「KNOCK OUT vol.1」異様な熱狂空間を生み出した村田裕俊 「大応援団」は何だったのか?

2.12「KNOCK OUT vol.1」大田区総合体育館大会

観客席はぎっしりと人が埋まり、第1試合より大盛況だった。

そんな中でも、特に盛り上がりを見せた試合が2試合あった。

一つはセミファイナルの那須川天心選手の試合。

これは前回「vol.0」の結果や、大晦日の活躍の煽りを受けて、当然の結果である。

そして、もう一つは ”野良犬2世”森井洋介 vs “逆境スピリット”村田裕俊 の試合。

この試合は、「意外」にも異様な盛り上がりとなった。

大会発足の公開記者会見で試合し、「vol.0」でも見事なKO勝利を収めた森井選手の期待感からの盛り上がりであれば、多少は理解できた。

しかし、この試合の異様な盛り上がりを作った要因は、対戦相手の村田選手の「大応援団」によるものだった。

なんと1階スタンド席の5列目を横一列に占拠した、100名以上の大応援団が一斉に手拍子と大声援を送ったのだ。

戦略的とすら感じる、この「横一文字 大応援の陣」による声援は圧巻で、完全に会場の空気を支配した。

そのエネルギーは、次第に他の観客や選手にも伝搬し、試合結果は判定でドロー決着であったのにも関わらず、試合後の会場は大声援と拍手喝采で幕を閉じた。

あの空間を支配した「大応援団」は何だったのか?

気になっている人も多いのではないだろうか?

その答えは、ネットに掲載された以下の LP(ランディングページ)を見れば分かる。

http://internationalpublishers-syndicate.com/murata/ouendan/

村田選手は、出版界で幾つものベストセラー書籍を生み出したカリスマ元編集者、長倉顕太氏の若者向けのコミュニティ『ファイトクラブ』へ所属している。

今回集まった「大応援団」は、その『ファイトクラブ』の仲間と、その人脈によって集められた「大応援団」だったのだ。

その「大応援団」は、普段はキックボクシングを見ない様な人間も少なからず含まれていると思われるが、そんな事はどうでも良い。

ただ全身全霊で誰かを応援する事だけを目的とした「応援団」なのだ。

とにかく私が興味深かったのは、その「大応援団」の声援により会場中が『異様な大熱狂空間』を生み出したという事実だ。

これが超重要だと考えている。

森井選手を応援していたお客さんも、その大応援団の応援の熱気に居ても立っても居られず、次第に大きな声援へと波及して行った。

正直、序盤は大きな展開も無く、退屈な内容の試合であった。

そんな中、私の隣に座っていた女性がこう呟いた。

「これだけ声援が凄いと、試合も面白く感じる・・」

この何気無い一言。

すごい事を言っている。

「これだけ声援が凄いと、(つまらない)試合も面白く感じる・・」

極端に言ってしまえば、そう言っているのだ。

日本のプロレスや格闘技の会場に行くと、選手の入場時も、コール時も、試合中も、手拍子や拍手1つしないで、無言で見ている観客も多い。

まるで

「観に来てやっているんだ」

「さぁ俺たちを楽しませてみろ」

と言わんばかりの横柄な態度でいる客や、ひたすら選手や試合の粗探しをして、ぶつくさ文句を言っている客もいる。

その様な光景を見ていて、私はこう問いたい。

「選手が頑張るのは当然であるが、お客側も応援によって最高の空間を演出するべきでは無いか?」

と。

「応援」によって「応援」が生まれ、「熱い応援」によって「熱い空間」が生まれ、「熱い空間」によって選手も「熱い試合」を魅せる。

どちらかが一方的に求めるのではなく、一緒に最高の作品を作り上げる意識が必要なのではないだろうか。

逆の立場で考えてみて欲しい。

何をやっても無反応の観客に、頑張る甲斐を感じられるだろうか?

「熱い試合」を観たければ、「熱い応援」をする。

ブーイングでも良いから、リアクションを起こす。

それによって、選手はやり甲斐を感じ、試行錯誤し、頑張るエネルギーになるのでは無いか?

そうして、お互いに提供し合う関係こそが、良いエネルギーのスパイラルを生み出し、業界活性化に繋がるのではないか?

今回の村田選手の「大応援団」が作り上げた異様な熱狂空間から、その様な事を感じた次第である。

日本のプロレスや格闘技の会場では、サッカーや野球にある様な「チャント」や「応援歌」が無い。

非常に応援し難い空気感があると同時に、それではトランス空間が生まれ難い。

ネットやSNSなどを見ていても、団体や選手を上から目線で見下す様な書き込みも少なくないが、その様なモノを見ていると、

「応援する文化」が足りないのではないか?

と感じるのです。

 

 プロレス&格闘技界には「応援」が足りない!!

 

と言う事で、新しい「応援文化」を創造する「私設応援団」の結成を構想中だ。

〔巌流島デザイナー&ファイトクリエイター〕伊藤三世

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