『WRESTLE-1 GP 2017』出場者インタビュー!近藤修​司、伊藤貴則、タナカ岩石、稲葉大樹

「芦野にやられっぱなしで終わるわけにはいかない」副社長と選手、2つの視点で語る『W-1 GP』!『WRESTLE-1 GP 2017』出場者インタビュー──近藤修司

この4月から副社長としてW-1をリング内外で牽引する近藤修司。これまでは1人のプレイヤーとして数々の闘いに挑んできたが、今回の『W-1 GP 2017』に関してはやはり大会全体の成功が気になる様子。その思いを聞いた。

──まずは今回、3回目となります『W-1 GP』の日が迫ってまいりましたが、どのような心境ですか?

近藤修司選手

「やっぱり役職に就いたことで、視点が変わりますよね。自分中心の視点ではなくて、遠いところから全体を見ている感じの視点に変わっちゃいましたよね」

──1プレイヤーだったら、とにかくトーナメントを勝ち抜いて横浜文体へということだけ考えていればよかったんでしょうけど、グランプリ自体の成功であったりとか、副社長として客観的にいろいろ考えたりしてしまうということですか?

近藤修司選手

「他の枠の試合も気になっちゃいますからね。今までは自分の試合の相手を見て、シミュレーションしてればよかったんですけど、トーナメント全体を気にしちゃいますよね」

──例えばイケメン選手と土肥選手の若手対決は盛り上がるのか、とか。

近藤修司選手

「そうなんですよ。今、イケメンにはいろいろ教えていますけど、土肥は土肥で成長しているわけで、この試合がどうなるのかとか。以前にやったイケメンvs土肥と比較して成長しているのかがわかるような試合だし、征矢vs熊は熊の成長度合いですよね。征矢と一緒にやってきて、そこから離れてから結果を出して、ここでまた征矢と対峙する。これがどういう結末となるのかも気になりますよ。僕なんかは相手がACEの選手でまだ決まってないので、ACEの新木場で行なわれる出場者決定トーナメントの全体が気になりますよね。あと準決勝で当たる可能性のある河野とは全日本時代からずっとやってますからね。その相手の稲葉に関しても去年の文体でベルト取ったりしましたけど、その後はあいつはどうなのか? 精神的に成長したのか? 肉体的に成長したのか? そういうことが河野とやることでハッキリわかると思うんですよね。また、稲葉の場合は周囲でウロチョロしている人もいるし(笑)。ちょっと騒がしい感じですよね」

──児玉選手のああいう行動は副社長として注意しなくていいんですか? 稲葉選手は相当気持ち悪がっていますけど(笑)。

近藤修司選手

「僕は放任主義なんで(笑)」

──そうなんですね(笑)。でも、試合もそうだしそれぞれの選手のこの1年間での成長度合いも気になってしまうということですね。

近藤修司選手

「どうしても気になっちゃいますよね。あとは歴史もちょっとずつ感じ始めていて、『W-1 GP』自体が3回目ということもあるんですけど、例えば征矢と熊に関しても歴史がちょっとずつできているわけじゃないですか? すべてが何もない更地から始まって」

──大会も選手も少しずつ積み重ねてきたものが出てきているということですね。あと、優勝者が年間最大イベントの横浜文化体育館大会でW-1王座に挑戦という流れもできて、選手みんながそこを目標に見据えて動こうとしているというのも大きいんじゃないですか?

近藤修司選手

「みんなの向いている方向や目的、目標がハッキリしたということですよね。だから、毎年この時期にやりたいですよね」

──秋にはタッグリーグ、冬にはクルーザーフェスと季節ごとにリーグ戦をやるということ発表されましたけど、こういうものが定着していくと団体のカラーもついてきますもんね。

近藤修司選手

「旗揚げして5年目の今年にしてやっとですよね。新しく作るって大変だなと思いますね。楽しみもあるんですけど」

──それでは『W-1 GP』の話に戻りますけど、1回戦の相手が先程話にも出たACEの代表選手ということになります。こちらは7月2日のACEの新木場大会で行なわれるトーナメントで代表を決めるわけですけど、どのように見ていますか?

