WRESTLE-1の土方隆司とアンディ・ウーのインタビュー!

「『蹴り合いたい』という言葉が純粋に私のところに届いた」プロレスに飢えた元世界ジュニア王者が吉岡に“刺激”を与えにやってくる!〜土方隆司インタビュー

かつて全日本プロレスのジュニア戦線でカズ・ハヤシ、近藤修司らと激しい闘いを繰り広げ、世界ジュニア王座も戴冠した実績を持つ土方隆司が11月5日の後楽園ホール大会でW-1に初参戦。近野剣心を破ってW-1クルーザー王座を防衛した吉岡世起に挑戦を表明した。2人のタイトルマッチは12月10日の後楽園ホール大会で行なわれることが決定。現在、埼玉県の狭山市議会議員でもあり、レスラーとの二足の草鞋を履く土方は、どのような思いでこの闘いに挑むのか? 話を聞いてみた。

──土方選手は先日の11月5日の後楽園ホール大会がW-1初参戦でしたけど、どういう印象を持たれていましたか?

土方 やっぱり武藤さんが象徴としている団体ですから、私がいた頃の全日本プロレスと大きな違いはないのかなという印象で初参戦をさせていただきました。それで実際に上がってみて感じたのは、若い選手が凄く多いなと。それが一番の印象でしたね。

──なるほど。W-1はかつて土方選手が全日本のジュニア戦線でしのぎを削ってきたカズ選手や近藤選手が中心になって作り上げてきた団体ですけど、若い選手たちからカズ選手や近藤選手の匂いみたいなものを感じ取れたりはしましたか?

土方 そこまで感じ取れる余裕がなかったですね。初参戦で凄く緊張していたというのがあるので(笑)。ただ、当然カズ社長や近藤副社長とは同じリングで闘ってきましたし、河野選手とも一緒にいた時期がありましたし、懐かしさのほうが先に来てたような気がしますね。

──その懐かしさのあるリングでクルーザー王座に12月10日の後楽園大会で挑戦することになりましたけど、やはりかつて闘ってきた同志たちが作ってきた闘いの輪の中に入ってみたいと思われたんですか?

土方 もちろん興味が湧きますよね。あとは当日、バックヤードで試合後のチャンピオンの吉岡選手の話を聞いていたら、「刺激が欲しい。蹴り合いたい」と言ってたんでね。その要望には素直に応えられるんじゃないかなと思ったんですよ。

──吉岡選手の言葉が、「これは俺のことを指名しているのか?」みたいに聞こえたと。

土方 あえて言ってんのかなっていう気がしないでもなかったですけど、「蹴り合いたい」という言葉が純粋に私のところに届いたかなという気がしましたね。

──元世界ジュニア王者という肩書を持つ土方選手の挑戦表明は、吉岡選手にしても願ったり叶ったりという部分があったと思うんですけど、現在は全日本も辞められて、長らくフリーとして活動されていますよね? やはり、ベルトを持っていた時に比べて、ご自身でもレスラーとしての変化というのはありましたか?

土方 人間なのでやっぱり年は取りますよね(笑)。ただ、正直に言うと、プロレスしかやってない時は体調面の部分で、セーブをかけて試合に臨むこともありました。それがプロとして正しいかどうかと言われると意見の分かれるところでしょうけど、私は思い返すとプロ失格だったと思います。当時の全日本が年間100試合以上ある中で、自分の感覚では「たかが1試合」だったんですよね。

──100分の1だったと。

土方 でも、何年かぶりに自分の街にプロレスが来て、生観戦ができるというお客さんにとっては、「されど1試合」なんですよ。そういう感覚をフリーになって、自分がプロレスをやりたくてもできないという時に感じました。だから、今の私には調整試合とか消化試合は存在しないし、プロレスに対する思い、試合に対する思い、大切さはおそらく当時を遥かに上回っていますね。また、オファーがあっても今度は自分の公務の都合で出られない場合もありますし、与えられた試合は誠心誠意、全力で取り組むという姿勢で臨んでいますね。

──若い頃よりも、プロレスに対して飢えているというか、貪欲になった部分はありますか?

