[ファイトクラブ]『週刊ファイト』メモリアル第2回 クレーマー ナンバー1はやはりガチドラ

[週刊ファイト09月29日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

 スッパ抜きや団体側にとってネガティブな記事が多かった『週刊ファイト』だけに、団体からのクレームは絶えなかった。それを処理していたのは同紙の編集長である私だが、最も手こずったのはやはりノアの仲田龍氏。彼はマスコミに限らず、自分ともめた相手をとことん困らせる“名人”であった。
* * *

by 井上譲二
 前回の続編になるが、新日プロの上井文彦取締役(当時)はファイトを取材拒否していた時期(03年3月)に『週刊プロレス』への取材拒否も考えていた。これは上井氏本人から聞いた話だから間違いない。
 理由は年頭から8週連続で新日プロの選手が同誌の表紙を飾らなかったことで、そのことについて彼は相当怒っていた。佐藤正行編集長ではなく発売元の『ベースボール・マガジン社』の重役に抗議したという。
 さらにパンクラスの尾﨑允実社長(当時)も「最近、大会レポートのページ数が少なく、しかも後ろの方に載っている」と言って佐藤編集長の上司にあたる浜部良典氏にクレームを付けていた。
 佐藤編集長にしてみれば2人にシカトされた格好。メンツ丸潰れである。「そういう無礼な手段で抗議してくるヤカラはもっと怒らせてやればよい」。私は佐藤編集長にそう言ってやった。
 上井氏も尾崎社長も完全に編集介入。そんなことも分からない連中の言い分を聞き入れる必要はまったくない。
 ただ、マスコミに対し強気な上井氏も同時に2紙(誌)を取材拒否できず、佐藤編集長はターザン山本氏の二の舞いにならずに済んでいる。

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