近藤修司選手

「トーナメントに出場する立花、頓所、伊藤、タナカの4人は1期生と2期生なんですよね。どうしてもジャンプ世代としては『魁!!男塾』の一号生、二号生というノリを感じてしまうんですけど(笑)。でも、実際には後輩の2期生が結果を出しちゃっているんでね」

──伊藤選手も岩石選手もベルトを取っていますよね。

近藤修司選手

「でも、1期生はまだ2人ともベルトを取ってないんですよ。だから、テーマは1期生の意地ですよね。1期生が2期生に対して意地をどんだけ見せられるかですよ」

──1回戦は頓所vs伊藤、立花vs岩石という組み合わせになっているんですけど、誰が勝ち上がると思いますか?

近藤修司選手

「まず伊藤と頓所だったら、伊藤が上がってくるでしょうね。頓所はハッキリ言ってキツいでしょう。あいつは最初の頃は良かったんですけど、だんだん気持ちの弱さが出ているのかなって感じがするし。伊藤は今は絶好調なんでね。もう一方の立花とタナカは全然わからないです。岩石はもの凄い伸び盛りなんですよね」

──UWAの世界6人タッグのベルトも取りましたもんね。

近藤修司選手

「僕もプロレス総合学院の先生をやってたんでわかるんですけど、タナカって本当にプロレス的センスのかけらもなかったんですよ(笑)。ただ、それを補う以上の気持ちの入り方がファンの人に届いているのかなっていう気がするんですよね。立花は平均的にいいんですけど、飛び抜けたものがない。やっぱりこの試合は読めないですね」

──なるほど。特に伊藤選手はタッグ王座から陥落してしまったんですけど、今のACE勢の中では体格的にも存在感も飛び抜けていますよね。

近藤修司選手

「あのキャリアで後楽園大会のタイトルマッチという場で、あれだけのパフォーマンスができるっていうのは本当に凄いです。空手の大会で優勝しているので、格闘技の場馴れっていうのもあるのかなって思いますけど、あのデブが蹴るっていうのは見ていてもおもしろいですよね」

──しかも、身軽ですもんね。

近藤修司選手

「そうなんですよ。だから、よく言えば橋本真也さんみたいになったらおもしろいですよね」

──そう考えると、やはり『W-1 GP』の1回戦で近藤選手の目の前に立つのは伊藤選手が有力ということですか?

近藤修司選手

「まあ飛び抜けちゃっているんでね。ただ、トーナメントというものは実力通りにいかないところがあるので。一発勝負だし、なんとも言えないですけど、伊藤が飛び抜けているのは事実ですからね」

──逆にこいつ勝ち上がってくるとおもしろそうだなっていう選手はいますか?

近藤修司選手

「タナカとはやってみたいですね。ちゃんと当たったことがない気がするし、理屈じゃない攻撃をしてくるんで、彼は(笑)。そこがおそろしいというか、武藤さんは若い頃の天山さんに似ているって言っているんですよ」

──へえ! 天山選手と同様に頭突きが得意ですもんね。ただ、1期生がこのまま2期生に抜かれっぱなしで終われるのかっていうのはありますよね。

近藤修司選手

「そうなんですよ。そこの意地はあると思うんで、ここは1期生もがんばんないとこのまま終わっちゃいますよね」

──立花選手なんかはW-1王者の芦野選手にくっついていますけど、いい影響を受けているような気がするんですけどね。

近藤修司選手

「でも、まだ時間がかかりそうな気がしますね。逆にいい時間だと思うんですよ。コツコツ地道に力を付けていくという意味では。立花にはまだまだ伸びしろはあると思うし、ちょっとずつ成長していけば、どっかで潮目が変わるところがあると思うんですよね。それが今なのかもっと先なのか、運もあるんでわからないですけど」

──でも、今まで入ってきた選手は後輩という位置づけが多かったと思うんですけど、ACEの選手たちは総合学院で自分で教えていたというところがあるだけに、以前の後輩とは違う感覚があるんじゃないですか?

近藤修司選手

「そうですね。成長が素直に喜びだったりしますよね(笑)。それプラス僕らが教えていないことをやったりするとすげえなって思いますね。例えば立花だと、普通の人にはわからないと思うんですけど、プロレスをしている時のポジショニングとかどこで習ったんだろうって思っちゃいますよね」

──それは天性のものなんですかね?

