全日本プロレス『2018チャンピオンカーニバル』が、いよいよ大詰め。Bブロック最終戦となる25日の後楽園ホール大会は、超満員の観客が駆け付けた。お目当てはメインの秋山準vs.丸藤正道。

　秋山がとことん丸藤に立ちはだかった。リング内外でのニーリフト、さらにはエプロンでの後頭部ニードロップ。何度もぐったりとなる丸藤はなかなか主導権を握れない。やっと蹴りのバリエーションを突破口とした丸藤は、虎王そして不知火につなぐ。終盤には秋山が白いニーパットをずらして剥き出しになったヒザでランニングニーを見舞う。持ちこたえた丸藤は、奥の手とばかりにロングタイツをまくって“剥き出しになったヒザ”での虎王でやり返し、ついにフォール勝ち。

　かつての全日本プロレスに共に所属した2人ではあるが、三沢光晴に導かれてノアに移籍。秋山は全日本に出戻った格好となり、丸藤はノア所属を貫いている。和田京平レフェリー含めて往年の全日本の熱狂を期待したくなる顔合わせなだけに、試合開始時点から「武道館を見せてくれ！」「これが全日本だ！」との声が飛び交った。この日の大会自体が馬場元子さん追悼セレモニーで始まったことも、拍車をかけたに違いない。

　試合後に丸藤は「まだまだ枯れてないですね。強くて怖かったです、やっぱり秋山準」とコメント。言葉通りの秋山の冷徹さが大爆発し、その強い秋山に打ち勝った丸藤には団体の垣根を越えて拍手が送られた。熱狂という点でも期待をはるかに越えたものがあったことを伝えておきたい。

　『2018チャンピオンカーニバル』はBブロック1位となった丸藤が決勝進出。Aブロックからの進出者は29日に決まり、30日には優勝決定戦が行われる。　

※詳細拡大版は金曜27日発売の週刊ファイト5月3日号に収録されました。

■全日本プロレス『2018チャンピオンカーニバル』
日時：4月25日(水)18:30
場所：東京・後楽園ホール　観衆1598人（超満員＝主催者発表）

＜試合前＞
馬場元子さん、ブルーノ・サンマルチノ追悼セレモニー

＜第1試合＞
岡田佑介
佐藤光留
青木篤志
〇石川修司
　　13分46秒　ファイアーサンダー⇒片エビ固め
●石切
西村修
渕正信
大森隆男

＜第2試合＞
〇丸山敦
TAJIRI
火野裕士
崔領二
　　6分58秒　高角度後方回転エビ固め⇒エビ固め
●中島洋平
岩本煌史
ジョードーリング
宮原健斗

＜第3試合　「2018チャンピオン・カーニバル」Aブロック公式戦＞
〇鷹木信悟
　　10分41秒　MADE IN JAPAN⇒エビ固め
●野村直矢

＜第4試合　「2018チャンピオン・カーニバル」Bブロック公式戦＞
〇吉江豊
　　11分43秒　ダイビングボディプレス⇒体固め
●ヨシタツ

＜第5試合　「2018チャンピオン・カーニバル」Bブロック公式戦＞
●KAI
　　 13分57秒　本家公認・雁之助クラッチ
〇ゼウス

＜第6試合　「2018チャンピオン・カーニバル」Bブロック公式戦＞
〇ディラン・ジェイムス
　　7分15秒　チョークスラム⇒片エビ固め
●諏訪魔

＜第7試合　「2018チャンピオン・カーニバル」Bブロック公式戦＞
〇丸藤正道
　　20分53秒　虎王⇒体固め
●秋山準
※丸藤がBブロック1位となり「2018チャンピオン・カーニバル」決勝進出