UFC国際戦略事業統括本部長ジョー・カー氏「まずここに登壇してくれた選手の皆さん、日本のファンの前で素晴らしい試合をしてくれてありがとう。スポンサーのEAスポーツに深く感謝します。この大会はアジア各国150万世帯に衛星中継されました。1万2000人以上の観衆が会場にきました」
――終わって各選手、感想を。
堀口恭司「試合終わって、ほっとしてます」
五味隆典「疲れました」
マーク・ハント「いい気分です。ケガもしてません。いい感じです。ちゃんと終わりました」
秋山成勲「ほっとしてるのと、勝利っていうのは本当にいいものだと、この年になって、初めて確認したような気がしました」
――今後のアジアの展開は? 今の段階で情報共有できることがあれば発表してください。アジアマーケットをどう見ていますか?
カー氏「来年はいくつかアジアでも開催したいです。新しい市場の開拓も視野に入れています。この市場に力を入れていきます。シニアマネージメントチームも、アジアに焦点を合わせています。来年いろいろあると思います」
――現時点で具体的な発表は?
カー氏「グローバルなスケジュールは、これから検討します。来年も同じ頃に日本に来たいと考えています」
――あなたが決めることではないかもしれませんが、アンソニー・ジョンソンとチアゴ・シルバ、こういう選手については、ポリシーとしてはどうなんでしょう?
カー氏「ドメスティックバイオレンスを我々は認める立場ではないのは、もちろんです。シルバについて言えば色々なことがわかったので、それについては正しい判断をこれから下していきます。また第三者による調査も進むと思います。それを受けて判断を下します。我々はこれらの容疑に対しては、厳しく対処する所存です」
――ハント選手、19ポンドも減量したという噂がありましたが。
ハント「ノー! なんでそんな噂がたったのか。8か9ポンドは減らしたかもしれないけど、19なんてことはありませんよ。どこから来た噂なのか」
――4週間異以内、トップコンテンダーのマッチアップは決まっていますが、次の対戦相手は、トップ10のランカー以外とも対戦するつもりがあるのでしょうか?
ハント「俺は前進したいだけだよ。まあタイトルショットもほしいしね。トップ10圏外の選手とやって負けたら大変だけど、まあもちろん考慮しますよ。まあボスが決めることです」
――秋山選手、この2年半を振り返ってみて、引退が心をよぎったこともあるのか。また(ヴァンダレイ・シウバと)対戦できるか疑問に思ったこともあるのか。ヴァンダレイ・シウバが引退を表明しましたが、今後のカードをどう考えていますか?
秋山「まずヴァンダレイに関しては、自分が先ほど(試合直後のオクタゴン上での勝利者)インタビューのあとに(引退することを)聞いたので、すごく驚いています。正直(自身の)引退は全く考えてなくて、最後まで試合ができると信じていました。それで練習をずっと頑張ってました」
――ブラジルのテレビの者です。ヴァンダレイ・シウバの引退を報道で聞きました。コメントを。
カー氏「私はよく知りません。いくつか噂は聞きましたが、確固たるものはわかりません」
――ハント選手はさいたまでヴァンダレイ・シウバに勝ちましたよね。2004年だったはずです。
ハント「ああ、それを聞いて、俺もトシだなと思いました。俺も長いあいだやってるからね。彼はグレートな選手の一人です。そして彼が次の人生に進んだんだろうなって感じました」
――堀口選手、自身の試合を振り返って下さい。
堀口「自分のやりたいことできて、いい試合できたかなって思ってます」
――ジュリー選手は厳しい対戦相手だとわかっていても、ずっと自信がある素振りでした。今日の五味戦は大きな勝利ですね。五味選手は知名度が高く、日本で大人気です。その選手に勝ったのですから。
マイルズ・ジュリー(あとから登壇)「私にとっては五味に勝ったことは、すごいプラスです。私の名前が確固たるものになる一歩だと。それは間違いないです」
――この階級の王座を狙っていく? それとも階級をあげる?