近藤修司選手

「天性のものだと思いますよね。あるいは見て盗んでいるのか? 『あ、うめえな』っていうところがありましたね。伊藤に関してもキックは空手のベースがあるから凄いのはわかっていたんですけど、ジャーマンなんかは『やってみろ』って言って、いきなりできましたからね。だから、人には何かしらの才能があるんだなと思いましたね」

──なるほど。そうやって俯瞰しながらグランプリを見つつも、やっぱり選手としては文体で芦野選手に挑戦という欲ももちろんあるんですよね。

近藤修司選手

「もちろんですね。芦野に関してはやられっぱなしで終わるわけにはいかないっていうのもありますし、あいつが防衛を重ねてきている中で、文体でベルトをもぎ取るっていうのはたぶん一番気持ちのいいやり方だと思うんですよ」

──今まで受けた屈辱を大きな舞台で返してやりたいと。

近藤修司選手

「倍返しっていう感じですよね。ただ、選手たちの現状を見ていると、誰が優勝しても文体のメインはできると思うんですよ。逆に優勝した人間を会社として推していくだけなんで。僕もそうですけど、選手たちみんなその覚悟ができているんで問題ないと思います。だから、大会自体は年々お客さんの期待が高くなるようなグランプリにしたいですよね」

──わかりました。では、最後に改めてファンの方に意気込みをお願いします。

近藤修司選手

「まあ役職にはカズさんも就いていますけど、僕ら大人げない社長・副社長なんでね(笑)。グランプリの優勝を譲るつもりはさらさらないですけど、W-1としては前に進んでいきたいなと思います」

「僕が見ているのは文体のメインですね」優勝候補が強気の優勝宣言!7.2ACE新木場大会インタビュー④──伊藤貴則

ACEにあって一際大きな身体と空手の実績を持っていることで注目を浴びている伊藤貴則。W-1のリングでも河野真幸とのタッグでW-1タッグ王座を戴冠した。現在は丸腰になってしまったものの、『W-1 GP 2017』出場者決定トーナメントでは優勝候補の筆頭格。強気でならすこの男は、2度目のACE新木場大会を前にどのような心境でいるのか? 話を聞いてみた。

──ACEとして2回目の新木場大会が間近に迫っています。現在はどのような心境ですか?

伊藤貴則選手

「もう一回新木場でできるのはうれしいことですよね。1回目が良かったから、2回目もやろうっていうことになったと思うんで」

──でも、1回目の新木場大会から伊藤選手を取り巻く環境もガラリと変わりましたよね。W-1のタッグのチャンピオンベルトを取った(6.24横浜大会で陥落)ということもあるんですけど、この約2カ月というのはどのような期間でしたか?

伊藤貴則選手

「本当にガラリと変わった期間でしたね。W-1のタッグチャンピオンにもなって、防衛戦にも勝ちましたし、W-1の強い人たちとの闘いが続いているんですけど、自分的にはこの2カ月は順調っていう感じですね」

──デビューしてからケガで欠場している期間もありましたけど、そういうブランクも埋められたという感覚はありますか?

伊藤貴則選手

「まあ埋めた埋められたっていう意識は自分の中にはないですけど、遅れていた分は取り戻せたというか、今できることをやってそれが一歩ずつ順調に来ている感じですよね」

──順調という言葉が出ていますけど、それはデビューしてから自分が思い描いていた通りに進んでいるっていう感じなんですか?

伊藤貴則選手

「まあそれ以上にうまいこといってますよね(笑)。ケガで休んでいた時期もあったんで、復帰してからは自分の想像よりは全然順調に進んでいますよ」

──今回の新木場大会では7月12日にW-1の後楽園大会で行なわれる『W-1 GP 2017』の出場者決定トーナメントが開催されます。伊藤選手もエントリーされましたが、このトーナメントについて、どのようにお考えですか?

伊藤貴則選手

「まあ、予選なしで出たかったですけどね。ACEだけで固められたトーナメントで勝ち上がっても、予選の勝者みたいな形で出ることになるわけじゃないですか?こっちはタッグチャンピオンにもなっているんでね」

──チャンピオンなら普通に『W-1 GP』にエントリーされていてもおかしくないだろうと。

伊藤貴則選手

「そうですね。予選に参加するという部分では、若干不服はありますね」

──なるほど(笑)。相変わらず強気でいいですね。ところで、1回戦の相手は1期生の頓所選手になりました。頓所選手にはどのような印象をお持ちですか?