土方 純粋に「プロレスが好きだ」っていう気持ちは当時よりも強いかもしれないです。大事なものって失ってから気づくんですよね(笑)。

──ということは、そういう気持ちの面での変化があって、見たところコンディションも以前と変わらないようですし、ある意味土方隆司というレスラーは世界ジュニア王者時代よりも進化していると言ってもいいんじゃないですか?

土方 いや、進化しているとは思わないです(笑)。ただ、明らかに年齢に逆らえなくなってきている分、一瞬の勝負どころには前よりも敏感になったと思いますね。「メリハリのついた試合をしているね」とおっしゃってくれる方もいますから。昔から見ている人は、「突っ張って、一直線のバカみたいなプロレスをやっていたのが、緩急がついて、外角と内角を突けるようになった」っておっしゃてくれる方もいるんですよ。

──だったら、世界ジュニアを巻いていた頃の土方隆司よりも現在の土方隆司のほうが吉岡選手にとっては刺激になると考えてもいいんじゃないですか?

土方 そうならなくちゃいけないと思っていますね。

──吉岡選手とは11月12日の伊佐沼大会で闘われましたけど、どのような印象を受けられましたか?

土方 非常にスピード感のある選手だなと思います。あとは当然若さがありますし、若さ、スピードは彼のほうが上なんじゃないですか?

──若さはどうにもならないですからね(笑)。

土方 ただ、私は今まで彼が経験したことのない選手だと思っているんですよ。防衛戦を見させていただきましたけど、非常に若い選手と重ねていますよね。そこで年齢が倍ぐらいになるオッサンが相手ですから、多分彼の想像を超える引き出しを僕は培ってきたという思いもあるので、そこが勝負の分かれ目になると思いますね。

──あと、会見の時に印象的だった言葉があるんですけど、「月の暗闇が太陽を食らう」とおっしゃられていたじゃないですか?

土方 はい。私が月って言われたのは、丸藤選手と世界ジュニアの防衛戦をする時なんですよ。私と丸藤選手を月と太陽に例えている一文を見たんですね。その通りだと思ったんですけど、星空を見て太陽ばっかりだったら人間、まいっちゃいますよね(笑)。やっぱりプロレスは十人十色じゃないですけど、10人いれば10通りのプロレスがあって、どのプロレスも正解であると思っているんですよ。自分が歩んできたプロレス人生は決して華々しいものではないし、太陽のように眩しい存在もいいかもしれないですけど、時には皆既日食のように月が太陽を隠しちゃうこともあるわけじゃないですか?

──それこそ太陽を食っているわけですよね。

土方 はい。だから、そんなプロレスができたらいいなと思います。光るだけがプロレスじゃないし、私という月が大きければ大きいほど、吉岡世起という太陽も照らしがいがあると思うんですよね。

──ということは吉岡選手は土方選手の目から見たら、光であり、太陽だということですか。

土方 だって、あのキャリアで団体のチャンピオンでしょ? 私はあのキャリアでチャンピオンになっていた人たちを見送っていたタイプなんで(笑)。

──ただ、吉岡選手も地方の広島のレッスルゲートという団体からキャリアをスタートさせて、その時期は試合数も少なく、土方選手のように試合に飢えていたって言っていました。もしかしたら、共通する思いがあるのかもしれないですよね。

土方 この間、その話を聞いて、バトラーツから全日本に行った私と歩みがそっくりだなと思って。ただ、彼と私の決定的な違いは、彼にはセンスがあって華があったということです(笑)。私はそれで遠回りしましたけど、その遠回りを後悔したこともないですし、それがなかったら現在の私はないですからね。

──すべての歩みが現在の土方隆司というレスラーを作っているということですか?

土方 そうです。

──つまり、公務との両立は大変でしょうけど、それがプロレスにプラスになっているということですよね。

土方 なってますね。まず、他のプロレスラーじゃできないプロレスの普及活動をしているんだなと思っていますし、政治を通してプロレスを知ってもらえれば幸いだなと思います。

──わかりました。では、最後に吉岡選手とどのような試合を見せたいですか?

