ケン・片谷『メシとワセダと時々プロレス』㊵[ファイトクラブ]恒例!WWS春の遠足!?4・30埼玉県・熊谷市立籠原体育館

[週刊ファイト5月8日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼ケン・片谷『メシとワセダと時々プロレス』㊵
 恒例!WWS春の遠足!?4・30埼玉県・熊谷市立籠原体育館
・JR籠原駅ドアが開かない!昭和プロレス熊谷市籠原体育館
・ポーゴさんの祭壇と会話するリッキーフジ
・SPWFで世話になった大御所の谷津嘉章さん
・『どさんこプロレス“道場元気”』以来の近藤博之”チーム若作り”
・WWS広報部長・兜山知貴より「ポーゴの魂SPS(SICKLE of POGO SOUL)」
・対戦カードが、猫の目のようにコロコロと変わるのもWWSの特徴(?)
・ケン・片谷vs.ミスター・アトミック『基本に忠実に行う』
・ラーメンマンが、エースの高瀬直也を裏切る『有刺鉄線ボードデスマッチ』
・『暗黒街計画』の継承を宣言!


4月30日 埼玉県・熊谷市籠原体育館。ポーゴさん亡き後も、存続が正式決定したWWS。この日は、“新生WWS”の本格的な再出発の日となりました。ポーゴさんのお膝元、群馬県伊勢崎市で旗揚げされたWWS。北関東を中心に活動を展開してきました。毎年、この時期は籠原大会が開催されています。言うならば『WWS春の恒例行事』といったところでしょうか。昨年の籠原大会は、まだポーゴさんはお元気でした。『ポーゴさん最後の大会』会場としても、ここ籠原体育館は忘れ得ぬ会場となりました。

 まるで“春の遠足”! WWS恒例の長距離移動。新生WWS、本格スタート! ミスター・ポーゴ、最後の会場。懐かしい顔に会えるのもWWSの魅力。久しぶりの若手との対戦を楽しむ。
 メインで波乱! ラーメンマンがエース高瀬を裏切った!!

横浜に住んでいるオイラにとって、WWSの興行は会場が遠いのがたまに傷。伊勢崎で行われる時は、電車で片道4時間掛かります! 籠原はまだ可愛いものですが、それでも片道3時間掛かります。

そんな苦難(笑)を乗り越えてでも、毎回WWSの興行は楽しみです。
一番の理由は、お世話になったポーゴさんが作った(遺した)団体であるということですが、他にもWWSの楽しみはたくさんあります。

今回の籠原大会も、オイラは勝手に『WWS春の遠足』と呼んでいます(笑)!
片道3時間から4時間掛かる長旅ですが、根っからの旅好きであるオイラは、その道のりもまるで遠足のように楽しんでいるのです。

ローカル団体であるWWSからは、当然ながら新幹線代や特急料金などは一切出ません。ましてや、前日から前乗りして宿泊するホテル代なども出るはずはありません。いつも『WWS各駅停車の旅』を強いられているのです。
えっ!? 新幹線代やホテル代など自腹を切ればいいじゃないかって?
ちょっと待ってください! そんなことしたら、ギャラが無くなってしまうどころか赤字になってしまいますよ! それでは、いったい何のために試合をするのか分からなくなってしまいますから(笑)!

最近では、路線検索アプリなどで簡単に乗り換えの電車や時刻を調べることができますが、旗揚げ当初は自分で時刻表を開き、一本一本乗り換え電車を調べていました。
旅慣れない人であれば、大変な作業となるでしょうが、オイラにとってはお手のもの。「へぇ~、こんなルートもあるんだ。」「この電車初めて乗るなぁ。」なんて楽しんでいました(笑)。

会場の最寄駅である、JR籠原駅に着きました。やれやれといった感じで、降車ドアの前に立ちますが、一向にドアが開きません。
「あれ、故障かな? それとも停車位置でも直すのかな?」
なんて思っていると、オイラの後ろにいた乗客が、「あのぉ、押してもらえますか?」と言ってきました。
「えっ!? 押す?」
よく見ると、ドアの横に押しボタンがあります。
「あっ! そうか。ここは東京じゃないんだ。」
そう、この電車のドアは手動式だったのです。慌てて『開』のボタンを押し、照れ隠しをしながら電車を降りました(笑)!

JR籠原駅から徒歩5分ほど。熊谷市籠原体育館に着きました。
どこか懐かしい“昭和の体育館”の趣があります。
選手、スタッフへの挨拶もそこそこに、オイラはすぐにリング設営に取り掛かりました。
オイラが会場に到着した時には、すでにリング設営は始まっていました。朝早く家を出るのですが、どうしても時間的に集合時間には間に合わないことが多いのです。
本来であれば「遅刻だぞ!」と叱られるところですが、みんなオイラが横浜から通っていることを知ってくれているので多目に見てくれています。その辺もWWSの優しさです。
“遅刻”の分だけ、オイラも人一倍リング設営を頑張ります!