伊藤貴則選手

「頓所選手……眼中にないですね」

──眼中にない(笑)。

伊藤貴則選手

「はい。このトーナメントに出るACEの選手の中で、自分が一番楽に1回戦を勝ち上がれると思っている相手は頓所さんですね。だから、頓所さんに関しては眼中にないです。タナカ岩石はずっと自分に突っかかってきて、この間、タッグのチャンピオンシップでも闘いましたし、あいつは現状UWAのベルトを持っているし、いい感じで来ていると思うんですよ。立花さんに関してもW-1王者の芦野さんと組んで、地方の大会でも芦野さんの前哨戦のパートナーとして闘っていますからね。そこで強い相手とずっとやっているわけじゃないですか?立花さんはベルトこそ持っていないけど、凄い力を秘めていると思うんですよね。そうやってみんなががんばっている中、頓所さんはずっと前座というか第1試合、第2試合しかやってないんで眼中にないです」

──では、1回戦の突破は当たり前だと。

伊藤貴則選手

「当たり前ですね。対策とか全然考えずに試合に臨んで、勝ち上がりたいと思っています」

──本当に眼中になさそうですね。決勝戦は立花選手と岩石選手の勝者とやることになるんですけど、どちらの選手と闘いたいですか?

伊藤貴則選手

「自分の願望は立花さんです。タナカ岩石はここ最近ずっとやってたし、タッグのチャンピオンシップでやったんでもういいだろうと。立花さんはシングルとかではやったことがないんで、一度1vs1で闘ってみたいという気持ちがあります」

──今回のトーナメントの1回戦は2試合とも1期生vs2期生という組み合わせじゃないですか? 決勝戦でもその組み合わせになる可能性もありますけど、そこは意識されますか?

伊藤貴則選手

「自分は1期生だろうと2期生だろうと、たとえこのトーナメントに3期生が入っていようとなんとも思ってないです。どんな相手だろうとやるだけです。1期生だとか2期生だとか、そんな意識はまったくないです」

──現状では2期生の2人はベルトを取りましたし、それに対して1期生は悔しい思いをしていると思うんですけど、そこもどうでもいいという感じですか?

伊藤貴則選手

「ああ、まったくどうでもいいですね。ACE同士での対戦だとかもまったく意識してないんで。自分はW-1の上の人たちとやりたいという気持ちしかないんですよ。自分が唯一この『W-1 GP』に出る選手で闘ったことがないのが近藤さんなんですよ」

──『W-1 GP』でのACE選抜選手の1回戦の相手は近藤選手になりますよね。

伊藤貴則選手

「はい。他の選手は地方とかでも闘ったことがあるんですけど、近藤さんだけは一度も闘ったことがないんで、勝ち上がって近藤さんと闘いたいです」

──なるほど。すでに『W-1 GP』の1回戦の相手を見据えているわけですね。ちなみに『W-1 GP』を勝ち上がると9.2横浜文体で芦野選手のW-1チャンピオンシップに挑戦することができるんですが、伊藤選手もやはり視線はそこに向いていますか?

伊藤貴則選手

「トーナメントに出るからには目指すところはそこしかないんで。『W-1 GP』に出る人は身体がデカい人ばかりだし、経験も豊かな人たちばかりなんで、そこに出て闘うことは自分にとってマイナスなことは一つもないですよね。だから、近藤さんに勝って、準決勝では願望で言うとパートナーの河野さんともう一度シングルでやって今度は勝って、最後に決勝で勝てたら一番うれしい形ですけどね」

──タッグチャンピオンになったこともあって、W-1の上位の人たちとの闘いが続いているじゃないですか? そういう闘いを経験している中で、『W-1 GP』に出てもやっていけるという手応えを感じていますか?

伊藤貴則選手

「手応えというか、タッグのベルトを取ってから、自信がグッとついたんですよ。今は誰との試合であろうが、負ける気でリングに上がることはないですね。負けん気だけはドンドン出していけたらいいなと思っています」

──なるほど。伊藤選手はもう新木場を飛び越えて、その視線は文体に向いているんですね。

伊藤貴則選手

「そうですね。僕が見ているのは文体のメインですね」

──わかりました。では、改めて2度目のACE新木場大会に向けて、意気込みをお願いします。

伊藤貴則選手

「まずは新木場に来てもらって、ACEのトーナメントと、そして他の試合も見てもらいたいですね。それでACEっていう団体っていいなっていうのをその目で確かめてもらいたいです」