土方 いずれにしても自分にとって元世界ジュニアチャンピオンというのはついてくる肩書きなので、その肩書きに恥じない試合をしたいと思いますね。で、見たお客さんからプロレスの良さを改めて感じてもらえる試合ができたらと思っています。結果がどう転ぶかはわからないですけど、今日この日、チャレンジャーが土方隆司で良かったと思ってもらえる試合をしたいと思います。


「横浜のドランクとの一騎打ちをきっかけにして光を見つけたい」12.2横浜大会でドランクに怒りの制裁を予告!〜アンディ・ウー選手インタビュー

ドランク・アンディとの抗争が続くアンディ・ウーだが、ついに12月2日の横浜ラジアントホール大会で一騎打ちが決定した。ドランクに足を引っ張られ、クルーザー戦線での闘いに加われずに日々苛立ちが募るアンディ。念願の一騎打ちにどのような心境で臨もうとしているのか? 横浜でドランクに怒りの鉄拳を叩き込むべく、沸々と燃えている!

──ここ2カ月ほど、アンディ選手はドランク・アンディとの抗争に巻き込まれていますが、初めて出現したのは9月18日の後楽園ホール大会でしたよね。

アンディ あの時後ろからイスで殴られたんですけど、顔が見えなかったので誰かわからんかったんですよ。どうせ児玉か誰かだろうと思っていたら、自分のマスクを被ったドランク・アンディだったと。

──あの黒いアンディマスクは芦野選手が以前持っていたマスクですよね。あれでアンディ選手を自分のチームに勧誘してましたよね。

アンディ はい。だから、俺ちゃうんかいって思いますよね(笑)。

──結局、別の奴使ったのかよ、と(笑)。でも、この2カ月以上、ドランクと関わりあっていく中で、日に日にアンディ選手の怒りと苛立ちが募ってきているのが試合後のコメントなどでも感じるんですけど。

アンディ そりゃ苛立ちますよね。襲われた次の大会でシングルやって、さっさと決着をつけたかったんですけど、なかなかシングルマッチが組まれなかったんでね。3WAYマッチもやりましたし。

──はい。11月12日の伊佐沼大会で三富選手を加えて3WAYマッチをやりましたよね。

アンディ だから、なんか泳がされてる感じがあったんですよね。

──しかも、三富選手のほうが先にシングルマッチやったりしてましたし。

アンディ そうですよ! タナカ岩石もやってますからね。だから「俺にやらせろや!」と何度も訴えてたんですよ。

──ずっと「W-1どうなってんだ!」と訴えていましたね。

アンディ でも、やっとシングルマッチが決まったんで、これで決着をつけてやりますよ。ちょっと焦らされすぎましたね。

──待望のシングルマッチが12月2日の横浜ラジアントホール大会で決定しました。

アンディ もうただじゃ済まさないですよ。二度とあのマスクを被りたくないぐらい叩きのめしてやろうと思っていますね。

──制裁を加えてやろうと。ドランクはひょうたんを持って、酔拳っぽい動きをしますけど、中国武術の専門家であるアンディ選手の目にはどのように写っているんですか?

アンディ あのひょうたんはめっちゃ硬いんですよ。一度鼻に当たったことがあるんですけど、骨が折れたかと思いましたからね。あれは危険ですよ。だから、あいつがひょうたんを持ってくるなら、こっちも三節棍か何かを持っていってやろうかなと思っていますよ。

──目には目を歯には歯を、ということですね。

アンディ ただ、酔拳はよくわからないんですけど、あれが本物の武術かどうかと聞かれて、一般的な回答をするならば、ドランクがやっているのは偽物の武術ですよ。

──決して中国武術ではないと。

アンディ まあ、本人が武術のつもりでやっているのかわからないですけどね。でも、もっと深くというかオタク的というか変態的な回答をすると、武術に本物も偽物もないんですよね。要するに答えに正解も不正解もないんです。その人が自分がやっていることを正解だと思ったら正解なんで、ドランクが本物の武術なんだと言えば、本物っていうことになるんですよね。

──また哲学的な話ですね。

アンディ 中国武術って深いんですよ。でも、自分の偽者であることには変わりないし、イラッとするんで、キッチリ横浜で叩きのめします。

──実際、レスラーとしての実力はどのように感じていらっしゃるんですか?

