ケン・片谷『メシとワセダと時々プロレス』㊼18年ぶり! キングダムエルガイツ参戦!!

[週刊ファイト6月28日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼ケン・片谷『メシとワセダと時々プロレス』㊼
 18年ぶり! キングダムエルガイツ参戦!!
・リングに入場するまで、相手の姿を見ることはなかった覆面メキシカン
・キングダム2000年9月2日、川崎市体育館でのビッグマッチにも参戦
・T/W/Fルール:エル・カンペオンに逆片エビ固めで32秒殺勝利
・実はシュートマッチだって自信があるんです
・キック横山剛の勝利CIMAも祝福!クレイジーキングCMAカイザー興行
・試合当日までになんと4度のカード変更
・何故14時半なんかに集合させたの?一旦家に戻ることに
・長瀬館長興行で一緒だったナックルファイト寺尾新会長と再会
・U-FILE CAMP『西調布アリーナ』の大久保一樹(Top画像)
・入江代表へ「“夢のカード”の実現をお願いします」


 原点、キングダムエルガイツに18年ぶりの里帰りも対戦カードが4回も変更! 会場入りを3時間待たされる? U系のリング 対戦相手は謎のマスクマン!? 秒殺!1R 32秒

6月16日、18年ぶりにキングダムエルガイツのリングに立ちました!

対戦相手は、“メキシコからの刺客”エル・カンペオン選手。
メキシコ出身のマスクマンということ以外、一切の情報はありません。ただ、メキシコ人=ルチャリブレというイメージはすぐに捨て去りました。ドスカラスJr.をはじめ、メキシカンでもシュートに長けた選手はたくさんいるからです。

試合は、『プロフェッショナルレスリング 3分1R 時間無制限勝負』で行われました。
久しぶりのラウンド制というルールに、戸惑いがないと言えば嘘になります。
グランドで優位に立っていても、ゴングに救われるというシーンがあるからです。また、3分毎に試合が分断されてしまうため、組み立ても難しくなります。

とうとうリングに入場するまで、相手の姿を見ることはできませんでした。
リング上で対峙したところ、身長はさほどないが、重心が低くバランスの取れた体型をしています。
おそらく、オイラの方が身長で15㎝、体重で10㎏ほど上回っていると思われます。打撃にだけは十分注意し、あとは体格を生かし、上手くグランドに持ち込めれば勝利は間違いないでしょう。

ゴングが鳴りました!

プロレス流に、右に大きく旋回したオイラでしたが、カンペオン選手はそれに付き合うことなく、軽く右のローキックを出してきました。
予想通り、やはりキックを得意としているようです。
続いて、左のハイキックがオイラの右肩口にヒットしました。キックは思ったより重いですが、さほどスピードはなく、しっかりと見切ることができました。相手はおそらく側頭部を狙ったのでしょうが、身長差から頭には届かなかったようです。
それが悔しかったのか、もう一度左ハイを狙ってきました。
オイラはすかさず左足をキャッチ! そのまま体を浴びせ、相手を寝かせました。
相手はうつ伏せになって逃げようとしましたが、左足をガッチリ掴んでいたので、そのまま逆片エビ固めの態勢で絞り上げました。
腰を落としグイッと反ると、オイラの背中の方でマットを叩く音がしました!
次の瞬間、レフェリーの『ストップ!』という声が聞こえました。どうやら、相手はたまらずギブアップしたようです。

試合タイムは、わずか32秒!

正直ちょっと拍子抜けでしたが、二回りほど体の大きいオイラに果敢に挑んできた相手の勇気は称えるべきです。
握手をしようと近寄ると、対戦相手のエル・カンペオン選手は悲鳴を上げたまま動けずにいます。どうやら、逆エビの影響で腰を痛めてしまったようです。
ついに健闘を称え合うこともなく、セコンドに肩を抱えられながらカンペオン選手は控え室へと戻っていきました。

何はともあれ、久しぶりのキングダムエルガイツでの試合は、“秒殺”で勝利することができました!
リングに上がるのは、誰だって怖いものです。オイラだって怖かったし、緊張もしました。闘いが終わり、ホッと安堵しています。

<プロフェッショナルレスリング 3分1R 無制限勝負>
〇ケン・片谷(CMAプロレス)〔1R 0分32秒 逆片エビ固め〕エル・カンペオン(メキシコ)●

キングダムエルガイツ 新宿FACE大会が無事終了しましたが、ここに至るまでの経緯をお伝えしようと思います。

代表の入江秀忠氏から連絡をいただいたのは、3月下旬のことでした。
オイラは、過去二度に渡りキングダムエルガイツさんに参戦させていただいたことがあります。一度目は、プロデビュー戦となった2000年6月11日の北沢タウンホール大会。二度目は、同年9月2日、川崎市体育館でのビッグマッチです。
その後入江代表とは一切連絡を取っていなかったので、声を聞くのは18年ぶりのことでした。
その後、すぐに都内某所でお会いすることになり、今回の新宿FACE大会のお話をいただいたのです。

入江代表のお考えはこうでした。

キングダムエルガイツは、旗揚げ20周年を迎える。旗揚げ当初に参戦したことのある“プロレスラー”が再びキングダムエルガイツのリングに帰ってくるというのも面白いのではないか?

あくまでオイラの私感ですが、元々入江代表は“プロレス頭”の持主だと思います。自身の団体の節目の年に『プロレスラーを使いたい』という考えには合点がいきます。

オイラのデビュー戦が、いわゆる“U系”団体ということに、いまだに違和感を抱いている方がいるかもしれません。
今ではデスマッチからバラエティまで(笑)、何でもこなすオイラですが、元々は大学の体育会で4年間アマチュアレスリングに没頭していましたから、実はシュートマッチだって自信があるんですよ!
ですから、たとえ“UWFスタイル”だってオイラに断る理由はありません。

かくして、18年ぶりのキングダムエルガイツ参戦は、とんとん拍子に進むかと思われました。

ところが、なかなかそうは問屋が卸しません。
今だから話せますが、ここからいくつかの困難が待ち受けていたのです。

 新宿FACEは『クレイジーキングCMAカイザー』興行が長引く。CIMAもキック横山剛の勝利を祝う。

記事の全文を表示するにはファイトクラブ会員登録が必要です。
会費は月払999円、年払だと2ヶ月分お得な10,000円です。
すでに会員の方はログインして続きをご覧ください。

ログイン