WMC日本王者・山田航暉、ラジャダムナンスタジアムで激闘も宿敵に敗れる。2・26ラジャダムナンスタジアム「スック ワンキントーン」

 現WMC日本スーパーフライ級王者・山田航暉(キング・ムエ)が、タイ・ラジャダムナンスタジアム興行「スック ワンキントーン」に出場、過去1勝1敗の宿敵ウィラポンレックと3度目の対戦となった。お互いハイキックを当てる激闘ながら、僅差の判定でウィラポンレックに軍配が上がった。

 山田は現在高校3年生、今回高校生活最後となるタイ遠征であり、何とも勝利が欲しかったところであるが、タイの厚い壁に阻まれてしまった。契約体重が前日に115ポンドから116ポンドに変更となり、こうしたことも若干影響があったかもしれない。

 序盤は山田がパンチとローキックのコンビネーション、ウィラポンレックはガードを固めがっちりとディフェンスする。過去2度対戦しているだけあって、山田のローをかなり警戒しているのがわかる。
 第2ラウンドに入り、速く重い左ミドルで山田を脅かす。山田はフェイントをかけながらパンチで仕掛けるが、ウィラポンレックの高速左ハイがヒット、山田がグラつく。チャンスと見たウィラポンレックはハイを連打し場内からは蹴りに合わせて大歓声。山田も右ローで粘ったが、このラウンドはウィラポンレック有利。

 ダメージを最小限に抑えた山田が第3ラウンド、逆襲に出る。ラウンド早々、パンチのコンビネーションから右ハイ!これが綺麗にヒットし、ばったりと倒れるウィラポンレック。日本であれば確実にダウンを取るシーンだが、レフェリーは一瞬止まったもののダウンを取らず試合続行。構わず山田はミドル・ハイ・ローと蹴りわけ、防戦一方のウィラポンレック。それでも必死に首相撲に持ち込み意地を見せる。

 そして第4ラウンド、両者の気持ちがぶつかり合う、激しい打ち合いとなる。後が無くなったウィラポンレックは前進してパンチ・ヒジの猛攻。山田のミドル・ハイにもかまわず前進する。中盤からはウィラポンレックが首相撲に切り替え掴んでは投げ飛ばし、ダメージはないものの山田の印象が若干不利に。このラウンド終了時で5-2とウィラポンレックが逆転。最終ラウンドは早々に間合いを外し、逃げ切り体勢のウィラポンレック。山田はパンチを当てようとするが前蹴りで阻まれ、ここでゴング。山田は激闘するも、惜しくも判定負けとなった。

  宿敵との3度目の決着戦に敗れた山田、がっくりと肩を落とすが、プロモーターであるウィナイ・ナックシン氏がこの日一番の好試合としてすぐに再戦を提案した。ウィナイ氏は「両選手の試合、今日は日曜日興行だったが、平日興行でも第3試合くらいに持ってこれるレベルだ。ヤマダは以前より確実にレベルアップしてる。115ポンドの上位に食い込んでいってほしいね。」と山田を褒めたたえた。

山田に次戦は、4月9日(日)に予定されている「ムエ・ローク」(新宿FACE)でのWMC日本スーパーフラ級の王座防衛戦となる。

■ ラジャダムナンスタジアム興行「スック ワンキントーン」
日時:2月26日(日)

<第4試合 116ポンド契約>
●コーキ・ウォーワンチャイ(山田航暉/WMC日本スーパーフライ級王者/キング・ムエ)
 3-0(3者とも49-48)
○ウィラポンレック・ギャットカムポン(タイ)

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