「皆さんの予想を覆すような試合をする自信はある」UWA世界6人タッグ王者として新木場出陣!7.2ACE新木場大会インタビュー ──タナカ岩石

現在、征矢学、NOSAWA論外の2人に巻き込まれるようにしてはぐれ連合軍としての一員としての活動を強いられているタナカ岩石だが、6月18日の清水大会ではこの2人とのトリオで見事にUWA世界6人タッグ王座を奪取した。ACEでは伊藤貴則に続き2人目のベルト奪取となったこの岩石も、ACEという団体への思いは強い。7.2ACE新木場大会では『W-1 GP 2017』出場権をかけたトーナメントにも出場。ACE、2度目の新木場大会に対するその意気込みを聞いた。

──2回目のACE新木場大会の日が近づいてまいりましたが、どのような心境でしょうか?

タナカ岩石選手

「純粋にまた新木場でやれるんだといううれしさがあるのと同時に、前回よりもお客さんを増やしたい気持ちがありますね。今はもっと他のファンの人たちにも自分たちACEの試合を見てもらいたいっていう気持ちでいっぱいですね」

──前回の大会も好評でしたし、日々、W-1のリングで闘っている中で、自分たちの試合を見てもらえればACEの良さをわかってもらえるという手応えは感じていますか?

タナカ岩石選手

「それは感じていますね。やっぱりプロレスって写真とか映像で見るものでもあるとは思うんですけど、やっぱり実際に会場で見てもらったほうがどんなものなのかっていうことはわかるはずなんで。ACEのことを実際に見ずに、評判だけで判断されたくないんですよね。実際に見てもらって判断してもらいたいので、とにかく見に来てほしいという気持ちですよね」

──今回は7月12日のW-1後楽園大会で開催される『W-1 GP 2017』の出場者決定トーナメントが行なわれます。岩石選手もエントリーされたんですけど、こちらのトーナメントについてはどのようにお考えですか?

タナカ岩石選手

「最初、トーナメントに出場するのがこの4人だと決まった時に自分はここまで来たんだっていう気持ちは少しだけありましたね。ACEの中で選ばれた人間の1人という位置にまでは来れたんだっていう気持ちはありますね。お前たちには『W-1 GP』はレベルが高いだろうとか、早いだろうとか思われるかもしれないですけど、ベテランの大先輩たちがいる中で、若手4人が争って出場権を決めるっておもしろいじゃないですか?これは自分に来た新しいチャンスなんで、ものにしないわけにはいかないなって思ってますね」

──1回戦の相手は1期生の立花選手となりましたけど、こちらに関してはどうお考えなんですか?

タナカ岩石選手

「僕が望んでいたカードですね。1期生の2人とはW-1の第1試合とかで試合させていただいたりっていうのが頓所さんも立花さんもあって、ACEの試合では1回だけ立花さんとタッグマッチでやらせていただいたことがあるんですけど、大きな舞台で先輩とやりたかったっていう気持ちが僕にはあったんですよ。このトーナメントの初戦で1期生の立花さんとやるのは僕も望んでいたことですし、本当にいいカードを組んでくれたなっていうのが正直な気持ちですね」

──なるほど。岩石選手は現在UWAの世界6人タッグのベルトを持っているじゃないですか?ベルトを持ったことによって、自信が増したりしましたか?

タナカ岩石選手

「いや、自信がついたかついてないかって言われると、正直実感がないんですよね。ただ僕の手にはUWAのベルトがある。チャンピオンであるということはプレッシャーではあるんですけど、これを自分の中で一つのパワーに変えて、チャンピオンらしくやっていかなきゃいけないんだなと思います」

──6月6日の後楽園大会では征矢選手とのタッグでW-1タッグ王座にも挑戦しました。敗れはしましたけど、ああいう大舞台でのタイトルマッチというのは岩石選手の中で大きな糧になっているんでしょうか?

タナカ岩石選手

「ああ、それはありますね。元々、初めて挑戦したのがUWAのベルトでしたし、あれを経験してから僕の中では変わったところがあって、W-1のタッグに挑戦して、また何か掴むものがあったんですよ。それがあった上でのUWAへの挑戦でベルトも取れたので、この経験っていうのが自分の中で大きなステップアップになっているんだなって思います」

──最近、征矢選手にいろいろと巻き込まれることが多いですけど、それも無駄ではなかったということですか?

