演劇集団・水色革命旗揚げ!元・女子プロレスラーMARUの元に集う革命軍

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(c)RINGSTARS
 10月5日、6日台東区谷中・戸野廣浩司記念劇場において行われた演劇集団『水色革命』旗揚げ公演『ポチのしっぽに、舞い落ちる雪』が、全4回公演全てが公演一週間前にチケットが完売。急遽組まれた公開ゲネプロ(5日)も満員となるフィーバーぶりをみせた。
 人気の秘密は、演劇集団『水色革命』主宰が元女子プロレスラー・MARU(JDスター)というだけあり、現役の人気若手女子レスラー・世羅りさ(アイスリボン)、床田菜摘(翔月なつみ・フリー)が所属する。
 その他にも救世忍者乱丸(フリー)やWNC&REINAリングアナとして活躍する富山智帆が旗揚げに華を添えた。
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photo by A-rex
 今回の作品は、雪山において離ればなれになってしまった主人公と愛犬。 失意を持ちながらスクールに通い日々を過ごす主人公に謎めいた一人と一匹の転校生のお話しです。
 ネタとしては飼い主に捨てられ、殺処分に困る保険所のあり方など割と社会性にも問いかけるような題材に着目しており、今まで青春モノや歴史モノを扱ってきた水色革命にしてはまた違ったジャンルの挑戦だとも思えますが、さすがにこういうジャンルのお芝居でもまとめるところはしっかりまとめてくれた感があります。
 全ての動物の最大のストレスは死だと思われます。犬に限らず、魚や豚だって食事のために殺される時は嫌なストレスを発しますし、それが味に影響を及ぼすとも言われてます。ましてや犬は人間に一番親しまれてる愛玩動物。 殺処分などないに越したことはない。
 そのあたりの葛藤にあたる部分、悲しみ驚きなどを若い役者たちが上手くまとめてくれてました。
 芝居のまとめ方も無駄がないし、どっちみちMARUが今まで作ってた芝居にハズレはなかったんで、それは心配してませんでしたが、芝居をより面白く引き出したのは役者たちの声だったと思うんです。
 特に犬を演じた天晴さんの言葉を使わない芝居の付け方は良かったですね。彼はもともとお笑いで、気の回る人だから、喋らせて何かを掴むのは上手い人なんですが、言葉を使わずにこう驚きや苦しみを表現できるのだから、そこらへんはただ者ではないと思いましたね。
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photo by A-rex
 世羅りさにしてもヤンキーの口調が見かけは同じでも普段の彼女とは大きく異なる印象を与えていて、やっぱり芝居はうまいんだなと感じましたし、床田菜摘(翔月なつみ)は髪型を変えたので最初イメージが全然違いましたが、今回に限っては見た目どころか性別や年齢もよくわからなくなるような不思議ちゃんを上手く掴んでましたね。
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キノコ頭になった元スターダムの翔月なつみ(床田菜摘)
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A-rex記者によるレポートの拡大版は、マット界舞台裏10月17日号飯伏幸太W-1聖地TNA激震パンクラス20周年ベイダー水色革命に収録されました。
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 劇場の前に溢れるお客さんたちに谷中を行きかう人々の目は釘付け。チケットを買いそびれた近所の女性は「楽しみにしていたのですが残念です。でも若い人が頑張ってるので町に活気が出てきましたね」と語っていた。
 次回の水色革命の公演は2月下旬から3月上旬を予定している。また、MARU脚本・演出によるREINA女子プロレスとのコラボ演劇も2014年4月9日~13日に上演される。
水色革命公式サイト
10・5-6水色革命第8弾・旗揚げ公演告知