[ファイトクラブ]ロンダ・ラウジーの動画が再生240万回超!

[週刊ファイト6月1日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

元UFC女子バンタム級“絶対女王”ロンダ・ラウジーがSNSにアップした動画の再生回数がなんと240万回を超えた!
ロンダがそこで語ったこととは?

Text by 稲垣 收

北京五輪の柔道銅メダリストで、総合格闘技に転向後、無敗の12連勝・全試合完全決着勝利という驚異的レコードで“UFC女子バンタム級絶対女王”と呼ばれていたロンダ・ラウジー。

「UFCで女子の試合をさせることなど、永遠にありえない」
と語っていたデイナ・ホワイト社長が、そのことばを撤回してUFCに女子部門を作ることにしたのも、ストライクフォースで大活躍していたロンダの試合を目にしたからだった。

UFC王者になってからのロンダは6連続防衛を果たし、そのまま引退まで無敗を続けるだろうと多くの人が思っていた。

しかし、その“無敗神話”は1年半前、2015年11月のUFC 193で崩れた――。

女子プロ・ボクシングで3階級制覇を成し遂げ、合計18度も王座防衛したホーリー・ホルムに、なすすべなくパンチをもらい続け、最後は元アマ・キックボクシング王者でもあるホーリーの左ハイキックで、まさかの失神KO負けを喫し、王座陥落したのだ。
これはロンダにとってプロ初黒星でもあった。

それから1年と1ヵ月――。
一時は「自殺すら考えた」と本人が米テレビのバラエティ番組に出演した際に語ったように、まさに奈落の底に落ちたように意気消沈していたロンダは、ふたたび気持ちを建て直し、オクタゴンに立った。

新王者アマンダ・ヌネスへの王座挑戦が、彼女の復帰戦だった。

ロンダをKOしたホーリーは、初防衛戦で“ロンダのライバル”ミーシャ・テイトに一本負けして防衛に失敗した。

ミーシャはストライクフォースの女子バンタム級王者だったが、2012年3月、ロンダに“伝家の宝刀”腕ひしぎ十字固めで1R 4分27秒で敗れ、ヒジ関節まで脱臼させられて王座を奪われていた。
ミーシャはその後、UFC王者となったロンダに挑戦し、今度は腕ひしぎからも脱出して見せ、ロンダの“全試合1R勝利記録”をストップさせたが、最後は3R 58秒、やはり腕十字で敗れたのだった。しかし、ミーシャは、ホーリー以前に“最もロンダを苦しめた女”だった。

ロンダがホーリーと対戦する際も、もともとはミーシャがロンダに再挑戦すると発表されていたのだ。しかし
「ミーシャはすでに2度もロンダに負けているし、もう見たくない」
という声もあって、挑戦者は元ボクシング王者のホーリーに変えられた。
これにミーシャは大変なショックを受け、怒り心頭に欲していた。そして、ロンダがホーリーに敗れて初防衛戦の相手として指名されると、ミーシャの執念が爆発したのだ。

昨年3月のUFC 196でホーリーに挑戦した際、ミーシャはボクシング王者ホーリーのパンチで痛めつけられながらも、最終の5ラウンドに訪れたワンチャンスをつかみ、起死回生のチョーク・スリーパーでホーリーを文字通り締め落として失神させ、悲願の王座を奪ったのだ。この試合も壮絶な戦いだった。

だがそのミーシャも初防衛戦で、アマンダの打撃で血まみれにされ、最後はチョークスリーパーで絞め落とされた。1ラウンド、わずか3分16秒の王座交代劇だった。

そんな“狂暴なる新女王”アマンダに、ロンダは復帰戦で挑戦した。それがUFCのやり方だからだ。

たとえばボクシングの王者ならば、手ひどいKO負けをして王座を失った後は、まず、多少楽な相手を選んで復帰戦を行い、調子を取り戻してから王座再挑戦へ、ということも珍しくない。

だがUFCでは、中でも特にロンダ・ラウジーは、つねに最強の相手を当てられてきた。そしてロンダは、そんな相手をことごとく破ってきたのだ。すべて完全決着、しかもミーシャとのリマッチ以外、すべて1ラウンド勝利で――。

だが、ホーリー戦での惨敗によって、ロンダの神話は崩れた。

ふたたび神話を築き上げ、失った栄光とファンの信頼、そして何より自信を取り戻すため、ロンダは気持ちを切り替え、リオ五輪に出場した女子ボクサー、ミカエラ・メイヤーともスパーリングを積むなど、新しい練習法にも取り組んだ。

「チャンプと初めて、いいスパーリング・セッションをしたわ」とInstagramにロンダとの写真をアップしたミカエラ・メイヤー。全米アマ・ボクシング王者に2度輝き、リオ五輪にも出場した選手だ。

ロンダの柔道コーチを務めるジャスティン・フローレスも、
「アマンダ戦に向けてハイレベルな特訓をしてきたし、自信を持ってロンダを送り出した」
と語った。

だが、ホーリー戦から1年と45日後の12月30日――日本時間大晦日のこの日、ラスベガスのTモバイル・アリーナでロンダを待っていたのは、残酷な運命だった。

試合直後からアマンダ・ヌネスのパンチを一方的に受け続け、ロンダは何もできずに、わずか48秒でKO負けしたのだ。
前回のホーリー戦以上の惨敗だった。

それから、ロンダはもう引退するのではないか、という憶測が流れた。

ホーリー戦後にもそうした噂や憶測はあったが、今回は、よりシリアスだ。
ホーリー戦以上に手ひどい負けを喫し、何一つできずに敗れたのだから。

あれほど強かったロンダが、かつては、怖いものしらずの強気な“般若顔”(はんにゃがお)でオクタゴンに向かっていったロンダが、ホーリー戦でもアマンダ戦でも敗北後に、まるで「お姉さんに叱られてしょんぼりした少女」のような弱気な顔を見せてしまった。

もはや、心を立て直すことは不可能なのではないか――
そう思えるほどだ。

そんなロンダだが、今年4月23日には、数年来の恋人であるUFCヘビー級ファイター、トラヴィス・ブラウンとの婚約を発表した。自らのInstagramに、ウェディングドレスを来たブラウンを“お姫様抱っこ”する自分のコラージュ画像をアップして報告したのだ。

ロンダがInstagramにアップした画像。花嫁姿のトラヴィス・ブラウンが手に持つボードにはJust Engaged「婚約しました」と書かれている。

「自殺を考えるほどドン底にいたとき、支えてくれたのが彼だった」
とロンダは語っている。
二人はこの春ニュージーランドに旅行し、美しい滝の下でトラヴィスがプロポーズし、ロンダがこれを受けたという。

その後ロンダは、米の人気テレビドラマ『ブラインド・スポット』の5月3日放送の回にゲスト出演。主人公の“無敵の戦闘マシーン”ジェーンに挑む“最強の敵”の役だ。
このドラマの予告動画をロンダはInstagramにアップしていた。

ロンダがInstagramにアップした米の人気ドラマ、Blind Spotの1シーン。「見逃さないでね」と書いている。

 

そして1週間前、自分の手について語る、前述の動画をアップしたが、この1週間で再生回数が240万回を超えたのだ。

ロンダはそこで何を語ったのか?

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