タナカ岩石選手

「結局そういうことになりますよね(笑)。結構いろんなことに巻き込まれてはいますけど。無茶ぶりも多いですし、今度もいきなり連絡が来たんですけど、僕も『はい』としか言えないんで(笑)。また何か考えているんでしょうけど、ついていけばまた何かあるんじゃないかなって思っているんで、そういう部分では征矢さんのことを信頼していますね」

──床や木にヘッドバットさせられたりしてますけど、ちゃんとプラスになっているということですか?

タナカ岩石選手

「やってることはめちゃくちゃですけど、そういうことなんでしょうね(笑)」

──わかりました。では、この出場者決定トーナメント、ご自身が仮に決勝戦に出た場合、1期生の頓所選手と2期生の伊藤選手、どちらと闘いたいですか?

タナカ岩石選手

「どちらでもいいです。というか、どちらともやりたいです。伊藤は今までの流れがありますから、あいつのことは今でも意識していますし、頓所さんは先輩ですしね。立花さんもそうだと思うんですけど、先に2期生がベルトを取ったことで、2人とも悔しい思いをしているはずなんですよ。その気持ちを僕にぶつけてもらえれば凄い試合になるんじゃないかと思うんですよね。なので仮に決勝に上がれるのならば、どちらでもいいと思っています」

──ズバリ、今回のこのトーナメントを勝ち抜く自信はありますか?

タナカ岩石選手

「ありますね。今まで何度かベルトに挑戦させてもらったことで、気持ちの面で自信になったり、強くしてくれるものが出てきたりしているんですよ。それはやっぱり経験なんですよね。だから、今回も今まで以上に自信を持って決勝に上がってやるっていう思いでいますね」

──このトーナメントを勝ち抜けば『W-1 GP』に出場することができます。そして、そこで優勝すると文体のメインで芦野選手のW-1王座に挑戦ということになるんですけど、やはり目標としてそこを見据えていますか?

タナカ岩石選手

「そうですね。お前らにはまだ早いとか遠いとか言われますけど、ゴールはそこなんで。いずれにしてもゴールは文体のメインなんで、そこに向かって走るだけですよね」

──目標は大きいほうがいいですもんね。それでは改めてファンの方に意気込みをお願いします。

タナカ岩石選手

「プロレスリングACEというものを周りの評価や評判で判断するんではなくて、実際に会場に足を運んでもらって、その目で見てもらって、ACEにはどういう選手がいるのか、どんな試合をやっているのかっていうのを実際に見てもらえればと思っています。僕らも皆さんの予想を覆すような試合をする自信はあるので、その目で見てもらいたいと思います」

「卍地獄に引きずり込みますよ!」1回戦の河野戦に全力投球!『WRESTLE-1 GP 2017』出場者インタビュー──稲葉大樹

5月20日の小田原大会で脳震盪を起こして以降、欠場を続けていた稲葉大樹が6月18日の清水大会で復帰戦を行なった。そして、7月12日の後楽園ホール大会で開催される『W-1 GP 2017』への参戦も決定。昨年はグランプリ覇者の征矢学の負傷欠場により、横浜文化体育館大会のメインを急遽務める大役を果たしたことで、飛躍のきっかけとした稲葉。「今回は実力で文体へ行く」と意気込むNEW ERAのリーダーに話を聞いた。

──6月18日の清水大会で脳震盪による欠場から復帰されましたけど、体調のほうはいかがですか?

稲葉大樹選手

「まだ万全とは言えないかもしれないですけど、復帰戦は特に問題もなく終えましたね。休んでいたのは1カ月ぐらいなんですけど、それほど長い欠場ではなかったので、あとは慣れとか勘を取り戻していければと思ってます」

──復帰戦では早速河野選手からフォールを奪いましたしね。

稲葉大樹選手

「でも、清水に関しては児玉さんの終盤のアシストに助けられたというか、そのおかげの勝利だったということですよね」

──試合後には「気持ちが悪いです」と児玉選手に言っておられましたけど、試合中は影響がなかったわけですか。

稲葉大樹選手

「試合は普通にやれたんですよ(苦笑)。でも、試合後に『W-1 GP』についてコメントを出していたら、児玉さんが来ていきなり『僕とNEW ERA、どっち?』みたいな。『私と仕事、どっちを取るの?』みたいな感じですよね。面倒くせえなって(笑)」

