[週刊ファイト9月17日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼青木真也を二度と観ない!
ファイトプレス神宮寺しし丸『Road to ONE』評
Photo (C)SUSUMU NAGAO /こもとめいこ♂
・ONEに来た。青木真也を観に。
・青木真也は「試合」のことを「作品」と言う
・「お前ナメんじゃねぇーぞ!」
・対戦を訴え続けていた猿⽥洋祐が内藤のび太3-0もTHE熱戦
・「さいたまスーパーアリーナで試合がしてぇーんだよ!」
・翌日こんな記事を目にしたが・・・
ONEに来た。青木真也を観に。
青木真也は現在「世界最強」ではない。
でも、観たい。
ギルバート・メレンデスに負けた。
長島自演乙に負けた。
自身の“コンプレックスの象徴”魔裟斗にコケにされた。
でも、観たい。
相手の骨を折って、中指立てる男だ。
でも、観たい。
「蟹工船」ではうんざりした。
でも、観たい。
皇治と何が違う?
「強さ」が違う。
格闘家にとってどんな思想や価値観を持っていようが、「強さ」に勝る物はない。お笑いの世界でもどれだけ楽屋で嫌われていようが客前で「ウケる」に勝る物はない。
青木真也は「強い」。
強さのみを追及する「アスリート格闘家」を揶揄した青木真也だが、「強さ」を一番追及している格闘家は青木真也なのかもしれない。
ただ、違うのが、アスリート格闘家が強さを追及「したい」のに対し、青木真也は強さを追及「しなくてはならない」。
青木真也が青木真也の表現を続ける為には「強く」あり続けなければならない。
青木真也は「試合」のことを「作品」と言う。
全てを黙らせる圧倒的な説得力のある「作品」。それを観たいのだ。
「お前ナメんじゃねぇーぞ!」
メイン直前。
会場では、観戦に来ていた秋山成勲のインタビューがビジョンに映し出されていた。
「普段のケージより小さいですね。これは青木選手に有利に・・・」
と、競技者としては正しいのかも知れないが、会場の空気からは大不正解コメントを叩き出す。一瞬“ヌルり”とした空気を煽りVが引き締め直す。
神宮寺しし丸
プロレス・格闘技観戦歴38年、太田プロダクション所属のピン芸人。事務所の先輩、劇団ひとりに溺愛されていることでも有名。お笑い芸人として活躍する一方、プロレス、格闘技に対する情熱は筋金入りで、自身のYouTube「神宮寺しし丸チャンネル」では、格闘技の裏ネタ等を配信。自ら格闘技情報サイト「FIGHT PRESS(ファイトプレス)」を立ち上げ編集長もしており、お笑い以外にも活躍の場を広げている。
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