[ファイトクラブ]大激闘の連続!これで無料?岡山ジムROAD TO ZAIMAX MUAYTHAI2021

[週刊ファイト10月7日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼大激闘の連続!これで無料?岡山ジムROAD TO ZAIMAX MUAYTHAI2021
 photo & text by 猫山文楽拳
・地元で無料開催に打って出た岡山ジムの勝算
・効いているのかいないのか?ポーカーフェース風太判定で勝つ
・“元MA日本ミドル級王者”井原浩之鉄壁防御で勝利
・連勝ロード爆走中平松鮮烈の2RKO勝ちに会場大興奮
・両雄譲らぬ執念のファイト圧巻のメインイベント
・わざわざ遠くに行かずともっと地元に目を向けよ


■ ROAD TO ZAIMAX MUAYTHAI 2021
日時:2021年9月26日(日)14:00
会場:岡山総合文化体育館サブアリーナ
認定:JAPAN KICKBOXING INNOVATION(http://kick-innovation.com)
後援:岡山市

 経済回復と再生を狙ったはずの東京五輪開幕が引き金になったかどうかは定かでないが、新型コロナウイルスの何度目かの波が押し寄せ、世の景気は底冷えどころか氷河期に突入しつつある感否めない我が国も秋の風が吹いてきた。このところようやく、感染者数が全国的にゆるやかな下降線を辿りはじめ、抑止力があるのかないのかわからない緊急事態宣言も9月いっぱいで解除される。
 先行き不安定で息が詰まり、ストレス発散しようにも外食で酒も飲めず往来も自粛しろ、人が集まる場所には行くな、イベントに参加しても声援を発することを禁じられ、そりゃ荒んでも仕方がないということは確かにある。
 だからといって、やけを起こしてマスクも付けず酒を呑んで大声で騒ぎ県をまたいで遊び歩いて個人の自由と開き直るのは自由だが、行いのツケを払うことになるのも誰でもない自分自身なので、そこはメリットとデメリットを秤にかけてリスクを覚悟のうえで行動すべきとは思う。

地元で無料開催に打って出た岡山ジムの勝算

 ROAD TO ZAIMAX MUAYTHAI2021は、緊急事態宣言の延長を受け、県外の遠征をすべて取りやめ自粛した記者にとって、今月最初で最後の取材業務だった。
 会場は、山また山だらけの岡山県下のイベントあるある、JR岡山駅からバスに乗って揺られること30分の奥地に忽然と出現した巨大な施設のなかだった。
 だが一歩会場のなかに入ると、これまたローカルな場所ならではのざっくりとしてハートフルな温かさと、ドストレートに伝わってくる熱に当てられ一気に気持ちがあがった。

 試合を見守るセコンド、スタッフ、関係者、応援に駆けつけた家族やファンらのまなざしには慈愛が、選手たちからは、ファンの前で日頃のトレーニングの成果を披露できる喜びが、あふれていた。

 いまこそ見るべき興行だった。
 コロナ禍で試合の機会を奪われようとも、未来を信じて粛々とトレーニングを続け鍛えあげこの日を待ちであろう仕上がったボディで繰り出される珠玉の闘い、ファイターたちが燃やし続けてきた魂の火花が待ってましたと言わんばかりに炸裂した。

 これだけの役者を揃えて充実の4試合を地元のファンに無料で提供、コロナで委縮沈みがちなイベント業界にカウンターを食らわせた感ある岡山ジムの気概に対して、ありったけの賛辞を花束にして送りたい。

効いているのかいないのか?ポーカーフェース風太判定で勝つ

<第1試合 53.5kg契約 3分3回戦 肘打ちなし>
●フジモン魂(ナックルズGYM)
 判定3-0 ※3者とも30-28
〇岸 風太(岡山ジム/JAPAN KICKBOXING INNOVATION)
 むき出しの闘志露わなフジモン魂に対して、能の面さながらに表情崩さない風太。
 ロープを背に首相撲に捉えられて若干口元をゆがめるも一瞬。
 終始ポーカーフェースでフジモン魂に対峙。

 1R後半距離を詰めんと首相撲を仕掛けるフジモン魂に膝蹴り。怯んだフジモン魂の顔面に前蹴り。

 2R距離を詰めるフジモン魂を無理やり引き離して顔面に左ストレート、詰め寄るフジモン魂のパンチをガードしつつミドル。
 フジモン魂のパンチも受けているが、ポーカーフェースを崩さない風太、攻撃が効いているのかいないのか伺い知る術がない。

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