフェリーミーティング」がオンラインで実施された。RIZINルールの詳細な解釈や運用、アクシデント対応時の連携フローなど、細部にわたるすり合わせを行い、ルールの共通認識を深めたのである。
イム氏とシン氏は大会前日の計量およびルールミーティングから参加し、以下の本戦4試合でレフェリーを担当した。
第3試合:キ・ウォンビン vs. キャプテン☆アフリカ
第4試合:鹿志村仁之介 vs. 安井飛馬
第7試合:貴賢神 vs. MAX吉田
第10試合:ケイト・ロータス vs. イ・ボミ

韓国トップレフェリーの知見と、日韓交流の意義
両氏は韓国MMA界を代表する審判員として知られている。OSENの報道によると、両氏は長年にわたり研鑽を積んできた。イム氏は選手視点を理解するために自らMMAを経験し、シン氏は世界最高峰のレフェリー、ハーブ・ディーン氏のキャンプに参加するなど、世界的なトレンドとノウハウを習得してきたという。さらに、イム氏が2018年度、シン氏が2019年度の「ROAD FC年間レフェリー賞」を受賞した実績も持っている。
イム・テウク氏のコメント(OSEN記事より引用・抜粋)
「日本の格闘技が長い時間をかけて積んできたしっかりとしたシステムと丁寧な運営哲学を直接感じることができた。特に現地で目の当たりにした彼らの準備と組織力が印象的だった」
「JMOCでRIZIN競技運営責任者の福田氏と話した競技運営とルールに対する会話が凄く興味深かったし、お互いの経験と哲学を共有する事ができた凄く大切な時間だった」
「日本との協力過程で大きな違和感無くやりとりし、共に学べていけた事が何よりも意味があった。今回の出会いが両国格闘技審判交流の出発点として、一緒に成長していく第一歩になることを願う。丁寧に配慮してくださったJMOCとRIZIN関係者に感謝している」
シン・スンヨル氏のコメント(OSEN記事より引用・抜粋)
「(2019年の視察、RIZIN韓国大会のインスペクター支援を経て)今回はレフェリーとして招かれて舞台に上がった。RIZINの現地に訪問する度に感じることは、審判の方々も含めRIZIN事務局のスタッフや関係者全員が各々の役割に熱量を持ち業務をこなす姿が印象的だった」
今回のイム・テウク氏とシン・スンヨル氏のレフェリー参加は、日本と韓国のMMA競技オフィシャルの審判技術交流における極めて重要な一歩となったことは間違いない。
RIZIN FFは、競技運営を担うJMOCと今後も緊密に連携し、こうした継続的な国際交流を通じて、両国の格闘技界のさらなるレベルアップを支援していく方針だ。