ジュリー「わかりませんね。ランキングとか、あんまり興味ないんです、今のところ。ファイターは正しいことを一生懸命やれば、良くなると思っています。それがMMAだと思います。いい成績を残せば、いずれタイトルにたどり着くと思っています。尊敬する五味選手に勝てたことは、素晴らしいことです。彼はいつも危険な存在です。評論家たちがこの勝利を高く評価しなかったとしても、私自身には大きな評価に値すると認識しています」
――秋山選手には女性ファンが世界中に大勢います。間違いないです、アメリカにも多いですよ。アメリカの女性ファンに、ひとことお願いします。
秋山「すごく嬉しいですし、なぜ自分が人気があるのか正直わからないです。ですが、もっともっと女性に人気のある選手になりたいと思います」
――まあ強いから人気があるんだと思いますけど、今後は歌ったり俳優業をしたいんですか、それともファイターであり続けたいんでしょうか?
秋山「自分はファイターだと思います。ですが色んな方面でも活躍できるファイターでありたいと。それが新しいファイターの形じゃないかなと、自分は思っております」
――ジュリーとチームメイトのジョニー・ケースも今日、徳留一樹に勝ちましたが、二人の勝利は来週、水垣選手と闘うドミニック・クルーズにとって追い風になると思いますか?
ジュリー「そうですね。僕とジョニーが一緒に勝てたということは、チームにとって勢いがつきます。クルーズも来週試合があります。みんな火がついた感じで勢いに乗って行けると思いますよ。これで勢いは勝ち取ったと感じています」
――フィジカルコンディションに関しては懐疑的なのですが、クルーズの体調は?
ジュリー「最高ですよ。いい感じだと思います。ただオクタゴンに入るまで、本当のことはわからないとよく言われますが、見る限り絶好調。彼の体調は万全です」
――五味選手にとっては、プロ生活初のKO負けですよね、今回。
五味「はいはい」
――そうですね。
五味「う~ん」
――どういった受け止め方をされていますか?
五味「う~ん。う~ん。どうも何もない。きいちゃったからねえ(笑)。もっとね、やりたかったけど、ま、それをうまく狙われたし。ん~。あ~。まあ、悔しいですけどね。まあ、まあね、マイルズ選手ね、対戦を受けてくれたのにも感謝して。ま、ちょっと今後のことを、ちょっとゆっくりね、考えたいと思いますよ。ね」
――ハント選手の戦略、ゲームプランは? テイクダウンは狙ってましたか?(笑)
ハント「そうだな。プランは、やっつける!っていうだけぐらい。テイクダウンはたまたまですね。ってな感じです」
――あなたに影響を与えた人っていますか?
ハント「どういう意味ですか? まあ神ですね。神のおかげだと思いますよ。それだけです。神がいなければ、今やっていることを一生懸命やっていません」
――秋山選手、今後の試合間隔は?
秋山「まず正直、すごく今回、体の調子が良かったので、ケガなくいけばすぐに練習を開始したいと思っています。どれくらいの間隔かていうのは、マークと一緒でボスが決めることだと思うので。そのボスの言動に従って動きたいなと思っております」
――二人の韓国人選手が、いい試合をしました。韓国でもUFC開催の期待が高まっています。韓国での開催の予定は?
カー氏「現時点で確認できるものはありませんが、もちろん優先的に見るべき市場だと感じています。2015年には実現する方向で動きたいと思っています。いいタレント(選手)が揃っている国だということも、良くわかっています。そうですね、とても重視すべきマーケットだということに間違いはありません。いずれ、来年か2016年には実現したい方向です」
――今後の日本での継続開催の予定は?
カー氏「まだ具体的な日時は決めていませんが、9割以上確実に来年もやります。来年の今頃になるのではないでしょうか。もちろん戻ってきます、東京に。おそらくさいたまになるのではないでしょうか」
――堀口選手は「一戦一戦確実に闘っていきたい」とも話されていますが、どれくらいでタイトルマッチまでたどり着きたいと思っていますか?
堀口「まあ、すぐにでも、やってもいいんですけども。まあ、社長が決めることなんで。希望としては、用意された相手とやるだけなんで。ま、早ければ早いほどいいかなと思ってます」
――五味選手、この結果を受けてファンも心配していると思う。ファンに向けて言いたいことがあれば。
五味「まあ、すごくね、ありがたいですよね。ありがたいし、練習のサポートしてくれた人もそうだし。え~。会場に来てくれた方も。二日後ね、誕生日で、最高のね、誕生日にしたかったんだけど。ま、やられましたけど、ま、声援を送ってくれたんで、本当に幸せだと思ってますよ、はい」
会場内メディアルームにて 安西伸一
大会の全容と詳細は、マット界舞台裏10月2日号電通UFC安西伸一谷川貞治稲垣収MハントWシウバGガニア5王座ZERO1に掲載されました。