アンディ 闘っていて、実力はあると感じています。しかも、僕のマスクと違って、目も口も全部隠れているじゃないですか? こっちの攻撃が効いているのか効いてないのか、今のはやせ我慢しているだけなのかとかわからないんですよ。攻撃しづらいですよね。ロボットと闘っているような感覚になるんでね。

──では、あのマスクを被っている人物は実力者であることは間違いないと。

アンディ 実力は間違いなくありますね。

──ドランクの主張というか、立花選手が代弁しているんですけど、とにかくアンディ選手に憧れていると。世界一のアンディ・ウーファンだと。その憧れのアンディ・ウーを倒して、自分がアンディ・ウーになるというのがドランクの目的らしいです。それについてはどう思われますか?

アンディ 2代目アンディ・ウーでも狙っているんですかね?(笑)。その辺の目的もよくわからないですよね。その言葉を鵜呑みにするわけにはいかないし、このW-1のリングでどうしたいのかがわからない。いずれにしろその辺がイラッとするところではあるんですよ。こっちからするとやられ損ですよね。別に僕じゃなくてもいいだろうって思いますし。まあ、とにかく今はあいつを叩きのめすことしか頭にないですね。早くこのW-1のリングから追放して、クルーザーの闘いに戻りたいんでね。せっかく土方選手とかも来ているわけですし、そういう選手たちと闘いたいですよ。

──最近はダブプロレスの近野剣心選手がクルーザー王座に挑戦したり、今度の後楽園では土方選手が挑戦したりとクルーザー戦線が吉岡選手を中心に活発化し始めていますよね。

アンディ その輪に入れてないんでね。あんまり言いたくないですけど、「おまえのせいで、2018年になってまうやないか」と(笑)。

──クルーザーの闘いに加われずに2017年が終わってしまうと(笑)。でも、9月の文体で吉岡選手に負けてクルーザーのベルトを落とされたわけじゃないですか? その後、どのようにしてアンディ選手としては巻き返そうと思われていたんですか?

アンディ 吉岡とは何回もシングルマッチをやりたいと思ってたんで、隙があったらいこうと思っていたんですよ。それなのにドランクに絡まれてしまったんで、「この野郎!」と(笑)。

──ちなみに今のクルーザー戦線はどのように見ていらっしゃいます?

アンディ 他団体の選手が結構来てるじゃないですか? それはそれで刺激的でおもしろいと思いますけど、W-1の所属選手もそれに負けてないと思うんでね。W-1の選手同士でタイトルマッチやったほうがおもしろいって思わせたいですよね。そうするためにも吉岡にはこのまま勝ち続けてほしいです。

──自分がその闘いに加わるためにも。

アンディ ただ、横浜のあとの12月10日の後楽園ホール大会でもドランクは試合を組まれているんですよね。

──そう言えばもう発表されていますけど、6人タッグマッチでここでも対戦するんですよね。だから、横浜で完全決着というわけにもいかないんですよね。

アンディ なんだったら後楽園もシングルでもいいんですよ。ドランクができるなら、連戦でもいいからやってやりたい。まあ、横浜で徹底的にやっつけて、後楽園にはもう出たくないって言わせたいですよね。

──わかりました。そして、2017年もそろそろ終わりますけど、アンディ選手にとってはどんな年でした?

アンディ 今年はベルトを2回獲っているんですけど、2回とも初防衛で失敗しているんで、その上で今の状況なんで早くそこから脱したい。

──ちょっと悪い流れだったという感じですか?

アンディ そうですね(笑)。でも、悪いからこそ、光が見える。ずっと光ったままだったら光も見えないと思うんですよね。

──光の中では光そのものは認識できないというか。

アンディ そうです。逆に悪いものにしか目がいかない。でも、今悪い状況にいるからこそ、いい方向に行く道が見えると思います。まあ、横浜のドランクとの一騎打ちをきっかけにして2018年に向けての光を見つけたいですね。

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