──「トーナメントとかほっといて一緒にやりましょうよ」みたいに言ってましたよね。

稲葉大樹選手

「はい。2人だけでやっていこうよって。それは違うんじゃないのって思いますよね。それはそれ、これはこれ。今はグランプリっていうことですよね」

──では、いろいろ悩まされていたNEW ERA内のゴタゴタですけど、意識はグランプリのほうに向いているということですね。

稲葉大樹選手

「そうですね。そっちに集中していますね」

──昨年はいろいろあって最終的に文体のメインに立ちましたけど、今回も『W-1 GP 2017』の優勝者が文体で芦野選手のW-1チャンピオンシップのチャレンジャーになることが決まりました。改めてグランプリに臨む心境を教えてください。

稲葉大樹選手

「まあ、前回はいろんなことが起こってのメインだったんで、棚からぼた餅じゃないですけど、実力で掴み取ったかって言われるとちょっと微妙じゃないですか? だから、今回はちゃんとトーナメントを勝ち上がって、しっかり実績を残して文体のメインに行きたいなと思っていますね」

──1年前に比べると、W-1王座も巻きましたし、NEW ERAというユニットをリーダーとして引っ張っていますし、成長というのは実感できていますか?

稲葉大樹選手

「はい。いろいろなことを経験して、前よりは強くなっている実感はありますね。それを確かめる意味でも1回戦は重要になると思いますね。勝ち方も含めて、重要ですよね」

──なるほど。その1回戦の対戦相手は河野選手になりました。昨年の11月の後楽園ホール大会でタイトルマッチを行って、W-1チャンピオンシップのベルトを持っていかれた相手ですよね。

稲葉大樹選手

「強敵ですよ。でも、河野さんに勝てれば、自分の中では優勝がかなり近い位置に見えてくると思ってますね」

──タイトルマッチのリベンジもありますもんね。

稲葉大樹選手

「そういう意味でも河野さん超えを果たしたいですね。でも、トーナメント表を見ても、若い選手が今回はたくさんエントリーされているじゃないですか? それはW-1にとってもいいことだと思います。NEW ERAのイケメン、土肥さん、熊、あとACEからも出てくるみたいですし、そういう若い選手で準決勝とか決勝とかを争っていかないとダメだなと思っています」

──河野選手たちベテラン選手ではなく、自分たちの若い力でグランプリを盛り上げたいということですね。

稲葉大樹選手

「特にワンデーですからね。盛り上がりは僕らの力にかかっていると思います」

──でも、1回戦は15分1本勝負と通常の試合と比べて短いですよね。引き分けは両者失格らしいですけど、このルールに関してはどのように思われていますか?

稲葉大樹選手

「これは微妙ですね」

──前回の河野選手とのタイトルマッチも15分を超えてますしね。

稲葉大樹選手

「しかも、短い試合はあんまり得意じゃないんですよね。一気に攻めるみたいな試合は」

──稲葉選手は相手の技をしのいでしのいで、最後に大逆転というイメージはありますよね。

稲葉大樹選手

「だから、そこは心配な要素の一つですよね。長い時間闘ったほうが僕にチャンスが出てきそうな気がしているので、無制限とかのほうがよかったですね」

──となると、短期決戦の闘い方を考えないといけないですよね。

稲葉大樹選手

「そうなりますね。ちょっと考えないといけないと思います」

──短期決戦対策も練ると。それで、仮に自分が決勝に上がっていくとして、反対側のブロックからは誰が上がってくると思いますか?

稲葉大樹選手

「正直、誰でもいいですね。文体のメインに立ちたいという目標があるので、決勝戦の相手は誰でもいいです。ただ、僕が一つやりたいと思っているのは征矢さんとのタイトルマッチなんですよ。去年のグランプリは征矢さんが優勝したんですけど、ケガをして文体を欠場して、それで僕がメインに出場したという経緯があるので。その時に征矢さんにも勝ちたいって言って、それが実現するまでは自分で腰にベルトを巻かないって宣言したんですけど、それが叶う前にベルトを落としちゃったんですよね。だから、今回は僕がグランプリで優勝して、文体でベルトを取って、征矢さんとタイトルマッチをやる。そして、その試合に勝って、自分でベルトを腰に巻く。それで自分の去年の文体を終わらせる。僕の中ではそこから次のステップに進みたいんですよね」

