8日、新型コロナウィルス感染拡大防止のため無観客開催となったスターダム後楽園ホール大会がインターネット中継された。
観客のいない場内に村田晴郎氏の実況と解説者である獣神サンダー・ライガーのかけあいが響く。ライガーが「なんで無観客なのに椅子が並んでる!?」と問うと、村田氏は「無観客を強調するため」と説明。このテンションの高さでのスタートを裏切らなかったのが第1試合だ。出場選手が発表されていないバトルロイヤルに中西百重、下田美馬という往年選手がサプライズ参戦。スーパー・ストロング・スターダム・マシン、キャプテン・スターダムなる謎選手も登場となり、新日本プロレス選手との類似キャラが視聴者の中の“スターダム初観戦組”をナビゲートするかのようだ。
メインではノンタイトルながら、赤いベルト王者の岩谷麻優がシングルマッチ。コーナーに上がった岩谷がリストバンドを投げようとするも、観客がいない。視線の先にいたライガーを見つけると、解説席に投げるユーモアをみせた。観客がいないだけあって、とにかく場内移動がとことんスムーズとなる。ランバージャックの主旨が生かされない“あるある”でセコンド含む大乱闘となり、岩谷は南側スタンド席でのゲート上からのダイビングボディアタックも放つ。ところが鹿島沙希にビッグブーツで仕返しされ、あわれ岩谷は豪快な“階段落ち”となった。
最終的にはムーンサルト・プレスで貫録勝ちした岩谷は「YouTubeをご覧のみなさん、コンバンワー!!」と通常運転。「満員の中でやりたかったけど、この配信を見てスターダムを見に来てもらえれば」とメッセージを投げかけた。
セミファイナル出場予定の星輝ありさこそ欠場となったが、大会通じてしっかりとした準備が感じられたスターダム。プロレスファンに元気をもたらしつつ、プロレス絵巻の担い手となる意欲が溢れていた。満員大会が続いていた後楽園ホールなだけに短期的な痛手は間違いないが、新規ファンの巻き込みも期待できるグレードの高さだった。
初めて女子プロレス、スターダムの解説をさせていただきました!とにかくスッゲー!の連続でした。ぜひライガーに騙されたと思って見てみてください。ハマりますよぉ❤️ #スターダム https://t.co/9FP5uEy4Sd
— 獣神サンダー・ライガー ☆ Jyushin Thunder Liger (@Liger_NJPW) March 8, 2020
■ スターダム ロストディケイド Presents NO PEOPLE GATE
日時:3月8日(日)11:30
会場:東京・後楽園ホール
最高同時視聴者数 11,878人
のべ視聴者数 67,182人
<第1試合/スペシャル時間差バトルロイヤル>
〇スーパー・ストロング・スターダム・マシン
24分20秒 オーバー・ザ・トップロープ
●中西百重&●AZM
※退場順:飯田沙耶、DEATH山さん。、ルアカ、吏南、妃南、キャプテン・スターダム、レイラ・ハーシュ、夏すみれ、スターライト・キッド、小波、中野たむ、下田美馬、上谷沙弥、中西百重&AZM
<第2試合>
●スーパー・ストロング・スターダム・マシン
4分43秒 摩利支天⇒片エビ固め
〇刀羅ナツコ(大江戸隊)
<第3試合/TCS vs. DDMスペシャルタッグマッチ>
木村花&〇ジャングル叫女(TCS)
13分10秒 ジャングル・バスター⇒片エビ固め
ジュリア&●舞華(DDM)
<第4試合/ゴッデス・オブ・スターダム選手権試合>
[王者チーム]
〇ビー・プレストリー&ジェイミー ・ヘイター(大江戸隊)
13分45秒 クイーンズ・ランディング
●渡辺桃&林下詩美(QQ)
[挑戦者チーム]
※プレストリー&ヘイターが初防衛に成功
<第5試合/ランバージャックルール>
〇岩谷麻優(STARS)
17分43秒 ムーンサルトプレス⇒片エビ固め
●鹿島沙希(大江戸隊)