『体育館』というと、長方形のアリーナが多いのですが、籠原体育館は正方形なので、センターにリングを置くとどこからでも見やすい会場です。
キャパシティも満員で500人程度と、何かと“ちょうどいい”大きさです。

会場入り口に、即席のポーゴさんの祭壇がありました。
ふと見ると、ポーゴさんの大きな写真の前で物思いに更けっている人物がいます。
それは、リッキーフジさんでした!
オイラよりも、ポーゴさんとのお付き合いが遥かに長いリッキーさん。ポーゴさんがこの世にいないことがまだ信じられないといった様子でした。きっと、ポーゴさんと二人っきりで、思い出話に花を咲かせていたのでしょうね。

WWSのもうひとつの楽しみ。それは、普段あまりお会いすることのない、言わば“レアな選手”と会えることです。
この日は、大御所の谷津嘉章さんが参戦されます!
谷津さんには、デビュー当時SPWFで大変お世話になりました。
谷津さんにお会いするのは、新宿FACEで行われた谷津さんの引退試合以来のことですから、実に8年ぶりです!

控え室に谷津さんの姿を見つけるや否や、飛んで行って「谷津さん、お久しぶりです!」と挨拶をしました!
ところが、返ってきたのは「はいはい、どうもどうも。」と、全くそっけないもの。
「ははぁ、谷津さんはおそらくオイラに気付いておられないな? 無理もないか。8年ぶりだもんなぁ。」
と半ば諦めていましたが、今日を逃すと、次にいつお会いできるか分からないので、ぜひとも谷津さんとツーショット写真を撮りたいと思いました。
再び意を決して、「谷津さん! 一緒に写真をお願いしてもよろしいですか?」と乞うと、「おぉー! 久しぶりだなぁー。元気か?」と、独特の口調でビックリしたようにおっしゃいました!
オイラは心の中で、「あのぉ~、さっきご挨拶したんですけど…。」と呟きましたが、あたかも初めてご挨拶したかのように振る舞って写真を撮らせていただきました(笑)!

対戦カードには、栃木県を活動の拠点とする『イーグルプロレス』さんの提供マッチが組まれていました。
イーグルプロレスさんも、かつてお世話になった団体です。
代表の吉田和則選手やイーグルソルジャー選手に挨拶をし、懐かしい話をさせていただきましたが、何より嬉しかったのは、近藤博之選手との再会です!

近藤さんと出会ったのは、かれこれ25年近く前のこと。もちろん、二人ともデビュー前からの付き合いとなります。
北海道・江別市出身の近藤さんとは、オイラが北海道在住の時に知り合いました。
舞台は、『どさんこプロレス“道場元気”』の“市民レスラーオーディション”でした。
当時近藤さんは、札幌のアマチュアプロレス団体『EWA』の中心選手で、プロレスマニアの間ではちょっとした有名人でした。
その後は、釧路で旗揚げしたジョージ高野さんの『FSR』でもご一緒し、共に東京でプロデビューを果たしました。

かつては、北海道巡業では必ず一緒だった同士ですが、時の流れでそれぞれ活動の場を異にしていました。
気付けば、近藤さんに会うのもかれこれ10年ぶりです。
久しぶりに会った近藤さんは、相変わらず若い(笑)! 以前大日本プロレスで、井上勝正選手とともに“チーム若作り”を結成していただけあって、見た目が本当に若いんです。
しかし、本人のプライバシーに関わるため、実年齢の公表はここでは控えておきましょう(笑)!

さて、肝心の試合の方ですが、女子有り、お笑い有り、デスマッチ有りのバラエティーに富んだ全7試合のカードが組まれました!

この度W.W.Sプロレスの新代表に就いたラーメンマンですが、事務所移転をラーメンハウスにした際、色々な資料を整理していると、生前ミスター・ポーゴが自分の武器を作る時に、武器を作るレシピまでも作っていて、ミスター・ポーゴが試合に完全復帰できた時のためにポーゴ自ら考案した 武器のレシピを発見しました。
このレシピを忠実に再現したのが写真の武器になります。
ラーメンマンはこの武器を明日のW.W.Sプロレス籠原大会に持参するとのこと。
そしてラーメンマンは、「この武器はミスター・ポーゴの魂が宿る武器です。この武器の名前は、『SICKLE of POGO SOUL』スイクル オブ ポーゴ ソウル略して、『SPS』
意味は、ポーゴの魂が宿る鎌!
「これを作ってからというもの、人を刻んでやりたくなるんだよな。明日が待ち遠しいぜ!」と発言! 過去のポーゴ警報を思い出すような、今回はラーメンマン警報発令です。
明日の籠原大会には決してご来場されるお客様、マスコミ各位様は絶対にラーメンマンに近寄らないようにして下さい。
平成30年4月29日(日)
WORLD WING SPIRIT
広報部長 兜山知貴

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