──稲葉選手の中ではまだ昨年の文体は終わってないと。

稲葉大樹選手

「まだ終わってないです。元々、昨年の文体はKAIさんと征矢さんのW-1チャンピオンシップがメインイベントとして発表されていたわけじゃないですか? お客さんだって、その試合を見るためにチケットを買ってくれたわけですからね。まあ、KAIさんには勝つことができましたけど、やっぱり征矢さんとも試合をしなきゃいけないなっていうのは自分の中で勝手に思っていますね」

──なるほど。昨年の経験があるだけに、やっぱり文体への思い入れは人一倍強いんですね。でも、1年経って、今回優勝すれば堂々と行けますよ。

稲葉大樹選手

「そうですね。あとトーナメントで優勝すれば自信をつけて臨むことができますからね。やっぱり、自分の中ではもっとみんなに認められてから、文体に行きたかったっていうのがあったんですよ。昨年は征矢さんのケガで急遽近藤さんと挑戦者決定戦をやって文体っていう感じだったじゃないですか? でも、今回トーナメントで優勝できれば、文句を言う人はいないだろうなと」

──誰も言いませんよ。そのトーナメントに優勝する自信はズバリありますか?

稲葉大樹選手

「今回はあります。さっきも言ったように1回戦を勝てれば優勝が見えると思っているので、まずは1回戦突破に全力を注ぎます」

──なるほど。その文体で待ち受けている現W-1王者の芦野選手に関してはどのように思われていますか?

稲葉大樹選手

「いやあ、強いですね。強い。でも、みんなそれぞれチャンピオン像があると思うんですよね。芦野には芦野のチャンピオン像があって、僕にも僕のチャンピオン像がある。彼のそれは僕のチャンピオン像とは違うなって思いますね。試合後のマイクとかを見ていて、お客さんはスッキリして帰れているのかなって思っちゃうんですよね。僕の思い描くチャンピオンは試合が終わって、最後のチャンピオンのマイクでみんなが気持ち良く帰れると。『やっぱりチャンピオンは凄かったね』、『今日はおもしろかったね』って語り合いながら気分良く帰らせるのがチャンピオンだと思うんですよね。芦野を見ていると、なんかあんまりスッキリしないなっていう感じがあるんですよ。だからこそ、僕がベルトを取って、理想とするチャンピオンになってW-1を動かしたいなっていう感じですね」

──そのチャンピオンは稲葉選手の欠場中も再三に渡って、NEW ERAに対して揺さぶりをかけてきていますけど。

稲葉大樹選手

「そもそもNEW ERAってユニットとしてやろうと思ったんじゃなくて、W-1を変えたいっていう同じ志の人が集まった集団なんですよ。で、今は藤村もメキシコに行ったり、土肥熊は土肥熊でタッグで成績を残して、他団体に出たりもしてましたし、イケメンもイケメンで復帰して行動を起こしていますし、それはそれでいいと思うんですよね。まあ児玉さんはちょっと……」

──行動を起こすにしても厄介な方向で起こし方をしてますよね(笑)。

稲葉大樹選手

「まあ、それはさておき(苦笑)、個人個人でW-1をおもしろくしていきたいという思いがあるのであれば、NEW ERAという枠組みで考えずにドンドン動いてもらったほうが僕もいいと思ってます。最終的にW-1が盛り上がっておもしろくなった時に、そのきっかけはNEW ERAだったっていうことになる形がいいなと。だから、NEW ERAでずっとみんな一緒でっていう感じではなく、僕はそれはそれでいいのかなと思いますね」

──わかりました。では、改めて最後にグランプリへの意気込みをお願いします。

稲葉大樹選手

「まず1回戦で河野さんにリベンジして、文体のメインには今度は実力を見せつけて立ちたいと思います」

──そう言えば、河野選手から伝言があって、お前に卍固めがあるなら、俺には足4の字固めがあると言っていました。

稲葉大樹選手

「なるほど。卍固めもまだまだ変わった入り方があるんではないかと思ってます。本来の卍固めの形に拘らず、新たな卍固めができるかなと今秘策を練っている最中でございます」

──それは楽しみですね。

稲葉大樹選手

「卍地獄に引きずり込みますよ!」

対戦カード・大会概要

「俺はドデカイ障害でありたい」空気を読まないオッサンの逆襲宣言!W-1 河野真幸インタビュー

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